2020年 1月

カタカナ用語の新解釈

Vol.27 キャズム

ビジネスシーンでよく使われるカタカナ用語について解説。「キャズム」というカタカナ語について、正しい使い方と、ちょっと切り口を変えた新解釈をご提案します。

正しい使い方

キャズム(chasm)とは「溝」を意味する英単語です。主にマーケティングの現場で使用される言葉で、「市場に新しい製品・サービスを浸透させる際に発生する、超えるべき溝(障害)」を指し、「キャズムを超える」という言い回しをするのが一般的です。その越えるべき溝はどこに発生するのかというと、初期市場(小さな市場)のユーザー層と、その先にあるメインストリーム市場(大きな市場)のユーザー層との間になります。

特に急速に市場が拡大するハイテク業界において、初期市場のユーザーにとって「新しさ」は大きな価値があります。一方で、商品やサービスに「安心」を求めるメインストリーム市場のユーザーにとっては、ただ新しいだけでは購入の動機になりません。彼らは、信頼して使用できるのか、実績はあるのかなどを調査・検討したうえで購入を判断するからです。

従って、新商品・新サービスの企画を考えるマーケターたちは、「いかにキャズムを超え、新製品を幅広い層に普及させるか」を議論する必要があるのです。

新解釈で使ってみる

日常生活においても、キャズム(溝)はさまざまなところに存在しているといえるでしょう。特に会社という組織の多くは、親子ほども年齢が離れている者同士が一つの空間で働いています。世代間の価値観のギャップから、キャズムが発生してしまうこともあるのではないでしょうか。

例えば、現在の社内コミュニケーションの手段は、隣に座っている社員同士でもメールが基本になっています。しかし、メールが普及する前に社会人になった世代の中には、顔が見えるところにいる社員に対しては直接声を掛けたり、社内電話を使ったりしたいと考えている人も少なくありません。そのギャップが、社内コミュニケーションのキャズムを生み出していることもあります。

社内でコミュニケーション不全が感じられるようであれば、「いかに世代間のキャズムを超え、社内コミュニケーションを円滑にさせるか」を議論する必要があるでしょう。とはいえ、組織は常に新陳代謝が求められ、異なる価値観が新しい発想を生み出すこともありますから、あえてキャズムが必要になることもあるかもしれませんね。

イラストレーター紹介

栗生ゑゐこ(くりうえいこ)

茨城県つくば市出身。編集・制作会社でお寺書籍の編集・ライティングを経験後、ITベンチャー企業を経て、2009年よりフリーのイラストレーターとして活動中。

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