2019年 3月

仕事効率を上げるパソコン手帖

ムービーメーカーなき今、Windows 10で動画編集

テキスト/芝田隆広

最近では、ビジネスの場面でも動画を扱うことが増えてきた。Windows 10にも標準で動画編集機能が搭載されているのだが、パッと見では分かりづらい場所にある。実は、Windows標準の画像ビューアーアプリである「フォト」で動画も編集できるのだ。今回は「フォト」アプリの中から「ビデオエディター」機能について解説する。

Windows 10で動画編集するにはどうしたらいいの?

最近になって、ビジネスで動画を扱う機会がますます増えてきている。例えば商品サンプルを取引先に紹介したりする場合は、単なる写真ではなく動画で見せた方が訴求効果が高まる。より見映えの良い動画を作成するためには、複数の動画をつなげたり、ちょっと音声や文字を入れたり、といった編集が自分でできると便利だ。

かつてWindows XP時代には、標準で「ムービーメーカー」という動画編集ソフトが付いていた。「ムービーメーカー」は、無料ながら一通りの動画機能を搭載しており、通常の動画編集は問題なく行えた。Windows Vista以降、OS標準装備ではなくなったものの、マイクロソフトのサイトから無料ダウンロードして利用することができた。ところが2017年1月10日、「ムービーメーカー」は公開が停止され、利用できなくなった。

「ムービーメーカー」は、かつてはWindowsに標準装備されており、無料ながら高機能で、Windows用の動画編集ソフトの定番といえる存在だった。しかし2017年1月に公開が停止され、利用することができなくなった。

Windows 10の発売当初は、使いやすい動画編集ソフトが標準装備されておらず、困った人も多かったはずだ。しかしWindows 10でも、大型アップデートで動画編集機能が使えるようになっている。

Windows 10の動画編集機能は、ちょっと分かりづらい場所にある。Windows 10の標準状態で画像をダブルクリックすると「フォト」というアプリが開く。「フォト=画像表示用アプリ」と思っている人も多いだろうが、実はこのアプリを使うことで動画編集ができるのだ。

Windows標準の画像ビューアーである「フォト」。そのアプリ名から単なる「画像表示用アプリ」だと思っている人も多いだろうが、実は十分な動画編集機能を兼ね備えている。

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まずは使ってみよう!「フォト」で静止画像から簡単な動画を作成する

それでは早速「フォト」アプリを使って動画を作成してみよう。まずは練習用として、写真素材を元に、複数枚の写真を次々と表示するスライドショー動画を作ってみる。

基本的には「写真素材の入っているフォルダーを登録」→「音楽入り自動ビデオの作成」と進んでいけばよい。このメニューだと、指定した画像ファイルをつなぎ合わせ、アプリ側で自動的に選んだ音楽ファイルをBGMにした動画が出来上がる。

まずはWindows 10のスタートメニューから「フォト」を選択して起動する。次に「インポート」をクリックして、動画に使いたい素材を登録する。今回は「フォルダーから」を選び、写真のファイルが入っているフォルダーを登録した。登録ができたら「フォルダー」をクリックして、登録したフォルダーを開いておく。

登録したフォルダーを開いたら、動画に含めたい画像ファイルにカーソルを合わせて、チェックボックスにチェックマークを入れておく。選択し終わったら「作成」ボタンをクリックして、「音楽入り自動ビデオ」を選択する。次に動画名の入力画面が表示されるので、適当な動画名を付ける。

すると、自動で画像をつなぎ合わせて音楽を付けた動画のプレビューが表示される。再生してみて問題がなければ、「エクスポートまたは共有」をクリックする。

出力時の品質を選択する。S・M・Lのサイズが選択できる。Sが最もファイルサイズが小さく粗い画質、Lは最もファイルサイズが大きくて高画質となる。画質を選択したら出力が始まり、フォルダー内に動画ファイルが出来上がる。

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カスタムビデオで、より凝った動画を作成する

上記で示した動画作成はほぼ自動なので、細かな編集作業までは行えない。そこで次に、より詳細な編集作業を行ってみよう。今回は素材として、静止画だけでなく動画も加えてみる。編集の流れとしては、まず動画に含める素材を選ぶ。次に「音楽入りカスタムビデオを選択」して編集に入っていく。

「音楽入りカスタムビデオの編集」では、表示する素材の順番を入れ替えたり、動画内にテキストを入れたり、素材となる動画の不要部分を削除したり、といったことが行える。

フォルダーを開いて動画に含める素材にチェックを入れたら「作成」をクリックし「音楽入りカスタムビデオ」を選ぶ。

編集画面が開く。上段右が編集中の動画のプレビュー。下段に選択した素材の一覧が表示される。素材はドラッグ&ドロップで表示する順番を入れ替えることも可能。

各素材については、素材欄の上部にある「トリミング」「サイズ変更」などのボタンをクリックするか、右クリックしてメニューを選ぶことで、より細かな編集作業を行うことが可能。例えば、素材となる動画から不要部分をカットしたい場合は「トリミング」を選択する。

トリミングの画面。右下にあるスライドバーを使って、動画に使用する(カットする)部分を選択して「完了」をクリックする。

静止画の場合は「期間」をクリックすると、動画内でその静止画を表示する長さを設定できる。

「テキスト」を選択すると、動画内に文字を入れられる。「レイアウト」でテキストの表示場所を設定できる。

動画のBGMを指定したい場合は、スピーカー型のアイコンをクリックして「音楽」を選択する。

「おすすめの音楽」でWindows 10に標準で含まれている音楽を指定できるほか、「音楽」を選択すると手持ちの音楽ファイルをBGMとして指定可能。

今回は代表的な編集機能を簡単に紹介したが、このほかに「フィルター」を使って動画をモノクロやセピア調にするといった効果を付け加えることや、3D効果を追加する、といったことも可能。一通り編集作業が終わったら、自動ビデオのときと同様に「エクスポート」を行えば、編集した結果を動画ファイルとして出力できる。

以上、「フォト」アプリによる動画編集を簡単に説明したが、編集作業はさほど難しいものではないので、実際に動画を作ってみればすぐに慣れるだろう。さすがに市販の本格的な動画編集ソフトほどの機能はないものの、簡単な動画であれば驚くほど手軽に作成できる。Windows 10で動画編集をしたいという人は、ぜひ利用してみてほしい。

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