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ビジネスが変わる! I T が変わる!2008年は大変革の幕開けになる!

2007年最大のITトレンドは、2月に内部統制実施基準が確定し、内部統制システムの整備が本格化したことだろう。J-SOXの対象となる企業のみならず、対象企業を取引先とする企業も、内部統制システムの整備に追われた1年だった。そのような中で、大塚商会は『おしごと2.0』という新しいコンセプトを掲げ、IT活用のプロセスそのものを見直し、お客様のビジネスをバージョンアップする諸提案を行ってきた。そして、迎える2008年は、企業のビジネスやIT活用が大きく変わる、大変革の幕開けの年となる。エネルギー問題は、もはやビジネスを推進するうえでも無視できない問題となっており、「グリーンIT」は避けて通ることができない課題だ。また、内部統制システムの整備という点では、2008年は整備フェーズから運用評価のフェーズに移行し、IT全般統制への対応がますます重要視される。さらに、仮想化技術によるサーバ統合、シンクライアントなど、新しい技術の普及が進む激動の1年になるものと予想される。

ITも省エネ対策が必須グリーンITが大きな課題に

企業を取り巻く社会環境は、刻々と変化している。ビジネスの推進にのみ注力して、社会環境への対応を怠ってしまっては、取り返しのつかない損失を蒙りかねない。そこで、まずビジネスを取り巻く社会環境の観点から、2008年のITトレンドを占っていこう。

現在、地球温暖化をはじめとする環境問題がクローズアップされている。また、イラク戦争に端を発し、今日まで続いている原油価格高騰は、世界中にエネルギー危機を予告している。そのような中で、省エネ対策は、企業がビジネスを推進するうえで、避けて通れない課題となっている。

2008年12月6日に経済産業省とIT関連分野の業界5団体などが「グリーンITイニシアティブ」というプロジェクトを立ち上げた。甘利明経済産業大臣はその始動にあたり、「ITを活用した省エネも、ITそのものの省エネも、民間のさらなる取り組みが不可欠。グリーンITで世界をリードしていきたい」と述べた。ITの普及は消費電力の増大を招いており、経済産業省主催による研究会の調査では、「2025年のIT機器の総電力消費量は、2006年の5倍以上に達し、わが国全体の電力消費量の15・20%を占めるようになる」との見込みを示した。

このようなIT機器による電力消費量の増加傾向を見据えて、経済産業省は2008年度予算に、「グリーンITプロジェクト」を盛り込む方針だ。このプロジェクトでは、(1)サーバおよびストレージ分野の省エネ技術、(2)ネットワーク分野の省エネ技術、(3)半導体およびデバイス分野の省エネ技術、という3つの技術の開発に、政府・民間企業が連携して取り組んでいくとしている。

また、総務省では2007年10月にCO2排出量を削減するICT(情報通信技術)活用の事例と研究開発課題を募集した。たとえば、フリーアドレスやテレワーク、Web会議のためのシステムを導入し、交通機関の利用頻度を減らすことでCO2排出削減を果たした事例などを集めた。募集した内容は「地球温暖化問題への対応に向けたICT政策に関する研究会」で検討し、報告書にまとめていく予定だという。

こうしたさまざまな政府の取り組みから、2008年、企業はあらゆる形で「グリーンIT」への対応を迫られていくことになるだろう。企業内において、IT機器の増加は電力消費量に直結する。ITを活用して業務を効率化するが、電力消費量に目をつぶっていてもよい、ということにはならない。今後は、常に省電力化を頭に入れて、ITの活用に取り組む必要がある。と同時に、これは新しいIT市場環境の到来、と捉えることもできる。今後、省電力化を推進する技術や製品は、重要なファクターになっていくであろう。

世界的に見ても、複数のコンピュータメーカーの調査では、世界中のネットワーク利用者は1週間に300万人の割合で増加し続け、2008年中には13億5,000万人がパソコンを利用すると予測されている。デスクトップパソコンなら1台で200W程度の電力を必要とするため、計算では毎週6億Wの電力需要が増え続けることになる。もちろん電力を消費するのはコンピュータだけではない。ルーターなどのネットワーク機器も電力を必要とし、インターネットのトラフィック増加によってネットワーク機器が処理に必要とする電力も増え続けているのだ。

また、問題は電力消費量の増加だけではなく、高速なCPUの採用や大量のデータ処理によって発生する発熱も指摘されている。CPUは高速になればなるほど消費電力が増え、そして発熱量も増加する。パソコンならヒートシンクやファンなどで十分に冷却できるが、大型コンピュータやサーバを設置するデータセンターともなると発熱量は膨大なものになるため、部屋そのものを冷やさなければならず、冷房による電力消費が問題となるのだ。ネットワーク機器や空調設備、監視機器、照明など、さまざまな機器の集中するデータセンターでは、IT関連機器の電力消費の約1/4を占めており、早急な省消費電力化が求められている。

新しい企業内システムの形としてSaaSが普及

こうした社会環境の変化とも関連して、企業内システムのあり方も変わってくる。その一例がSaaS(Software as a Service)と呼ばれる、新しい仕組みだ。この仕組みは、これまでパッケージ・ソフトウェアなどの形で導入されてきた企業内システムを、オンライン・サービスで置き換えるもの。ユーザーは提供されるサービスの中から、必要な機能だけを選択して受け取ることができる。

こうした仕組みは、従来、ASP(Application Service Provider)と呼ばれていたが、最近ではSaaSやクラウド・コンピューティングと呼ばれるようになっている。こうした仕組みの最大のメリットは、企業内システムの肥大化を防ぐことができるという点だ。パッケージ・ソフトウェアなどの形で企業内システムを導入する限り、ユーザーはベンダが定めた形でシステムを導入するしかない。つまり、必要な機能と、不必要な機能を、選り分けて導入することができない。

それに対して、SaaSと呼ばれる仕組みにおいては、ユーザーは提供されるサービスの中から、必要な機能だけを選択して受け取ることができるため、企業内システムの不必要な肥大化を防ぐことが可能になる。また、システムの導入や運用・管理にかかるコストや工数を削減することができる。先に述べた「グリーンIT」という観点からも、企業内システムの構築と運用・管理における省エネ対策は必須だが、そのような意味においても、SaaSは効果を期待されている。

また、コンピュータのシステムとして捉えればSaaSだが、一方で業務プロセスのアウトソーシングという見方をすれば所謂BPO( Business Process Outsourcing) になる。現在、大塚商会も調達業務のBPOサービスである「たのめーるプラス」や「たよれーる振込代行サービス」など、こうした仕組みによるサービス提供への取り組みを強化している。

内部統制システムはIT全般統制が焦点に

いよいよ2008年から本番運用がはじまる内部統制。その狙いは、業務プロセスを可視化し、定められたルールから逸脱しないようにコントロールすることにより、人為的なミスや不正行為がなされないようにすることだ。そういった意味では、内部統制システムは、企業エコシステムを守る装置と言ってもよいかもしれない。

J-SOXの対象となる企業の多くは内部統制の整備を終え、2008年はいよいよ本番運用のフェーズとなるが、内部統制システムは引き続き、整備改善していく必要がある。特に、内部統制実施基準(財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準)を補完する形で、2007年3月、「システム管理基準追補版」において、IT全般統制のガイドラインが示されている点に注目したい。

内部統制が定めているIT統制とは、内部統制システムのうち、ITを利用してコントロールを加える部分を指す。IT統制は、基幹業務システム(ERP)などによる「業務処理統制」と、それを支える基盤そのものを保証する「全般統制」に大きく分類することができる。「システム管理基準追補版」ではこれらIT統制の整備や評価に関するガイドラインが記述されており、特にIT全般統制は重要な要素だ。2007年7月に公認会計士協会から出された監査指針の中でもIT全般統制の重要性に触れられている。

では、IT全般統制ではどのようなことが問題になるのか。基幹業務システムなどが正しく構築され、正しく運用されるように、システムの開発、運用、保守や、それに関わる組織、制度などに対する統制が求められる。具体的に言えば、プログラムの開発・変更、プログラムやデータへのアクセス、コンピュータの運用が正しく行われるようにコントロールする必要がある。ここで重視されるのは、ユーザー認証、ログ監視、バックアップといった仕組みだ。

大塚商会では、『Advance-Flow』を利用した承認システムなど、個別のソリューションを提供しているほか、JSOXの直接の対象とならない非上場の中堅・中小企業が、取引先との関係で早急にシステムを整備できるように、『内部統制Easy Introduce Pack』というパッケージ化されたソリューションも用意している。

これらのシステム整備は、IT統制の基盤そのものを整備する作業であり、疎かにすれば、IT統制が正しく働かず、人為的ミスや不正行為による情報漏えいといった、大問題を引き起こし、最悪の場合には、取引先からの信頼を失うことにもなりかねない。大塚商会は顧客企業のITパートナーとして、今後もお客様の内部統制システム整備を支援し、お客様に安心を提供していく。

2008年ビジネスに影響及ぼす「戦略的テクノロジー」トップ10

仮想化技術によるサーバ統合やシンクライアントの普及

次にITそのものの技術トレンドを見ていこう。仮想化技術は数年前から注目を集めてきたが、2008年は仮想化が大きなトレンドになる。

仮想化技術を用いるサーバ統合は、分散して置かれていたサーバを1カ所にまとめることで、サーバの維持にかかるコストを削減するという効果だけをもたらすのではない。サーバの運用・管理にかかるコストや工数を削減するとともに、サーバの運用効率を高めることにより、サーバの電力消費量を抑えるという効果も同時にもたらす。特に負荷の低いサーバは、ハードウェアをブレード・サーバで集約し、仮想化ソフトウェアで統合することで運用効率を高めることができる。

そのような意味において、仮想化技術によるサーバ統合は、「グリーンIT」のコンセプトにも合致するものだ。また、仮想化レイヤによってソフトウェアとハードウェアを切り離すことにより、データの保全性や、セキュリティ・レベルを高めるという点で、内部統制の観点からも重要な技術と言える。

仮想化技術が2008年の一大トレンドになると予想するのには、いくつかの根拠がある。第一に、現在、サーバ仮想化ソフトウェアの事実上のデファクト・スタンダードとなっているVMware ESX Serverが2007年末にバージョンアップし、さらに使いやすいものになること。第二に、2008年前半に発売されるWindows Server2008には、あらかじめWindowsVirtualizationと呼ばれる仮想化ソフトウェアが組み込まれていること。第三に、Linuxサーバにおいては、オープンソースのXen Hypervisorと呼ばれる仮想化ソフトウェアが普及していることなどだ。

また、仮想化技術が活用されるのはサーバOSだけではない。WindowsXPやWindows VistaなどのクライアントOSを仮想化ソフトウェア上で展開することにより、企業において懸念されるセキュリティ対策とTCO削減を実現するシンクライアントシステムを構築するための基盤としても注目されている。シンクライアント市場ではWindows Server OSを利用し、アプリケーションの仮想化を実現するCitrix Presentation Serverが一般的に利用されているが、CPUの高速化が進むことにより、仮想化ソフトウェアを利用したクライアントOSの展開が増加するものと思われる。

大塚商会では、仮想化技術によるサーバ統合から、シンクライアント・ソリューションまで、今後、仮想化技術への取り組みを一層強化し、お客様に提供していく考えだ。また、ブレード・サーバへの取り組みも強化し、中堅・中小企業が手軽に導入できるブレード・サーバ製品なども提供していく。

2008年IT変革スタートのとき

ネットワーク環境やモバイル環境にも大きな変化が

Windows Server 2008の登場は、サーバの入れ替えを促進するだけでなく、クライアントOSであるWindows Vistaの普及に向けて引き金を引く。ビジネス・クライアントのOSは、依然としてWindows XP SP2が主流であり、Windows Vistaは、普及しているとは言い難かったが、今後は、Windows Server 2008と親和性の高いWindows Vistaが普及していくものと思われる。

それにともない、ネットワーク環境も大きく変わる。Windows Server 2008とWindows VistaはIPv6をサポートしているため、情報家電まで含めた、巨大なIPネットワークの実現に向けて、大きな一歩を踏み出すことになる。また、基幹ネットワークのバックボーンでは、10ギガビット・イーサネットがいよいよ普及期に入り、ネットワークはさらに高速になる。無線LANに代わるワイヤレス・ネットワーク環境においては、規格の標準化を終えたモバイルWiMAXが、2009年のサービス開始に向けていよいよ準備段階に入る。携帯電話の分野では、Windows Mobileを搭載したスマートフォンの普及が進むとともに、現在の3G携帯電話から、3.5G、3.9Gを経て、2010年頃を目標に4G携帯電話へ向けての移行が計画されている。またNGN(Next Generation Network)も2008年3月に商用サービスを開始する予定で、大きな期待を寄せられている。

このようなネットワーク環境やモバイル環境の進化にともなって、コミュニケーションのあり方も大きな変化を迎えることになる。電子メール、音声通話、TV会議などを統合し、クライアントPCで一元的に扱うユニファイド・コミュニケーションは、企業内のコミュニケーション手段として当たり前になっていく。2008年は、こうした通信環境の大きな変化が始まる年になるだろう。

以上、見てきたように、2008年は企業のビジネスやIT活用が大きく変わる、大変革の幕開けの年となるだろう。大塚商会では、こうした変動を的確に捉えて、お客様に総合的なITマネージド・サービスを提供していく。複雑に入り組んだITソリューションの中から、お客様に最適なものをトータルにマネジメントして提案できる、お客様が安心して任せられるITパートナーとして、尽力していく考えだ。2008年も大塚商会にご期待いただきたい。

(掲載:2007年12月)

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