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業務への影響や対応策を明確にすることが肝要!大塚商会の強みを活かしたIFRS導入コンサルティング

2009年6月に示された金融庁のロードマップによると、早ければ2015年から上場企業にIFRS(国際会計基準)が強制適用される見込みである。IFRSの初度適用時は、前期の比較情報を含めた2期分の開示が必要になるため、準備のための期間は限られている。仮に2015年3月期から連結財務諸表をIFRSで開示することが決まれば、2013年4月分からIFRSへの移行が始まるので、まさに早急な対応が求められる。そうしたなか、大塚商会では『IFRS導入支援コンサルティング』の提供を開始した。まずは、第1ステップの「方針策定フェーズ」コンサルティングを活用し、業務への影響や対応策を明確にすることをおすすめする。

如何にIFRS導入における負荷を軽減するか

IFRS(International Financial Reporting Standards)とは、国際会計基準審議会(IASB)によって示される財務会計の国際基準である。企業活動を忠実に表現する会計基準として、2005年にはEU・オーストラリア、2007年には中国、2011年にはカナダ・韓国・インドで採用または容認されており、世界統一基準としての動きが活発だ。IFRSへの対応には、IFRSをそのまま自国の会計基準として採用するアドプション(強制適用)と、自国の会計基準とIFRSが定める基準の差異を段階的に縮めていくコンバージェンス(収斂:しゅうれん)という2つの流れがある。日本では2012年に上場企業へのアドプションが金融庁より示される予定で、決定すれば2015年か2016年度から適用される見通しだ。

仮に、2015年3月期に強制適用がされるとIFRSへの移行日は2013年4月になる。IFRSでは、比較情報を含めた2期分の開示が必要になるからだ。つまり3期分の財政状態計算書と2期分包括利益計算書などを作成する必要がある。さらに、2013年4月1日の開示財政状態計算書を作成するにあたり、遡及適用もしなければならない。遡及適用とはIFRS移行日よりも前からIFRSに従った会計処理が行われていたように表示すること。具体的には、移行日のさらに1年前からIFRSに従った場合の財務数値を掴んでおく必要があるのである。このようにIFRS対応の負荷は大きい。企業にとって、如何に身の丈にあったIFRS対応を行うかが課題となる。

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コンバージェンスに積極的に対応する

大塚商会のコンサルティングサービス部では、企業が身の丈にあったIFRS対応を行っていく上で重要なポイントはコンバージェンスへの積極対応であると考えている。コンバージェンスの中にも、既にコンバージェンスが進んでいる項目と、今後コンバージェンスが予定されている項目がある。

例えば、資産除去債務やセグメント情報開示はコンバージェンスを完了し、2011年3月期から導入されている。さらに、包括利益計算書の2011年3月期からの適用が2010年6月に確定し、2011年3月期第1四半期からの先行適用が認められることになる。これらへ積極的・確実に対応をしていくことで、企業の会計処理はIFRSに近づいていく。また、現在の日本基準でも、IFRSと同様の処理を選択適用できるものもある。例えば、直接法によるキャッシュ・フロー計算書やファイナンスリースの資産計上であるが、これらも会計処理の早期変更を検討できる項目だ。

そして、現行では日本基準として適用が認められていない収益認識などは、コンバージェンスによる影響を予想して対策を検討することが重要である。企業が段階的にコンバージェンスに対応していければ、アドプションを行う際の負荷とコストを平準化できるのだ(図1参照)。

図1 日本基準のIFRSへのコンバージェンスイメージ

→ 印刷用図版(PDF 848KB)

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要となる収益認識における対応とアドプションへの対応は?

では、コンバージェンスにおける要所とも言える収益認識についてのIFRS対応時の負荷を検討してみよう。例えば、日本基準では収益認識の要件として、出荷基準が広く採用されているが、IFRSでは認められない可能性が高い。IFRSでは、収益認識の要件として、「重要なリスクと経済価値の移転」が示されているからだ。このため以前は「検収基準」が有力視されていた。しかし、最近は「着荷基準」で良いと言う意見が支配的だ。

これは収益認識の要件が、「重要なリスクと経済価値の移転」から「契約上の履行義務の充足」に変わってきたからである。仮に「着荷基準」で良いとするなら物流業者から納品伝票を受け取った時点で売上を計上することになるが、納品伝票が手元に届くまでのタイムラグが生じる。このため、出荷したものが相手に届く日数を合理的に証明できるのなら、着荷日を予測して計上しても良いとする例が金融庁から示された。そうなると現行の「出荷基準」による売上計上プロセスから大きな変更はないことになり、プロセスやシステムに対する影響が軽少になる。

また、IFRS対応を取引レベルで行うのではなく、月次単位で調整することが視野に入ってくる。つまり、月末に出荷した取引について、納品伝票の存在を確認するようなケースである。

反面、製品本体とそれに付随する製品保証などのサービスを一緒に販売する場合、製品保証の売上計上プロセスが大きく変更される。これまでは販売時に製品単価と製品保証金を併せて売上計上していた。ところがIFRSでは、物品の販売とは別に、サービス提供については履行義務の充足に応じて認識する必要がある。つまり販売時に売上計上できるのは、製品本体と1年分の製品保証の金額だけで、2年目以降の製品保証金は繰延収益として処理しておき、該当年度で売上計上する。多くの製品や複数の保証サービス形態がある場合、とても手作業では処理しきれないので、製品保証サービスマスタを別途用意するなど、既存のシステムを変更しなければならないだろう。

また、コンバージェンスが予定されておらず、アドプションで対応しなければならないものがある。例えば、有形固定資産だ。現在、日本基準における固定資産の減価償却は法人税法に基づいて行われているケースが大半である。しかし、IFRSでは減価償却の方法や、耐用年数、残存価額を各企業が実態に即して決めることになる。IFRSの原則主義が特定の国の法律に依存しないという所以である。

さらに、コンポーネントアカウントと言われる固定資産の構成要素別の減価償却や、減損損失の戻し入れなども必要になる。このようなことを勘案すると、有形固定資産に関しては、日本基準とIFRSの双方に対応する必要があることがわかる。

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IFRS適用帳簿への組み替えはどのように行うべきか

各社がどのように帳簿を保持するのかは、連結対象会社の数や規模、所在地、システムの状況などによって異なるが、(1)「各国基準帳簿」、(2)「複数帳簿」の2つのパターンがあると考えられる。

(1)「各国基準帳簿」は、日々の取引は各国基準で帳簿を作成し、主に四半期や年次など、連結財務諸表の開示が必要なタイミングでIFRSに修正を行う。実際EUでIFRSが導入された当初は、多くの企業がこの方法を採用した。既存の個別会計システムを利用できるためコストも業務へのインパクトも少ない。但し、月次ではIFRSベースの情報が収集できないため、グループ全体での経営管理は難しいと考えられている。

(2)「複数帳簿」は、日々の取引時から各国基準とIFRSという複数の帳簿を作成し、四半期や年次などの連結財務諸表の開示はIFRSで、期末などの決算は各国基準と、それぞれの帳簿で対応する方法だ。取引から連結財務諸表までの流れが追いやすいというメリットがある反面、すべての帳簿で対応となると、コストと準備期間の増加が見込まれ、対象範囲を明確にすることが重要になる。

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IFRS導入支援コンサルを提供。まずは方針策定のみのサービスも

IFRSに対する日本企業の関心は非常に高い。大塚商会が2010年2月にセミナーを実施した際には、各企業の経理担当役員など100名以上が参加した。彼らは、IFRSによって、どれだけ業務に負荷がかかるのか、どのような人材を揃えなければいけないのか、あるいは、どのくらいコストがかかるのか、経営者に的確に報告するため、情報収集に積極的に取り組んでいる。しかし、具体的に何から手をつけたらよいのかわからず、多くの企業が具体的な方策を取れていないのが実情である。

そこで、大塚商会では、こうした企業の悩みを解消するために、2010年5月から上場企業向けに『IFRS導入支援コンサルティング』の提供を開始した。同サービスでは、方針策定・分析計画、設計、導入、運用の4つのフェーズに分けて、ITシステムの見直しも含めたコンサルティングを実施する(図2参照)。このうち「方針策定・分析計画フェーズ」では、IFRS適用による影響と導入負荷を調査し、課題の明確化と優先順位付けを行い、導入基本方針、適用ロードマップ、個別導入計画の立案を支援する(図3参照)。次の「設計フェーズ」では、個別導入計画に基づいて、各領域における具体的な対応を確定することを支援する。

また「導入フェーズ」では、必要なツールの整備やシステム導入などIFRS適用に向けた準備を支援し、さらに「運用フェーズ」では、IFRSによる財務諸表を作成するとともに、継続した改善活動を支援する。

大塚商会では、方針策定フェーズのみのコンサルティングにも対応し、100万円からという極めてリーズナブルな料金設定で内容の濃いサービスを提供するため、IFRSフォーラムなど多くの外部サイトで紹介されるなど、業界内でも大きな注目を集めている。

具体的に「方針策定支援コンサルティング」では、会計基準差異のチェックリストを使い、日本基準とIFRSの差異に対する自社の現行会計方針を確認し、どの項目が自社に該当するか、どの領域に影響するのかなどを細かく分析する。その分析結果に基づいて、各差異項目が財務数値、経営管理、会計財務、業務プロセス、情報システム、内部統制などに与える影響を洗い出し、IFRSの導入基本方針と適用ロードマップを作成する。会計基準の差異による影響度の大きなものについては、その具体的な対応策も含めてレポーティングするので、どのようにIFRSに対処したらよいのか悩んでいる企業にとっては、大いに役立つはずだ。

図2 IFRS導入プロジェクトの全体像(2015年適用・3月決算企業の例)

→ 印刷用図版(PDF 624KB)

図3 方針策定フェーズにおける導入基本方針と適用ロードマップの作成例

→ 印刷用図版(PDF 1,316KB)

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業務改革や内部統制で培ったノウハウをワンストップで提供

大塚商会の強みは、さまざまな業種・業界において、業務改革を実現するためのシステム企画立案や、内部統制の整備・運用・評価の支援を行ってきた実績とノウハウを有している点だ。特に内部統制に対しては2005年から40社以上の上場企業にコンサルティングを行ってきた実績がある。今回のIFRS導入支援においても、そうした大塚商会のノウハウをフルに活用し、実効性の高いコンサルティングを提供する。

『IFRS導入支援コンサルティング』には、既に上場企業数社から引き合いがあり、IFRSの適用を機に業務システムを刷新することを検討している企業もある。その企業の基幹システムは、自社の業務に合わせるためにカスタマイズを繰り返してきた結果、決して効率的とはいえない複雑なものになっていた。そこで新システム入替を機に、自社の業務を標準化し、内部統制で求められている業務の有効性・効率性を実現しながら、パッケージシステムへのカスタマイズを最小限に留め、IFRSへ対応させようと考えている。これらの業務標準化やシステム構築・運用においても、大塚商会は豊富な実績があり、すべてワンストップで提供することができる。

内部統制の際も、いち早く取り組みを開始した企業はスムーズに対処できている。IFRS対応についても同じことがいえよう。まずは「方針策定フェーズ」コンサルティングを活用し、IFRSによって自社の業務がどのように影響を受けるのかを把握してほしい。既に思いまどう時間的余裕はない。万全の対策を取って、来るIFRS襲来に備えていただきたい。

(掲載:2010年7月)

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