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建築設計図の作成イロハ

建築設計を行う上で、その過程には大きく分けて「基本設計」と「実施設計」がある。まずは、この「基本設計」における平面図の作成を見ていこう。

建築設計に必要な「基本設計」と「実施設計」

建築物を設計するにあたって、その過程で必要となるものには、大きく分けて「基本設計」と「実施設計」がある。

計画段階で行われる「基本設計」では、「配置図」「平面図」「立面図」「透視図」などの図面が作成され、間取りや外観、デザイン提案のための設計が行われる。これを基に計画が決定されると、「実施設計」として、実際に工事を行うために必要な図面や仕様書などの書類が作成・整備されていく。

基本設計における作図の流れ

ここでは、基本設計における建築平面図の作成について、その流れを見てみよう。

建築平面図

 建築物全体を床面から1,500mmの高さで水平面に切り取り、上方向から投影した図面。

 柱の位置、壁の位置、建具の位置や開き方向、各部屋や階段などの配置を表す。


(1)環境設定

まずは作図を始める前に、準備として環境設定を行おう。色々な設定を事前に決めておくことで、数値の入力や作図の作業がスムーズにいくはずだ。

  1. 環境項目の設定:紙サイズや縮尺など入力環境を設定する(例:尺度1/100・1/200)。
  2. レイヤーの設定:作図の作業段階でレイヤーを分ける(例:基準線や補助線用、壁や柱など作図用、窓やドアなど建具用、便器・洗面台・キッチンなど設備機器用、文字用、寸法値および寸法線)。
  3. 入力環境の設定:線種ピッチなど入力値の設定を行う。


(2)基準線や補助線の作成

環境が整ったら、それでは基準線を細い一点鎖線で引いていく。なお、RC造では柱芯と壁芯をずらすことがあるので、確認をしながら基準を置く。

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(3)壁や柱など外形線の作図

基準線の次に柱を入力、そして壁を作成していく。作図は、壁と柱の芯からそれぞれ振り分けて進める。なお、RC造の建物では柱、壁の部分を包絡処理し、構造の断面を明瞭に表示させておく。

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(4)窓やドアなどの建具の作図

窓やドアなど、建具を作図する。定型の図形については、部品登録をして挿入していくと作業がスムーズになる。また、壁との重なり部分がある場合は、壁を切り取り処理しよう。なお、建築用CADには、建具の挿入時に開口間隔を計算して自動作図を行うことができるものもある。

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(5)設備機器の作図

便器・洗面台・キッチンなどの設備機器を作図する。設備機器や造り付けの家具は太い実線で記入、移動家具については太い破線で描く場合もある。ここでも部品登録をしておこう。また、各種設備機器メーカーのサイトでは部品データを提供しているので、これらも利用していこう。

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(6)文字・床仕上げの記入

「玄関」「浴室」「洋室」などの部屋名を記入していく。床仕上げの目地の記入は、範囲全域にする。

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(7)寸法値・寸法線の入力

寸法線および寸法値を記入して、作図が一通り終了する。なお、建築製図では寸法の端末記号に黒丸を使用し、文字記号の際に用いる引き出し線には端末記号はつけない。また、通り芯符号は横方向「X」、縦方向「Y」と数値を組み合わせて使用する。

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以上で、駆け足だったが、建築平面図の作成について一通りの流れを見てきた。効率的な作図のためのポイントは、繰り返しの作業を省力化するために、コピー機能や部品ライブラリ機能を使うことだ。同じ図形・部品をライブラリとして登録しておけば、作図も簡単で、後からの変更にも対応しやすくなる。基本的なことかもしれないが、CADの設定や環境を見直してみてはいかがだろう。

(掲載:2007年7月)

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