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生活に寄り添う提案で
キーパーソンを攻略

いまや競合が当然となった戸建て住宅市場を勝ち抜くには、他社差別化と提案力が重要だ。コンペ勝利のカギはむろんキーパーソン攻略だが、その意味で家庭の実務面を支える施主の「奥さん」へのアピールが非常に重要になる。価格や広さ、間取りなどのほか、3D CADを使って日々の生活に密着した日照や通風、温熱環境など環境面の提案も考慮したい。

コンペ攻略のキーパーソンは「奥さん」

新設住宅の着工棟数が80万戸を割り込むなど、依然として厳しい環境が続く日本の住宅業界。長期優良住宅や住宅エコポイントなどの追い風も限定的なものにとどまり、住宅会社各社の受注獲得競争は激しさを増している。特に戸建て住宅分野は、大都市圏はもちろん地方都市でも、地場工務店とハウスメーカー、パワービルダーらによる「競合が当たり前」の状況が恒常化し、地場工務店とハウスメーカーとを問わず、どうやってこの競合を勝ち抜いて受注を獲得するかが、これまで以上に重要な課題となっている。

いかにして明確な他社差別化を図るか。そして、それをいかに的確に、効果的に訴求するか。「他社差別化」と「提案力」の強化が、ここでの重要ポイントとなるのは当然だろう。では、どうやって他社差別化を図り、提案力を強化すればよいのだろうか。

ここで思い出してほしいのが、コンペ勝敗のカギを握る、いわゆる「キーパーソン」の存在だ。住宅業界に限らず、このキーパーソンの攻略がコンペ勝利の近道であるのは衆目の一致するところ。そして、住宅分野のコンペでキーパーソンと言えば、むろん施主の「奥さん」だ。

最終的に決断し、判を押すのは「ご主人」であるにせよ、「奥さん」の言葉は、そのジャッジに絶大な影響力がある。多くの場合、家へは寝るために帰るだけになりがちなご主人と異なり、「奥さん」は自宅にいる時間も長く、ここを憩いの場とし、働く場とし、コミュニケーションの場としてもさまざまに利活用している。

そのため「奥さん」は、住まいに関して、日々の生活実感に即した具体的な意見や要望を持ち、確固とした意見を持ち難い「ご主人」を制して住まいづくりの主導権を握る可能性が高いのだ。住宅提案の競合に勝つには、だからこの「奥さん」攻略がポイントとなる。

注目すべきは生活に密着した環境性能

では、この「奥さん」を攻略するには、どのように提案内容の差別化を図ればよいのだろうか。もちろん価格や間取り、各種の住宅設備機器といった要素も大切なのは当然だが、前述のとおり、日々の生活を通じ「奥さん」が蓄積した実感値のニーズに応えられる「生活に密着した提案」が最も重要になる。

例えば日々の洗濯や掃除、住まい自体のメンテナンス、住み心地といった問題とダイレクトに関連する「採光」や「通風」、「温熱」環境、「シックハウス対策」といった、環境性能に関わる提案が重要なポイントなのである。

また加えて言えば、主婦のために考えられた生活動線などに関わる提案も、我が身のこととして「奥さん」の関心を引くに違いないし、時代トレンドという観点から、省エネルギーやエコロジーなどの地球環境配慮に関するアイディアも、「奥さん」の嗜好にフィットするはずだ。

そして、こうした要素一つひとつに関して、どれだけ「奥さん」と同じ視線の高さや角度、深さを持って、日々の生活に寄り添った提案を行っていけるかということが、住まい提案における他社差別化のカギとなるのである。

これは、単に採光の良い家、通風も考えた家という提案ではない。どのようなシチュエーション/生活シーンで、どのような採光や通風が得られ、そこにどのようなメリットが生まれるのか、現実の生活と結びつけながら徹底して具体的なメリットを訴求する提案ということである。省エネやエコロジーについても同様だ。太陽光発電ならば、そこからどれほどの発電量が得られ、どれだけ節電できて収支バランスはどうなるのか。オール電化なら光熱費はどうか。どこまでも「奥さん」の生活実感に寄り添った提案によって、明確な他社差別化を図られ、より効果的なプレゼンテーションが可能となるのである。

3D CADの環境シミュレーション機能を生かせ

このような提案を行うには、まずプランを作る側にも「奥さん」と同じ「生活者としての視点」が必要になる。そして、その提案内容をコンペの場において、確実に「奥さん」たちに伝えるための工夫も欠かせない。言うまでもなく、「奥さん」たちは家づくりの専門家ではない。図面を読むことはできないし、数値を並べたグラフや表では関心を引けない。かといって、美しいライフスタイルを描いたイメージパースを見せても、それだけでは、リアリストである「奥さん」たちに根拠を持った提案とは受け取ってもらえないだろう。

つまり、ここで必要なのは、採光や通風、温熱環境などに関わる提案が生活にどのような影響を与え、メリットを生むのか、分かりやすく、具体的に、印象的に伝えて「奥さん」の関心を引くことである。従来のプレゼン手法では、これは相当手間のかかる準備が必要だったが、現在では、建築専用3D CADシステムの機能をうまく利用することで、比較的容易に実現できるようになった。代表的な製品をあげるなら、福井コンピュータの「ARCHITREND Z Ver.6」やシーピーユーの「MADRIC・AD-1 Ver4」が、こうした提案手法に適した機能を備えているようだ。

住宅分野で高いシェアを持つこの両ソフトは、その最新バージョンで、採光や通風、日照、そして太陽光発電やオール電化などに関わるシミュレーション機能を搭載した。生活スタイルに合わせて、それらのきめ細かなシミュレートが行えるのはもちろん、太陽光発電については収支シミュレーションまで可能。しかも、その結果はCGを駆使してビジュアル化され、一目瞭然の分かりやすさで見せられるのである。特にこの10月登場の新製品「ARCHITREND Z Ver.6」では、太陽光発電やオール電化、暖冷房費などのコストに関わるシミュレーションや、生活動線の2D/3D表示までが可能となっている。

こうした生活感あふれるシミュレーション機能は、住宅業界のトレンドに特化した建築3D CADならではのもの。プランナーや設計者が、前述の「生活者としての視点」を学ぶことにも使えるだろう。そうやって身に付けた「奥さん」視点で、これら豊富な機能から自社の家づくりにフィットしたものを選び、組み合せていけば、分かりやすく説得力に富んだプレゼンツールをスピーディに作りあげるのも難しくないはずだ。生活に密着した、インパクトあふれるプレゼンで他社差別化を図り、キーマンである「奥さん」を攻略してほしい。

(掲載:2010年12月)

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