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世界で戦えるGLOBALエンジニアになるための製図技術  〜製図実践基本テクニック〜 2nd STEP 第2回:特殊な図示法を使いこなせ /全5回世界で戦うための製図技術2nd【2】特殊な図示法を使いこなせ

2.製図実践基本テクニック〜特殊な図示法を使いこなせ2.製図実践基本テクニック〜特殊な図示法を使いこなせ

●投影図記入テクニック〜特殊な図示法を積極的に利用する

図1 計画図上のモデル例(1) 前回は、外形形状を第三角法で展開する正投影の選択テクニックについて解説した。
今回は、特殊な図示法を使って、第三者により理解しやすい投影図を描くテクニックを紹介しよう。

いま、3次元CAD上に、段付き軸の中央に穴が貫通し、小径側の円周上にねじ穴が軸線と直角方向に開いた部品があり、これから投影図を描くとする(図1)。

特殊な図示法を説明する前に、投影図の基本を理解しよう。
CAD画面上の計画図には組み立てられる向きに部品が配置されているが、部品単体として取り出したとき、向きにこだわる必要はない。今回は軸形状であるため、旋盤で加工しやすい方向として、小径側を右側に配置することが投影図記入上のマナーである。

第三者が理解しやすい投影図とするため、図2に示すように、a)外形図とb)断面図を比較して、どちらの図が形状を読み取りやすいかを設計者として判断する。従って、ある程度主観が入るため、「外形図を選択するのが正しい」、「断面図を選択するのが正しい」と言い切ることはできないが、断面図には隠れ線がないため理解しやすいと感じるのではないだろうか。これが特殊な図示法の効果である。

図2 正面図の選び方

断面図を選択するにあたり、すべての形状が断面にできるわけではない。
JIS 製図のルールでは、軸やボルト、ナット、リブ(肉厚を厚くせずに剛性や 強度を大きくするため部材面に直角にとりつける補強材)などは、長手方向に全断面とすることはできない。図2 の部品は、いわゆる軸部品に属するが、図2 b)では全断面図として表している。これは、中央に貫通する穴を見せる意味があるため全断面にしているのである。
ここで、穴のない中実軸の場合、断面にしても形状に変化がでないため断面にしても意味がないのである。軸部品でどうしても断面として表したい場合は、部分断面を使うとよい。

図3 断面図のテクニック

図3より、製図のルール上、a)は投影図として不適切であり、b)あるいはc)が投影図の候補としてあげられる。
b)では、A-A断面の投影図を描かなければならないため、製図の工数が増えてしまうことがデメリットである。JISによると、「主投影図(正面図と同じ意味)を補足する他の投影図は、できるだけ少なくし、主投影図だけで表せるものに対しては他の投影図は描かない」と書かれている。従って、c)では正面図に部分断面図というテクニックを加えることで投影図が一つで済み、b)と同様の情報を表しつつ一つの投影図で表現できる。

図4 計画図上のモデル例(2)

その他の事例として、片側にテーパ面取りされた軸表面に平面が加工されている部品の投影図を考えてみよう(図4)。
図5に示す投影図の事例は、どれもJISのルールに従った、正しい投影図である。読者の皆さんはどの投影図が見やすいと感じ、製図する立場であればどれを選択するであろうか?

図5 正投影や特殊な図示法を使った投影図の例 ん、この部品どんな形状してるん??えっとですね・・あれ〜、どうやったっけ?

部品の形状を第三者に簡潔に理解しやすくするテクニックが特殊な図示法である。
特殊な図示法を使いこなすテクニックをまとめてみよう。

・外形形状と内部形状のどちらを優先して見やすくするかを判断する。
・断面図は、その奥に見える形状も描かなければならない。
・回転図示断面図の場合は、切り口の投影図のみでよい。
・断面図を使う場合、断面にできない形状があることを知る。
・繰り返し形状を描かずに済む補助投影図、部分投影図、局部投影図を使うと、必要部のみを図示できる。
・補助投影図、部分投影図、局部投影図は、主たる投影図と関連を表す線で結ぶ。

次回は、寸法記入のテクニック(意外と知らないJIS製図で定められた寸法記入)を紹介しよう。

参考文献:「図面って、どない描くねん!」(日刊工業新聞社 山田学著)   イラスト:Naoko Doi

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