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手軽に使えるExcelでデータ分析を行い
隠れた事実を発見する

日常のビジネスでは、さまざまなデータが蓄積されていく。それらのデータをExcelで分析することで、隠れていた事実が見えてくるようになる。データをグラフにしてビジュアルな表現を行えば、数字の羅列からは分からない実態も容易に把握できる。手軽に使えるExcelを活用したデータ分析のポイントを考える。

データに隠された事実を
明らかにするデータ分析

ビジネスはもちろん、政府や自治体の施策など、あらゆる意思決定の場においては、データ(客観的事実)に基づいた情報が必要となる。直感による意思決定のみでは多くの人を説得することは難しい。このことは誰もが理解するところだろう。データにはそれほどの重みがある。

しかし、ただ集めただけのデータを眺めるだけでは、その背景にある重要な事実を明らかにすることは難しい。データの中には相反するものや、組み合わせないと見えてこない事実もあるからだ。従って、データを分析することがどうしても必要となる。データ分析は、集めたデータから役に立つ情報を正しく読み取るための方法であり、ビジネスはもとより、あらゆる社会や自然の現象を解明するための有益な手法だ。

例えば、ある企業の営業活動の実態を明らかにする場合にも、データ分析は大きな威力を発揮する。商品別、営業担当者別、取引先別などの個別データを集計しただけでは、各項目の動向は分かったとしても、相互の関係は把握できず、隠れた事実は見えてこない。

そこで、データをクロス(縦横)集計することで、「商品Xは取引先A社で多く売れており、商品Yは売れていない」とか、「営業Bは、取引先C社には多く販売しているが、E社に対しての実績はあまり良くない」とか、「営業Fは、商品Xはよく売るが、商品Yはあまり売っていない」といった情報を把握することができる。

そうすると、商品Xをよく売っている営業担当は全体の何割程度で、その売れ先はどこかなどが分かり、商品Y、商品Zについても同様に調べることができる。そして、売れ行きの良くない商品を多く販売している営業マンに「どうして売れているのか」を聞くことで、売るための方策が見えてくる。それを全営業マンで共有できれば、その商品の売上向上が期待できる。

統計の知識を知らなくてもできる
Excelによるデータ分析

データ分析をうまく活用すれば、前述のようにビジネス上の問題点や解決策を導き出すことができるが、データ分析は難しいものという先入観があるのも事実だろう。しかしそれは、方法が分からないからということが多い。

そこで、多くの人が利用しているExcelなら、統計の知識や難しい関数を使わなくても、簡単な操作でデータ分析を行うことができる。

Excelは単に表計算を行うだけのアプリケーションではない。多彩な編集機能を利用して分かりやすい表をドラッグ&ドロップで作成したり、表のデータを基にしてビジネスに役立つさまざまな種類のグラフを作成できる。さらに、住所録や顧客管理台帳、アンケート集計、販売管理や原価管理などのような大量のデータを集計し、いろいろな角度からデータを分析するデータベースの機能もある。

Excelを使ったデータ分析の種類は多彩だが、ここでは特別な知識が必要なく、ビジネスにもよく活用されているABC分析を紹介しよう。ABC分析は「重点分析」とも呼ばれ、大量のデータを整理して大事なものから順に並べ、優先順位を付けて管理していくもので、経営やビジネスのあらゆる面で活用できる有力な管理手法の1つだ。

経理部門は、決算書の作成に代表されるような外部への提出書類作成に関する会計業務「財務会計」に加えて、経営層向けに経営分析資料を作成・提出する「管理会計」の役割をも担っている。こうしたデータ分析は、管理会計を実現する上で不可欠となる。経理部門はデータ分析の結果に基づいて、年度予算策定のための資料を作成したり、経営状況などを計数化した分析資料を経営層に提出することで、迅速・的確な意思決定を支援することができる。

Excelによるデータ分析の基本となるのがピボットテーブルだ。これは取り込んだデータから項目を自動的に抽出し、ドラッグ&ドロップで任意に縦軸・横軸などに配置する項目を変更できるほか、集計結果と自動リンクするグラフを生成できるなど、強力な集計、分析能力を備えている。統計の知識は必要ないので、誰でも手軽に使うことができる。

Excelによるビジュアル化で
問題を発見し解決策を立案できる

このピボットテーブルを使って、データをある項目で降順、昇順に並べ替えた表を作成する。その表をグラフ化すれば、数値の高い項目から低い項目への順位グラフになる。このグラフを見ることで、全体の構成や順位の動向が判断できるのだ。並び替えた表とグラフを駆使して各項目のABC分析を行うことで、売上不振の原因解明とその対策を立てることができる。

それでも売上がアップしない時には、その商品は一部の取引先を除いて、魅力のない商品と判断することができる。取引先との相性を調べたり、商品の特徴を再確認することで、再度売上拡大を図ることもできるだろう。前述の例であれば、営業担当の取引先別の売上を調べることで、取引先との相性も判断でき、担当者を変更してみると、良い結果を得られるかもしれない。

このようにExcelによるデータ分析とビジュアル化は、生データからは見えない問題を可視化し、その解決策をサポートすることで、ビジネスのパワーアップに貢献する。

ExcelによるABC分析例
ABC分析による商品売上高別グラフ

(掲載:2009年8月)

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