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オフィス・店舗などの使用エネルギーを
監視するシステムが次々と登場

改正「省エネ法」が4月から施行され、使用エネルギーを計測・集計する「エネルギー計測サービス」が人気を集めている。最近は安価なASP方式が登場するなど、実にさまざまなサービスが提供され始めている。そのシステムやサービス内容を解説する。

近年話題の
「エネルギー計測サービス」とは

「エネルギー計測サービス」とは、空調や照明、電気設備などの電力量をはじめ、室内の温度・湿度、ガスや水道の流量といったさまざまなエネルギー量を計測するサービスのこと。

以前から同様のサービスは存在していたが、近年になってエネルギー量を自動的に収集・蓄積し、それらをパソコン画面などに分かりやすく表示することにより、エネルギー管理を低コストで行うことができるようになってきたのだ。

このサービスにより、作業員が現場へ行ってメーターなどをいちいちチェックする必要がなくなり、また、迅速に数値を確認できるようになった。さらに、エネルギー効率もスピーディに確認できるため、省エネや光熱費用の削減にも大いに役立っている。

このエネルギー計測サービスが最近特に人気を集めるようになったが、その背景には2010年4月より施行された改正「省エネ法」がある。今回の改正では、企業全体の年間エネルギー使用量合計(原油換算値)が1500kl以上であれば、特定事業者あるいは特定連鎖化事業者の指定を受け、企業全体としてのエネルギー管理が義務化されることになった。フランチャイズチェーンについても、チェーン全体を一事業者として捉え規制対象となっている。

つまり、これまでエネルギー管理の対象ではなかった中小規模のオフィスやホテル、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、小売店、飲食店のフランチャイズチェーンなども事業者単位でのエネルギー管理が義務付けられるようになったのだ。そして、企業単位での中長期計画書、定期報告書の提出も義務化された。

オフィスや店舗からのCO2排出は、照明や空調機、業務用冷凍冷蔵庫などの冷設機器の電力によるものが大半を占めているが、多くの機器が使用されているため、どの場所のどの機器でエネルギー使用の問題があるかが把握しにくく、エネルギー管理の課題となっている。最新のエネルギー計測サービスには、この問題に対応したものも登場し、よりきめ細かなサービスを提供している。

ASPで行う
エネルギー計測サービス

ここ数年、エネルギー計測サービスで主流となってきたのが、ASP(Application Service Provider)を使ったものだ。このASPを利用すれば、サービスを提供するサーバの機能をインターネット環境で使用でき、利用者側でのサーバ導入やシステム管理は不要となるため、サービスを導入する際の初期費用を抑えることができる(ただし、計測システムの導入費用は別途必要)。

従来より省エネ法対象である工場や大規模ビルでは、エネルギー使用量などの計測点数も多く、またエネルギー管理専門技術者が現地で運用することもあったので、比較的大きな規模の計測サービスが導入されるケースが多かった。

しかし、今回の改正で新たに規制対象となる中小規模ビルや店舗などでは、拠点ごとに専門家を配置することが困難であり、本社部門の担当者が一元的にエネルギー管理できるこのASPのサービスは、企業にとってはまさに助け船。さらに、遠隔地にある拠点も一元管理できるので、経費の大幅な削減にもつながるのだ。

エネルギー計測サービスの概要

低料金の
サービスも登場

ASP方式のエネルギー計測サービスは、パナソニック、日立製作所、三洋電機などの電機メーカーが提供を開始しているが、大塚商会、岡村製作所、明電舎、NTTファシリティーズなども同様のサービスを提供している。省エネ法の改正により、今後さらにさまざまな業種の企業の参入が予想される。

一方で、手軽にエネルギーの使用量を算出できるASP方式のサービスもいくつか登場してきた。これは、電気やガスなどの使用量の計測を省いたもので、エネルギー情報を手入力によって蓄積し、報告資料を簡単に作成できるというサービスだ。

このサービスは、各拠点(店舗や事業所)に届いた毎月の電気、ガス、水道料金などのエネルギー使用量の請求書に記載されたエネルギー使用量を、インターネット経由でサーバに入力し、それらの情報をもとに使用量を自動計算し、報告資料を作成するというもの。

今回の省エネ法の改正では中小規模の企業も対象になり、計測機器設置などエネルギー計測サービスの初期費用を負担できないところも多い。そこで、データ集計に特化したこのようなサービスが誕生したのだ。

また、この安価なASP方式のサービスは、拠点が多い法人や自治体などでも導入が進んでいる。例えば、某教育委員会では、管理している学校や図書館、公民館、スポーツ施設に「エナジー・カルク」というASP方式のエネルギー集計サービスを導入。独自の管理用ソフトを導入すると数百万円も必要なところが、一事業所当たり月額200〜500円(※事業所数による)で済んでいる。

改正された「省エネ法」では、規制対象企業は毎年1%のエネルギー消費削減に向けて「中長期省エネ計画」を立案することになっているが、大規模なエネルギー計測サービスを導入するだけでなく、このような安価なサービスを利用することによって、その目標の達成につながることが期待されている。

(掲載:2010年7月)

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