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自転車通勤で実践エコロジー
広まる促進制度と解決すべき課題

電力不足などで公共交通機関の運行に制限や変更が出ている首都圏では、自転車通勤が増えているという。いざ自転車通勤をする際のメリットと課題について考えてみよう。

省エネ、エコ、心と体のリフレッシュ
いろいろな自転車通勤のメリット

首都圏における電力不足などで、通常時に比べて運行状態が変更されている公共交通機関が多い。このような状況から、首都圏を中心に自転車で通勤する人が増えている。

しかし、今回に限らず、自転車通勤は以前から注目を集めていた。特に最近はガソリンを使わないという「エコ」のメリットがクローズアップされるようになってきた。そうした自転車通勤のメリットをまとめてみた。

  • 地球温暖化対策:ガソリンを必要としないため、空気を汚染することがない。マイカー出勤に比べて、CO2削減に大きく貢献できる。
  • ガソリン代の節約:ガソリンを使わない自転車は、当然ガソリン代も必要ない。ガソリンの高騰が続く昨今、自転車通勤は財布にもやさしい。
  • 渋滞緩和:都心部などでは多くの自動車が通勤時間帯に集中するため慢性的な渋滞となっているが、マイカー出勤が減れば渋滞緩和にもつながる。
  • 運動不足の解消:公共交通機関が充実している都市部では、日ごろ歩くことが少なく運動不足になりがちだ。自転車はサドルに座ってペダルを回す運動なので、膝に体重が乗ることがなく、怪我をしにくい乗り物。自分の体調に合わせて速度や距離も調整できるので、適正な運動を実行できる。
  • ダイエット効果:運動不足の解消だけではない。自転車を漕ぐことによって「有酸素運動」を行うことができ、効果的なダイエットが可能だ。また、メタボリックシンドロームの解消にも役立つ。ただし、15分以上漕がないと脂肪は燃え始めないといわれているのでご注意を。
  • ストレス解消:ラッシュアワーの満員状態の通勤電車で会社に通うのはストレスがたまりがちだ。会社に着く前に疲れてしまうという方も多いに違いない。自転車通勤ではこのようなストレスから解放される。また、普段の通勤ルートと違う道を通ってみることで、新鮮な発見にも出会うことができ、心身のリフレッシュにもつながる。
  • 災害に強い:もし公共交通機関がストップするような場合でも、自転車を持っていれば、徒歩に比べて帰宅難民となる度合いが大きく下がるだろう。

日本でも広がる自転車通勤の促進制度
自治体や企業の事例

エコの意識が強いヨーロッパでは、自動車から自転車に通勤手段を変更することによって補助金が支給される例も多い。最近は日本でも自転車通勤を促進させるための施策が登場し始めた。

■名古屋市の事例

都市部で行われる自転車の利用促進は、歩道の中に自転車走行用の区分を設けるなどのインフラ整備に偏りがちだ。マイカー通勤から自転車通勤への転換を促す施策は意外と少ない。だが、名古屋市では市役所職員に対する自転車通勤手当の優遇策を行い、金銭的インセンティブによって自転車通勤への転換を促している。

通勤距離

改正前の手当

改正後の「自転車」利用の手当

改正後の「自動車」利用の手当

5キロメートル未満

2,000円

4,000円

1,000円

5〜10キロメートル未満

4,100円

8,200円

4,100円

10〜15キロメートル未満

6,500円

8,200円

6,500円


通勤距離が5キロメートル未満の場合、単独で自動車を利用する通勤手当を半分にする一方、自転車通勤の手当を倍増するというかなり思い切ったものとなっている。

例えば、4.5キロメートルの通勤距離をリットルあたり10キロメートルの燃費の車で20日通勤した場合、ガソリン消費量は18リットルとなり、ガソリンの市販価格を1リットル140円で計算すると2,520円、つまりガソリン代だけで足が出ることになる。

これに対して、自転車通勤の場合は、3年分の通勤手当に相当する自転車を買うとすれば72,000円の自転車が買えることになる。

■愛知県の事例

名古屋市だけでなく、愛知県においても自動車通勤による交通環境の悪化が問題になっており、愛知県都市計画課でエコ通勤の促進を図るための取り組みがされている。「企業への通勤形態の調査」「マイカー通勤削減に関する意識調査」「エコ通勤の啓発」などが主な取り組み内容で、マイカー通勤者用の駐車場の保有形態を変更することによって他の通勤手段への転換を提言している。

■山口県の事例

地球温暖化防止の観点から、山口県地球温暖化防止活動推進センターでは、温暖化防止のための自転車通勤を「eco2rin(エコツウリン)」として自転車通勤拡大キャンペーンを行っている。

■シマノの事例

自転車部品最大手のシマノでは、社員の3割が自転車で通勤しており、通勤手当を自転車の種類によって月額2,600円から5,000円までの範囲で支給している。

■ゴールドウインの事例

スポーツウェア・スポーツ用品の大手メーカーであるゴールドウインでは、社員の健康やエコ通勤による環境意識の向上などを目指して、スポーツ業界初の「自転車通勤」社内制度を2010年5月に実施した。対象は自宅から本社ビルまでの走行距離が2〜20キロメートル圏内の社員で、自転車通勤者は通勤距離に応じた通勤手当が支給される。

注意しておくべき
自転車通勤の問題点

このように自転車による通勤が奨励されるようになっているが、一方で注意しておきたい自転車通勤の問題点もある。

■交通事故

自転車の利用は、公共交通機関に比べて事故の発生率が高い。特に都市部では交通量が多く、また歩道も狭いところが多い。通勤時間帯は特に交通量が多くなり、車道を安全に走行することが難しくなる。万が一の事故に備えて、自転車通勤を始める場合は任意保険(最低でも賠償責任2,000万円以上)への加入をしておきたい。

■天候・季節による影響

身体を外気にさらして乗る自転車は、四季の変化を敏感に感じることができる反面、天候の変化に大きく影響される。雨天時はタイヤが滑ったり、風が強い日はあおられたりするため、無理な運転は避けたい。また、寒い季節は少量の汗でも体が冷えて風邪をひくことがあり、暖かい季節でも大量の汗処理があるため、体調管理に注意したい。

そのほかにも、都市部での駐輪スペース不足、飲酒運転・過労運転、携帯電話やヘッドフォンスピーカを使用しながらの運転、自転車の盗難などが問題点として指摘されている。

エコや省エネが必要となるこれから、自転車通勤にはメリットが多い。今は問題点が多く存在するが、利用者の意識やマナーの向上、行政や企業による優遇策の普及などの努力を続けていけば、環境も整備され、自転車通勤はますます拡大していくだろう。

(掲載:2011年6月)

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