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最低でも、これだけは知っておきたい!
ネット時代の「著作権」

ブログやホームページなどで、さまざまな情報を公開の場において手軽に発信したり閲覧したりできる時代になった。だが、そこで大きな問題になっているのが、記事や画像、映像などの著作権。そこで、今回は最低限知っておきたい著作権を解説しよう。

2010年1月に施行される
改正著作権のポイント

パソコンは画像や音楽、映像などのデータを簡単にコピーできてしまうため、著作権に関する問題が絡みやすい。例えば、パソコンに取り込んだ音楽CDのデータを友人や知人にメールで送ったりすると、著作権を侵害することになる。

そもそも著作権とは、特許権、実用新案権などの工業所有権(産業財産権)と並んで、無体財産権(知的財産権)の一種であり、「文芸、学術、音楽、美術、映画、写真、コンピュータプログラムなどを創作的に表現した者に認められる、それらの創作物の利用を支配することを目的とする権利」のこと。著作権が保護する範囲や対象は著作権法によって定められており、他人が許可なく著作者の権利を侵害すると、著作権法違反となる。

権利の侵害で訴えられて有罪になった場合、個人への罰則は最大10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方となる。

著作権に関連した権利はとても多いため、すべてを詳しく述べることは省くが、2010年1月1日より改正著作権法が施行されるので、そのポイントを説明しよう。大きな改正ポイントは次の表の通りだ。

× 違法化

違法にアップロードされた音楽・映像のデジタルデータの複製

※罰則なし

違法と知りながら海賊版DVDをネットオークションへ出品

※罰則あり

○ 合法化

ネットオークションに美術品などの商品画像の掲載

※条件付き

情報検索サービスを実施するための複製など

※条件付き

障がい者のために権利者の許諾を得ずに著作物などを複製

 


まずは、違法配信された音楽・映像のダウンロードが禁止になる。多くの動画サイトでは承諾を得ていないテレビ番組やDVDソフトなどの映像が数多くアップロードされているが、現行法では私的利用のためにそれらをダウンロードすることは違法ではない(アップロードは違法行為)。しかし改正後は、違法な配信と知っていてダウンロードすると、私的な使用でも違法となる(ただし罰則はなし)。

一方、ネットオークションに出品する際に、その商品(美術品など)の写真を掲載すると著作権法違反となっていたが、改正後は定められた複製防止技術を使うなどの条件を守れば、承諾なしに掲載が可能になる。このあたりは、時代に法律を合わせた形となった。

新聞や出版物から
記事引用する場合のルール

ネット上には新聞社や出版社の記事やニュースが無数に掲載されているが、これらの記事を勝手に自分のブログやホームページなどへ流用するのは著作権の侵害となる。特に気を付けたいのが、記事のページ全体を掲載したり、全文をそのまま載せること。これらの行為は「複製権」の侵害に当たるからだ。

ただし、ニュース記事の「見出し」の掲載は問題ない。過去の判例で、見出しについては著作物だと認められていないからだ。しかし、「見出し一覧」をそのままコピーするのは著作権の侵害になるので注意が必要となる。

一方で、著作権法では著作物を引用する場合についての複製も認めている。ただし、引用として認められるかどうかには細かい注意点がある。以下、その5つのポイントを紹介しておこう。

  • 引用の目的に必然性があること
    引用は自分の説を補足する目的で行うこと。
  • 1〜2行の引用にとどめる
    記事全体の引用は著作権の侵害となる。必要最低限の引用にとどめる。
  • 「」などを付けてほかと区別する
    引用部分は自分の文章と違うことを明確化するために「」などを付け区別する。
  • 引用部分がサブであることを明確にする
    引用部分はあくまで自分の説を補う「サブ」の位置付けであることを守る。引用部分のほうが文字数が多くなることは避ける。
  • 出典を必ず明記する
    引用元のWebサイトの名前を明記したり、リンクを載せるなど、引用部分の近くに出典元を必ず掲載する。

自由に転載できる
著作物もある?

記事を引用するには上記のような細心の注意が必要だが、最近では記事や写真を掲載できる「AFPBB News」のようなニュースサイトも登場している。そうしたものを大いに活用したいものだが、そのほかにも自由に転載にできるものがある。

その代表的なものが、国や公共機関が作成した白書だ。官公庁が作成したものであっても著作権の対象となるが、著作権法ではそれらの機関の作成物については「禁転載」などの表示がなければ、新聞や雑誌などの刊行物に転載できるという規定がある。

「刊行物」は新聞・雑誌などの定期刊行物のほかに、パンフレットなどの非定期刊行物も含まれるため、プレゼン用の資料などビジネス文書に転載することは可能だ。

また、国勢調査などの調査データを転載し、自分で円グラフや表などを作成することも可能だ。さらに、既に表やグラフになっているデータも、そのままの形で転載することもできる。これは、データ自体に著作物性がないと考えられているためだ。ただし、これらのデータの引用には、データの信用度を高めるためにも出典元を必ず記載することが必要だ。

ネット上の画像に関しては、文章と同じように著作権がある。また、画像に人物が写っている場合は、著作権のほかにその人物の肖像権やパブリシティ権にも注意を払う必要がある。

ただし、画像に関しても一定の条件で複製を認める「クリエイティブ・コモンズ」に対応した「フォト蔵」などの写真共有サイトも登場している。そこで掲載されている写真は、投稿時に再利用に関して制限を設定することができ、例えば非営利の目的ならば転載を認めているものもある。

また、画像の著作権者が複製などを認めている「フリー素材」を掲載しているWebサイトも数多くあるので、画像を利用したいときはまずは検索サイトで「フリー素材」と入力して探してみてもいいだろう。

(掲載:2009年11月)

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