ビジネスお役立ち情報 > パソコンHowTo

パソコンHowToパソコンHowTo CADを利用して設計を行う際に必要なノウハウを紹介。

パソコンHowTo のトップへ

夏、節電、雷、台風
停電が起きる前と起きた後に備える

電力不足のため節電が強く求められているこの夏だが、暑い日が続いており、冷房による電力消費で停電の懸念が残っている。では、もし停電になったらどうしたらいいのだろうか。簡単にできる停電対策をはじめ、UPS導入の高度な対応など、停電への備え方を解説する。

節電対応で停電対策
雷や台風など突然の事態にも役立てる

全国的に例年より梅雨明けが早くなり、暑い日が続いている2011年。この暑い夏の日々は、9月末まで続くという予報もある。

例年ならばエアコンで冷やした部屋で過ごすところだが、今年は事情が違う。東日本大震災の影響で電力供給量が低下し、関東をはじめ、全国的に節電を余儀なくされている毎日だ。現在のところ大規模な停電が起きる可能性は低くなっているが、電気使用量が急激に増えれば、計画停電などが実施されることもある。

それならば、この機会にパソコンの停電対策をきちんと知っておきたい。この対策は、今年の夏だけの特殊事情ではなく、例えば雷や台風による突然の停電にも役立つことがあるだろう。

突然の停電でパソコンはどうなる?
エラーチェックでHDDを診断

バッテリ内蔵のノートパソコンは、停電時でもバッテリでしばらくは駆動できる。また、雷などによる急な停電でも自動的に電源がバッテリへと切り替わり、作業中のデータを失うことはまずない。

停電で大きな影響を受けるのはデスクトップパソコンだ。突然の停電は、電子機器側から見ると、動作中にコンセントから電源ケーブルを引き抜かれたのと同じ状況になる。この場合、デスクトップパソコンでは以下のような影響が想定される。

  1. 作業中のデータが消えてしまう。入力中の文書ファイルはもちろん、プリンタで出力中のデータ、インターネットからダウンロード中のデータなども消える。
  2. ハードディスクドライブ(HDD)への影響が出る。起動中はもちろん、データの書き込み中やデフラグの最中などに停電が発生すると、ファイルの一部破損や消失、最悪の場合はHDD自体がクラッシュしてしまい、二度と使えなくなってしまう可能性がある。
  3. 正常な終了処理ができないため、起動ファイルなどに異常が発生し、OSが起動しなくなるトラブルも考えられる。

それでは、突如停電に襲われた場合はどうすればいいだろうか?

まずは電気が回復してからもう一度電源ボタンを入れ、パソコンが起動するかどうか確認する。OSが問題なく起動したら、HDDの状況を確認する「チェックディスク」を実行する。「マイ コンピュータ」を開き、OSの入っているドライブアイコンの右クリックメニューから「プロパティ」を選択、ツールタブの「チェックする」ボタンを押すと、HDDの状況をチェックできる。

不審な動作を示す場合には、すぐにシャットダウンする。損傷を受けたHDDを動作させ続けると、それだけ損傷箇所が増えていく可能性があるからだ。そして早急に正常な機器へデータを移動してバックアップするのがいいだろう。正常に起動しないときやHDDが物理的に損傷している場合は、復旧はほぼ不可能。データレスキュー専門の業者に依頼すれば書き込まれたデータを救えることもあるが、時間も料金もかかる上に、完全な復旧の保証はない。

HDDエラーチェック機能
HDDエラーチェック機能

日頃から実行しておきたい停電対策
バックアップは習慣に

不意の停電には、やはりこまめにデータのバックアップを取ることで対応したい。停電時でなくても、さまざまな原因でパソコンが急に動かなくなったり、HDDがクラッシュしてしまうことはある。ぜひ常にバックアップを取る習慣は身に付けておきたい。以下は特に停電時に有効なバックアップ方法だ。

  • 内蔵のHDDではなく、USBメモリや外付HDDなどの外部メディアにバックアップを取る。内蔵HDDが停電で使用できなくなっても、外部メディアにデータを保存してあれば、データが消失する可能性は低くなる。また、Windows 7には自動的にデータをバックアップできる機能が標準で搭載されている。定期的にバックアップを取ったり、好きなときに手動でバックアップを取ることができる。
  • オンライン・ストレージを活用する。インターネット上のサーバ内にデータを保存する「オンライン・ストレージ」を活用することも効果的なバックアップ方法になる。これを利用すれば、万一パソコンが破損しても、インターネットにさえつなげられれば別のパソコンから再度データを取り出すことが可能になる。

無停電電源装置「UPS」の導入で
停電でも安全にシャットダウン

停電時に慌てないためには、こまめなデータのバックアップが基本で有効な手段だが、停電対策機器を使う手もある。代表的なものが「UPS(無停電電源装置)」だ。UPSはパソコンやサーバ向けの緊急時用バッテリを備えた装置のことで、接続された機器は、停電時にUPSを電源とする運転に自動で切り替わる。瞬電ならば、その間の電源を確保してくれる。これはノートパソコンのバッテリと同じ働きだと考えていい。

ただし、その連続運転時間は、製品によって異なるが、およそ5〜10分間程度でしかない。「停電しても稼働し続けられる」電源ではなく「停電しても正常な終了手続きまでの時間を確保してくれる」電源であることを理解しておこう。UPSが働いている間に、動作しているプログラムの終了やデータの保存、そしてパソコンやサーバのシャットダウン処理を実行するのだ。

逆にいえば、UPSを備えたパソコンが手元にない状況、例えば外出中に自宅が停電になった場合には、戻るまでの電源確保はできないためパソコンがダメージを負ってしまう。UPSの導入は、活用できる条件にあるかどうかを考えてほしい。なお、ほぼすべてのUPSには、落雷などで発生する瞬間的な過電圧(サージ)による機器の通電(ショート)を防ぐ機能もある。

もともとUPSは企業のオフィスやサーバルームなど、停電による被害が大きいコンピュータシステムで使われてきた。しかし家庭でも常時接続環境が普及してきたことに伴い、最近では家庭やSOHO向けに小型で低価格な機器も販売されている。エントリータイプでは1万円前後から購入でき、Windows7やMac OS 10.6などの最新OSに対応した自動シャットダウンソフトを標準添付しているものも多い。

(掲載:2011年8月)

関連リンク

  • いざという時のUPS(無停電電源装置)3時間給電パック

    緊急の停電や計画停電、電圧変動などの電源トラブルでは、データ消失、さらにはシステムの停止など多大な影響を受けてしまいます。UPS(無停電電源装置)を設置しておくことで停電時のシステムダウンやデータ、ディスクの障害を防ぐだけではなく、停電中もシステムを止めることなく業務を継続することができます。


  • 大塚商会のBCP(事業継続計画)ソリューション:停電編

    停電による影響、あらかじめ考えていますか?停電や電圧変動などの電源トラブルでは、データ消失、さらにはシステムの停止など多大な影響を受けてしまいます。UPS(無停電電源装置)の設置や、停電電話機を設置しておくことで停電中も業務を継続することができます。


企業のITセキュリティ講座