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スマートフォン乗り換え最前線

ビジネスやプライベートで既に利用が当たり前になっているスマートフォン。新機種が続々と登場し、そのたびに新しい機能が追加されるので、選択に迷っている人は多いだろう。そこで今回は現在のスマートフォンのトレンドを概観する。乗り換え時の参考にしてもらいたい。

新モデル続々登場! 現在のトレンドは?

日本でのスマートフォン流行に火を付けた「iPhone 3G」が、2008年7月に発売されて以来6年余りが過ぎた。最近のスマートフォンは黎明期と違い完成度が上がっているので、極端に遅かったり不安定だったりといった機種はほとんどなくなっている。そんな今、どんな点に着目してスマートフォンを選んだらいいのだろうか。

現在のスマートフォンのトレンドと言えば、まず「大画面化」が挙げられる。これまで小型ボディを保ってきたiPhoneも、6で4.7インチ、6 Plusで5.5インチと一気に大型化。Androidでも5インチ前後の製品が増えている。持ち歩くには若干大きめに感じるかもしれないが、その分1画面の情報量が多く、スペックも豪華になっている。

AppleのWebサイトより、iPhoneのサイズが分かる画面

AppleのWebサイトより。iPhone 5sでは4インチだった画面が、iPhone 6で4.7インチ、iPhone 6 Plusで5.5インチと一気に大画面化した。

AppleのWebサイト
http://www.apple.com/jp/iphone/compare/

通信回線については、4G/LTEの高速回線への対応は当たり前となってきた。「4G」「LTE」は、モバイル機器で利用できるインターネット接続方式で、要するに従来の携帯電話で使われていた3Gより高速なのが「4G」や「LTE」であると考えておけばいい。本連載の「Wi-Fi、3G/4G、LTE、WiMAX…無線ネットワークを理解する」でも解説している。

仕事効率を上げるパソコン手帖 「Wi-Fi、3G/4G、LTE、WiMAX…無線ネットワークを理解する」
https://mypage.otsuka-shokai.co.jp/html-files/it/pc_techo/201308_2.html

このほかCPU速度、メモリ容量、バッテリなどの基本性能がアップしているほか、後述する「格安スマホ」のように低価格化も進みつつある。機能面では基本部分はどの機種も横並びになってきているが、「ハイレゾオーディオ対応」や「VoLTE」など、他社との差別化のために独自の機能を盛り込む製品も増えている。

iPhoneとAndroid、どっちを選ぶ?

現在のスマートフォンは、搭載しているOSによってiPhoneとAndroidに大別される。どちらを選ぶべきか。スマートフォン選びで多くの人がまず悩むであろうポイントと言える。

実際のところ、「スマートフォンでやること」についてはiPhoneでもAndroidでも大した違いはない。スマートフォンを長く使っていると、日常的に行う作業は限られてくる。「Webを見る」「TwitterやFacebookを使う」「メールを送る」などなど。iPhoneでもAndroidでもそれぞれの用途で使いやすいアプリは出ているので、極端な差はなくなっていると言える。

iPhoneの場合、iPhoneの旧機種やiPadとユーザーインターフェイスが統一されているので、初心者でも比較的使いやすいというメリットがある。また日本のスマートフォン市場では、現在iPhone人気が高くユーザーが多い。そのため使い方などを他人に相談したりしやすいというメリットもある。

Androidの魅力はなんと言っても自由度の高さだ。iPhoneと違って多彩なメーカーが製造しているため、機種ごとの違いが大きく乗り換え時に戸惑うこともあるが、デスクトップのデザインなどを自由自在に変更できるといった自由度がある。このほかiPhoneでは利用できない「おサイフケータイ®(注)」に対応した機種があるのも現状では大きなメリットと言える。
注:「おサイフケータイ」は株式会社NTTドコモの登録商標です。

以下の表にiPhone/Androidのメリット・デメリットをまとめた。どちらにも良い点・悪い点が存在するので、これらの点を参考にしつつ、各機種の特徴も踏まえながら製品選びを行ってほしい。

<iPhone/Androidのメリット・デメリット>

  メリット デメリット
iPhone iPhoneの旧機種やiPadなどとインターフェイスが共通 画面デザインなどの自由度が少ない
ウイルスなどの心配が少ない 機種数が少なく、極端に安いモデルなどを選べない
ケースなどの周辺機器が豊富 アプリのインストールはApple公式の「App Store」からしか行えない
ゲームなどのアプリはiPhone版の方が先に出ることが多い パソコンとのファイルのやりとりがAndroidよりはしづらい
Android パソコンからのファイルコピーや画面デザインなど自由度が高い 機種ごとにデスクトップデザインなどが微妙に異なり操作に慣れるまでに時間がかかる
機種数が多く、ユーザーの選択肢が豊富 ウイルスの被害が報告されており、セキュリティアプリが必須
Google公式の「Google Play」以外からもアプリをインストールできる 各機種用のケースや液晶保護フィルムなどの選択肢が少ない
おサイフケータイ®などのサービスに対応した機種がある 設定項目が機種ごとに微妙に異なり設定が若干難しい

iPhone 6/6 Plusはここが違う! 5.5インチの大画面モデル登場

2014年9月に発売されたiPhoneの新機種「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」は、先にも述べたとおり、従来のiPhoneを上回る大画面液晶を搭載したことで話題となった。

大画面化に伴って変わったのが本体サイズ。そして解像度だ。iPhone 5s/5cで1136×640ドットだった画面が、iPhone 6が4.7インチで1334×750ドット、iPhone 6 Plusが5.5インチで1920×1080ドットとなっている。iPhone 6 PlusならフルHDの映像も縮小せずに表示できる。また大きさだけでなく、そのほかの点でも随所に変更点が存在する。

4.7インチのiPhone 6と、5.5インチのiPhone 6 Plusの画像

4.7インチのiPhone 6(左)、5.5インチのiPhone 6 Plus(右)。従来モデルより大画面、高解像度になった。

CPUやグラフィックスの速度がアップし高速化が図られたほか、カメラのオートフォーカス速度がアップ。手ブレ補正の機能も向上している。このほか通信速度が従来の下り最大100Mbpsから、下り最大150Mbpsになっている。ストレージ容量が大幅にアップしたのも魅力だ。64/128GBモデルならより動画ファイルなど大容量のファイルでも楽々持ち運ぶことができる。

ドコモ版については、LTEネットワークを使って音声通話ができる「VoLTE」もサポートした。iPhone 5sで採用された指紋認証センサー「TouchID」は、iPhone 6/6 Plusにももちろん引き継がれている。主要な機能・スペックについては以下にまとめているので参考にしてほしい。

<iPhone 6/6 Plusと従来機種の違い>

 

iPhone 6 Plus

iPhone 6

iPhone 5s

初期搭載OS

iOS8

iOS8

iOS7(アップデート可能)

容量

16/64/128GB

16/64/128GB

16/32GB

高さ

158.1mm

138.1mm

123.8mm

77.8mm

67.0mm

58.6mm

厚さ

7.1mm

6.9mm

7.6mm

重量

172g

129g

112g

液晶

5.5インチ/1920×1080ドット

4.7インチ/1334×750ドット

4.0インチ/1136×640ドット

CPU

A8

A8

A7

ビデオ

1080p HD(30fps/60fps)

1080p HD(30fps/60fps)

1080p HD(30fps)

バッテリ
(連続通話)

3Gで最大24時間

3Gで最大14時間

3Gで最大10時間

NFC

×

気圧計

×

Focus Pixelsによる
オートフォーカス

×

パノラマ撮影

×

Wi-Fi

802.11a/b/g/n/ac

802.11a/b/g/n/ac

802.11a/b/g/n

LTE

下り最大150Mbps

下り最大150Mbps

下り最大100Mbps

個性的な機能で差別化を図るAndroidスマホ

Androidスマホは、複数の会社が製品を発表している。各社が差別化のために競争を繰り広げているため、機種によって特徴はさまざまだ。

ドコモの2014年冬モデルの特徴としては、「ハイレゾオーディオへの対応」や、iPhone 6の項でも触れたLTEネットワークを使った音声通話サービス「VoLTE」の採用が挙げられる。「ハイレゾオーディオ」は、CDを上回る高音質の音楽データを再生するためのもの。ハイレゾ対応の楽曲と、ヘッドフォンを使うことで利用できる。「VoLTE」はネット回線を使って通話をすることで、従来よりも高音質。またテレビ電話機能もある。

auの2014年冬モデルも、同社のVoLTEサービス「au VoLTE」に対応。ソフトバンクモバイルの2014年冬モデルのトレンドは、「Hybrid 4G LTE」への対応。倍速ダブルLTEの「SoftBank 4G LTE」と、パケット詰まりを防いで快適な通信を実現する「SoftBank 4G」という、2種類の高速通信ネットワークに対応したことで、よりつながりやすい環境を実現した。

個別機種を見ていくと、各社でさまざまな工夫を凝らしている。サムスン電子「GALAXY Note Edge」では、液晶の縁部分を湾曲させ、本体の側面に通知などを表示するエリアを設置。「AQUOS ZETA SH-01G」などシャープ株式会社製品は、ユーザーの状態に合わせてタイミングよく話しかけてくる人工知能「emopa」を採用。

Androidスマホはもともと自由度の高さが特徴だが、機種ごとにさまざまなバリエーションが選べるのも魅力だ。

サムスンの「GALAXY Note Edge」の画像

サムスンの「GALAXY Note Edge」では、側面部が湾曲したユニークな液晶を採用。これにより側面に通知を表示できるので、かばんのポケットなどに入れたままの状態でメールの着信状態を確認するといった使い方ができる。

第三の選択肢! 続々登場格安スマホ

最近ネットや店頭などで「格安スマホ」などといった言葉を見かけることが増えている。これまで「スマートフォンを買う」と言えば、ドコモやau、ソフトバンクといった大手キャリアのショップに行くケースがほとんどだった。

これに対し、「格安スマホ」は大型量販店やインターネットサービスプロバイダーの公式サイト、大手ネット通販など、さまざまな経路で販売されている。大手キャリアのスマートフォンだと、通信代が最低でも月額6,000円程度はかかることが多いが、これらの格安スマホは月額3,000円などの低価格で利用できることで人気が急上昇中だ。

ASUSの「ZenFone 5」の画像

最近の格安スマホ用の端末として使われることが多いASUSの「ZenFone 5」。Android 4.4を搭載。LTE回線にも対応した最新スマホで、性能的にも各社の新機種と遜色ない。

格安スマホは、電話番号など通信に必要な契約情報を記録した「SIMカード」と、各販売業者が用意したスマートフォンがセット販売されているのが特徴だ。格安スマホの安値の秘密は、この「SIMカード」にある。格安スマホで使われているSIMカードの契約内容は、LTE回線で利用できるデータ容量が「2GBまで」などと限定されている場合が多い。通信回線自体はSIMカード提供会社がドコモやauのものを「間借り」しているのだが、データ容量を制限したり、サービスを限定したりすることで、値段を下げているのだ。

大手キャリアのスマホを使っていた人でも、「MNP」(モバイルナンバーポータビリティ)を使えば、今まで利用していた電話番号はそのままで格安スマホに移行することができる。

MNPで今まで使っていた電話番号を別の電話に移転する仕組み

MNPでは、今まで使っていた電話番号を、別の電話にそのまま移転することができる。申し込み方法は各キャリアによって異なる。なお携帯電話のキャリアが発行していたメールアドレスは移転できないので、必要であればあらかじめバックアップをとっておこう。

なお、MNPを使うとそれまでの携帯メールアドレスや、動画や音楽などの大手キャリアが提供していたサービスは使えなくなってしまう点には注意が必要だ。以下に格安スマホのメリット・デメリットをまとめてみたので参考にしてほしい。

<格安スマホのメリット・デメリット>

メリット デメリット
月々の通信費が安い 従来の大手キャリアの携帯メールアドレスが使えない
利用形態に合わせてプランを選べる 各種データサービスなどは大手キャリアより貧弱
プランがシンプルで分かりやすい 従来使っていた家族割引等は使えない
ネット通販などでも入手できる 利用者が大手キャリアより少ない
契約年数などの制約がないことが多い 高速通信に容量制限がある

このほか格安のSIMカードは単体販売もされている。ドコモやauの回線を使った製品は、それぞれの会社から販売されているスマホや、SIMカードを選ばない「SIMフリー」と呼ばれる機種で使用可能だ。通信料金を抑えて手軽にスマートフォンを利用したい人は、格安スマホや、格安SIMカードを利用してみるのもよいだろう。

テキスト/芝田隆広

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