2016年 1月 1日公開

仕事効率を上げるパソコン手帖

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Windows 10ノートパソコンの買い方・選び方

テキスト: 芝田隆広

2015年7月末にWindows 10が公開されてから、既に半年近くが過ぎ、そろそろ新しいパソコンの導入を考えている人も増えてきているだろう。そこで今回は最新のノートパソコンのトレンドや、買い方・選び方を紹介していく。

Windows 10を導入するならプレインストールがお薦め

2015年7月末にWindows 10が公開され、既に半年近くが経過した。Windows 10登場当初はまだWindows 10での動作検証が済んでいないソフトも多く見られ、「仕事に使うのはまだちょっと……」と考え、導入を見送った人も多いだろう。しかし公開から時間がたち、ソフトなどの対応もかなり進んできたことから、「そろそろWindows 10へ移行したい」と考えている人も増えてきているはずだ。

Windows 10は、Windows 7/8/8.1環境(一部エディションを除く)であれば、無償でアップグレードが行える。しかしインストール作業は手間が掛かるし、既存のWindows 7/8/8.1環境もいざというときのために残しておきたいというユーザーもいるだろう。

またハードウェア的にも、Windows 7/8/8.1世代の機種よりは、Windows 10世代の方が性能が随所でアップしている。Windows 10マシンを導入するなら、最初からWindows 10が入っているプレインストールマシンを買うのがお勧めだ。

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新型CPU搭載ノートパソコンに注目! 最新ノートパソコンのトレンドを見る

法人向けとしては、必要なときに持ち運んで使うこともでき、狭いデスクでも快適に使えるノートパソコンの人気が根強い。そこで今回は最新の法人向けノートパソコンを選ぶ際のチェックポイントを紹介していく。

新型CPU搭載モデルに注目

最新のノートパソコンでは、CPUとして「Core i7-6600U」など、「Skylake-U」の開発名で呼ばれてきた第6世代のCoreプロセッサーを搭載したマシンが登場した。Skylake-Uではその前の第5世代と比べ、処理にもよるが最大で2.5倍の高速パフォーマンス、最大30倍のグラフィックス向上、最大3倍のバッテリー持続時間を実現しているとされる。

第6世代CPU採用ノートは、個人向けではさまざまな製品が発売されているほか、日本HPが2015年10月15日に発表した「HP ProBook 430 G3」シリーズなどの製品で第6世代CPUが搭載可能で、採用が進みつつある。

日本HPの法人向けノートパソコン「HP ProBook 430 G3」シリーズなど、法人向けパソコンでも第6世代Coreプロセッサーを搭載可能な製品が増えてきている。

4Kディスプレイ対応モデルの増加

法人向けパソコンではまだ対応は進んでいないものの、個人向けのノートパソコンでは4K(3840×2160ドット)表示対応のディスプレイを採用したモデルも徐々に増えつつある。法人向け分野ではデルから発表されたモバイルワークステーション「Precision 5510」「Precision 7510」「Precision 7550」も、4Kディスプレイ搭載モデルが選べるようになる予定だ。特にデザインの分野など、高解像度の画面が必要な分野では今後4K対応機種が増えていくと思われる。

セキュリティの強化

ビジネス分野では特にセキュリティの管理は重要だ。セキュリティソフトウェアは一通り導入されているのはもちろん、その内容も重要になってくる。

例えば、NECが発表した「VersaPro タイプVS」の最新モデルでは、パスワード入力をすることなく使用者の「顔」を内蔵カメラを使って認識することでログオンを行える「顔認証」に対応した。

NEC 「VersaPro タイプVS」の画像

NEC 「VersaPro タイプVS」

NEC 「VersaPro タイプVS」プレスリリース「NEC、拡張性を向上させたビジネス・教育向けタブレットPCなどWindows 10搭載ビジネスPCを発売」

また、富士通の「LIFEBOOK A744/M」は、手のひら静脈センサーでのログオンに対応している。

富士通 「LIFEBOOK A744/M」プレスリリース 「『Windows 10』を搭載した法人向けタブレット・PC・ワークステーションなど12機種を新発売」

オフィスで利用するノートパソコンならば、情報漏えいを防ぐためにも各社のセキュリティ対応状況をチェックしたいところだ。

普及が進むSSD搭載モデル

「最新のトレンド」というわけではないが、ノートパソコンの場合は特に、記憶メディアがHDDではなく、SSDを採用しているモデルはお薦めだ。

SSDは、HDDよりも高速で消費電力が少ない。ディスクの読み書きが多い作業を高速に行えるだけでなく、何台も導入するようであれば省電力にもかなり貢献するので、トータルで電気料金を抑えられる。

SSDの場合は128GBなど、容量が少ないのが難点ではあるが、ビジネス用途の場合は大容量の動画などを取り扱う機会は少ないのではないだろうか。CPUが1~2ランク上のHDDモデルより、SSD搭載モデルの方が高速なこともよくあるので、新規購入時には検討してみてもらいたい。

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付属ソフトにも注目! Office 2016も登場

パソコンを買うときは、ハードばかりに目が行きがちだが、インストール済みソフトも購入前にきちんとチェックしておこう。パソコンによってはアンチウイルスソフトやオフィスソフト、翻訳ソフトなどなど、さまざまなソフトがあらかじめインストールされている場合がある。

同じソフトを別売りで購入していくと割高になってしまうことが多く、場合によっては数千~数万円の価格差になることもある。もちろんインストール済みソフトを全部使うという人は少ないだろうが、ビジネスに即役立つソフトが入っていればお買い得だ。価格比較の際には、ソフトも含めてコストパフォーマンスを比較するようにしたい。

特にオフィス用途で利用頻度の高い「Microsoft Office」だが、2015年9月22日に最新の「Office 2016」が登場している。Office 2016では、ファイルの共有や共同作業の効率化やセキュリティの強化など、オフィス利用で需要のある改善が施されている。

法人向けの製品だと、まだOffice 2016搭載製品は少ない。しかし今後のアップグレードを考えるとやはり最新の製品を導入しておきたいと考える人は多いだろう。その場合は、インターネットを通じて常にOfficeを最新版に更新して利用できる月額サービスの「Office 365」を利用するといい。

Officeの最新版が出るたびにいちいちアップグレード版を別個購入する必要がないので、長い目で見ると手間もかからずお薦めだ。利用料金は「Office 365 Business」ならば、年間契約で900円/月、単月契約なら1,090円/月で利用可能だ。(2015年11月時点)

Microsoft 「Office 365 Business」

購入検討中の機種がOffice 365に対応していないようであれば、あえてOfficeプレインストール版を選択せず、あとからOffice 365を導入するのも手と言える。一括導入が面倒であれば、操作サポートも行ってくれる「たよれーる Office 365」などのサービスを利用するのもいいだろう。

大塚商会 「たよれーる Office 365」

「たよれーる Office 365」の利用についての図解

今後「Microsoft Office」を導入するなら、インターネットを通じて常に最新版にアップデート可能な「Office 365」を使うのがお勧めだ。一括導入が面倒なら「たよれーる Office 365」のようなサービスを使うのもいいだろう。

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