最新PCに入れ替えたら不具合が……よくあるトラブル事例
社内PCを最新機種へ入れ替えた際、「問題なく使えるはずなのに、なぜか快適にならない」と感じた経験はないでしょうか。ここでは、PC入れ替え時によく見られるトラブル事例を紹介します。
社内ネットワークや複合機につながらない
新しいPCへ入れ替えた直後に起こりやすいのが、社内ネットワークや複合機にうまく接続できないトラブルです。社内Wi-Fiの認証に必要な証明書の入れ忘れやVPNの再設定漏れがあると、必要なネットワークにアクセスできなくなることがあります。
新PCではドライバーや接続設定が従来と異なるため、複合機が認識されず印刷できないケースも見られます。また、共有フォルダーにアクセスできず、必要なファイルを開けないといったトラブルが発生することもあります。
ブラウザーの「お気に入り」や「ID・パスワード」が消えた
PC移行で意外と戸惑うのが、ブラウザーの保存データの引き継ぎです。「お気に入り(ブックマーク)」や、ID・パスワードが引き継がれず、一から登録し直すケースが見られます。
結果として、日常的に利用していた各種システムへのログインに時間がかかり、業務効率の低下につながることもあります。
辞書登録のデータが引き継げず、再登録する羽目になった
日本語入力環境における辞書登録データの引き継ぎも、見落としやすいポイントです。以前登録していた単語や変換候補が移行されておらず、専門用語や社内用語を一から登録し直すケースがあります。こうした手間が積み重なると、日々の入力作業に余計な時間を取られることになります。
アプリケーションの互換性が合わず、動作が不安定になった
PC入れ替えにより、これまで問題なく使えていたアプリケーションが不安定になるケースも見られます。
特に注意したいのが、従来のPC環境を前提に作られた業務アプリケーションや、マクロを組み込んだExcelファイルです。新しいOSに対応していない場合、動作が遅くなったり、一部機能が正常に動かなくなったりすることがあります。
周辺機器がスムーズに動かない、使用できない
周辺機器に関するトラブルも起こりがちです。外部ディスプレイが映らない、機器が認識されないなど、接続規格やドライバーの違いによる不具合が生じることがあります。また、USB Type-Cへの端子変更などにより、従来の周辺機器をそのまま接続できないケースも見られます。
まず確認したい設定・接続ポイント
これらの問題の多くは、設定の確認や再設定で解消できます。「動作はするが遅い」といったケースも含め、まず確認しておきたいポイントを見ていきましょう。
ネットワーク証明書やVPN設定を再確認
ネットワーク関連の設定を見直すことから始めましょう。社内Wi-Fiの接続に必要な証明書が正しくインストールされているか、VPNの接続設定が旧PCから引き継がれているかを確認しましょう。これらが未設定または不完全な場合、社内ネットワークや複合機に接続できない原因となります。
ブラウザーデータの引き継ぎを試す
次に、ブラウザーに保存されているデータも忘れずに移行しましょう。旧PCのブラウザーからお気に入りや保存済みID・パスワードのデータをエクスポートし、新しいPCへインポートします。
Edgeを利用している場合は、Microsoftアカウントでログインし、「同期」をオンにするだけで、設定やデータをスムーズに復元できます。
単語登録データの引き継ぎを試す
業務で頻繁に使用する専門用語や社内用語を単語登録している場合、ユーザー辞書の移行を優先的に確認しましょう。
IME(日本語入力システム)のユーザー辞書は、旧PCから書き出して新PCに登録することで引き継げます。Microsoft IMEを利用している場合は、「クラウド候補」をオンにすることで、一定の変換精度を維持できます。
最新ドライバーを確認する
周辺機器や各種デバイスが正常に動作しない場合、ドライバーの状態をご確認ください。メーカー公式サイトから最新のドライバーをダウンロードして適用することで、不具合が解消されるケースがあります。
あわせて、Windows Updateも確認しましょう。実行することで、必要なドライバーが自動的に更新されることがあるため、まとめて済ませておくと安心です。
アプリの互換性や更新プログラムを確認する
アプリケーションが不安定な場合は、ベンダーが提供している更新プログラムの有無や対応状況を確認しましょう。古いアプリケーションは新しいOSに対応していないことも多く、正常に動作しない原因となります。改善が難しい場合は、新OSに対応した代替ソフトへの乗り換えも検討しましょう。
ドッキングステーションや変換アダプターを活用する
ポートがUSB Type-C中心のPCでは、既存の周辺機器がそのまま接続できないケースも見られます。まずは手元の変換アダプターやドッキングステーションで対応し、従来の機器が使える状態を確保しましょう。本格的な機器選定については、次章で詳しく紹介します。
新PCの性能を引き出すための周辺機器・ネットワーク見直し
最後に、新PCの性能を最大限に引き出すために活用できる周辺機器を紹介します。ネットワーク見直しのポイントもお伝えします。
Wi-Fiルーター・アクセスポイント
社内Wi-Fiを利用する場合は、ルーターやアクセスポイントの規格が新しいPCの通信性能に見合っているかを確認しましょう。PC側が高速通信に対応していても、ネットワークの通信規格が古いままでは十分な速度が出ません。接続自体はできるだけに見過ごしがちですが、オンライン会議の品質低下や大容量ファイルの送受信の遅延は、日常業務の生産性にもじわじわ影響します。
買い替えるなら、少なくとも「Wi-Fi 6 / 6E(11ax)」以上、理想的には「Wi-Fi 7(11be)」対応機器の購入を検討したいところです。PCの入れ替えを機に、通信環境全体を見直しましょう。
LANケーブル
意外と盲点になりやすいのが、LANケーブルの規格です。LANケーブルは「カテゴリ」によって対応できる通信速度や伝送帯域が異なるため、PCやネットワーク機器が高性能でも、ケーブルが古いとボトルネックになることがあります。
目安として、社内ネットワークの最大通信速度が10Gbpsであれば、カテゴリ6A以上のLANケーブルが必要です。古い配線を流用する場合は、ケーブル側面に記載されたカテゴリ表記を一度確認しておくとよいでしょう。
スイッチングハブ
ルーターやケーブルを見直しても速度が改善しない場合、スイッチングハブがボトルネックになっている可能性があります。特に社内でギガビット以上の高速通信を利用している場合は、スイッチングハブがその速度に対応しているかを確認しておきましょう。
ハブの性能が不足していると、ファイル共有やクラウド利用、オンライン会議などの場面で通信が遅く感じられることもあります。
ドッキングステーション
外部端子がUSB Type-CのPCに切り替わり、従来使っていた周辺機器が接続できなくなった場合、ドッキングステーションを活用しましょう。持ち運びが多い場合は小型タイプ、オフィスでの利用が中心であれば据え置き型タイプが適しています。充電機能付きの製品ならPCへの電力供給もまとめて行えるため、より安定した運用につながります。
外部ディスプレイ
新PCが高解像度出力に対応していても、ディスプレイやケーブルが古いままでは、その性能を生かしきれません。新PCの映像出力端子(HDMI、DisplayPortなど)に合ったケーブルを使用し、ディスプレイ側の対応解像度もあわせて確認しておきましょう。
まとめ
PC入れ替えはハードウェア交換だけにとどめず、周辺機器やネットワーク環境まで含めて見直すことで、思わぬトラブルを防ぎ、新PCの性能を最大限に引き出せます。
自社だけで対応するのが難しい場合は、専門業者への相談も選択肢の一つです。大塚商会では、Windows 11対応PCに適した周辺機器やネットワーク機器を含めた導入支援を行っています。環境全体の見直しをスムーズに進めたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
著者紹介:水無瀬 あずさ
現役エンジニア兼フリーランスライター。PHPで社内開発を行う傍ら、各メディアでコンテンツを執筆している。得意ジャンルはIT・転職・教育。生成AI×プログラミングでゲームを開発するための勉強にも励んでいる。(編集:株式会社となりの編プロ、ARC影山)
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