2025年 3月11日公開

総務・経理・人事コラム

突然のオフィス引っ越し! 効率良く進める方法とは

著者:金指 歩(かなさし あゆみ)

企業の成長やオフィスビルの老朽化などに伴うオフィスの引っ越しは、さほど頻繁に起こるものではありません。しかし、全く起こらないかというと、そういうわけにもいかないものです。時には、「再来月にオフィスを移転することになったので、準備を進めてほしい」といった形で、急なオフィスの移転対応を迫られるかもしれません。

限られた時間の中で引っ越し作業を進めるには、どのようにすれば効率良く進められるのでしょうか。本記事では、オフィス引っ越しの流れや効率的な進め方、さらに引っ越しを機に見直すべきポイントについて解説します。

「再来月に引っ越すよ」と言われたら? オフィス引っ越しの流れ

企業のオフィスを移転する理由は、ビルの老朽化、業務拡大によるオフィス拡張、コスト削減のための縮小移転などさまざまです。通常業務に加えて引っ越し作業が発生するため、業務負荷が大きくなるのは避けられません。そのため、少しでも効率的に準備や作業を進めたいところです。

まずは引っ越し前後に必要な作業や、全体の流れを把握しましょう。

(1)オフィス移転のスケジュールを作成

最初に行うべきは、オフィス移転に必要な作業を洗い出し、全体スケジュールを作成することです。オフィスの移転日を確定し、そこから逆算してタスクごとに期日を設定します。運送、内装工事業者の手配や取引先への通知など、必要な作業をすべて含めた詳細なスケジュールを立てましょう。

その際、突発的な問題に対応できるよう、余裕を持ったスケジュール感を意識してください。立てたスケジュールはチーム全体で共有し、定期的に進捗確認を行うことで、タスクの遅れや漏れを防ぎます。

(2)現在のオフィスの解約準備

現在のオフィスを退去するには、入居しているビルの管理会社に解約通知書を提出する必要があります。解約連絡の期限は物件によって異なりますが、一般的には6カ月前、短くても3カ月前までには申請を行います。

同時に、原状回復工事の手配も必要です。この工事には相応の時間がかかるため、施工業者との調整を早めに始め、退去日までにスムーズに完了するよう進めます。解約条件やオフィスの明け渡し手順も事前に確認しておくことが大切です。

(3)新オフィスのレイアウトを考える

次に、新しいオフィスのレイアウト設計を行います。社員のワークスペースや共有スペース、デスクやキャビネットといった什器・備品の配置などを検討してください。