2024年10月29日公開

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数字とグラフから見る中小企業のDX進捗度。現状の成果や優良事例とは?

企画・編集:株式会社アーキテクチャー

経済産業省が2018年にDXレポートを公表したことに端を発した「デジタルトランスフォーメンション(DX)」。公表から数年が経過した現在、中小企業のDXはどのような状況になっているのでしょうか。今回は、中小企業におけるDXの進捗度や成果、優良事例について紹介します。

中小企業の約8割がデジタルシフトしている

2023年に東京商工会議所が23区内の中小企業を対象に業務のデジタルシフトの状況についてアンケートをとったところ、何らかの形で業務のデジタルシフトが進んでいると回答した企業は約8割という結果になりました。

2021年と2023年に実施された業務のデジタルシフトの状況についてのアンケートを見ると、何らかの形でデジタルシフトが進んでいると回答した中小企業は約8割という結果が出ています。

ただ、ITを「活用」する段階でもあるデジタル進捗度レベル3~4は、前年比はほぼ横ばいでした。ITを導入するだけに留まらず、活用できるようにしていくことがデジタルシフトを進めた企業の今後の課題と言えるでしょう。

従業員規模別でのデジタルシフトの状況は、企業規模が多いほど進んでいる結果に。また、平均年齢別でのデジタルシフトの状況は、平均年齢が低いほど進んでいるという結果が出ています。

デジタルシフトがもたらした成果と効果

このように、現状8割近い中小企業がデジタルシフトしていますが、その成果はあるのでしょうか。

中小企業の約8割がデジタルシフトしていますが、そのうち約7割の企業が成果が出ていると回答しています。主な成果は業務効率化、業務の見える化、業務の標準化です。

また、直近3年間の利益の傾向別で見ると、「増加傾向」と回答した企業ほどデジタルシフトが進んでいます。