新卒・中途入社者の受け入れ時、やってはいけないこととは?
新卒社員や中途社員が入社しても、定着せず早期退職してしまう問題に悩む企業は少なくありません。その背景には、適切な採用後の受け入れ対応が不足しているケースが多く見られます。
そこでまず、入社者の受け入れ時に避けるべき「やってはいけないこと」を確認し、改善すべきポイントを探っていきましょう。
雇用契約書の内容や雇用条件について、きちんと説明しない
入社者が安心して働けるよう、入社前には雇用契約書の内容や労働条件について明確に伝えることが大切です。これを怠ると、後々トラブルになる可能性があります。
例えば、試用期間中の給与や待遇について、明確な説明をしないまま「取りあえず契約書にサインしてください」などと言った場合、入社者は後に「事前に聞いていなかった」と不満を抱き、早期退職につながるケースが多くあります。
雇用契約書の説明時には十分な時間を確保し、入社者の不明点に丁寧に回答することが重要です。
適切な指導をせずに入社者を放置する
入社者が「歓迎されていない」と感じる瞬間のひとつが、入社後に放置されてしまった時です。
忙しい時期に新入社員が入社すると、業務の引き継ぎや指示が後回しにされることがあります。しかし、このような対応は入社者の不安を増幅させるだけです。特に、会社内のルールや人間関係がまだ分からない段階で放置されると、孤立感が強まりやすくなります。
入社者を放置しないためには、受け入れ前に依頼する業務を準備し、初日から定期的にコミュニケーションを実施する仕組みが必要です。まずは初週のスケジュールを明確に設定し、軽い面談やランチミーティングを調整するとよいでしょう。
気分によって態度や言っていることを変える
受け入れ担当者や社員の行動は、入社者の職場適応に大きく影響します。忙しいからと言って、気分によって態度や指示が変わると、入社者はどう行動すべきか分からなくなり、職場への適応にも時間がかかってしまいます。
一貫性のない態度は信頼関係を崩す原因となるため、採用時に伝えた内容を守り、終始一貫した対応を心がけることが大切です。