2026年 9月 8日公開

総務・経理・人事コラム

カムバックした社員がスムーズに働き始めるための「受け入れのコツ」

著者:金指 歩(かなさし あゆみ)

産休・育休から復職する社員に加え、一度退職した社員が再び会社に戻るケースも見られます。しかしその際、「社内の状況が変わっていて慣れない」などの悩みを抱えがちです。そこで、戻ってきた社員にスムーズに現場復帰してもらうためのポイントを紹介します。

カムバックした社員が困惑しやすい“以前との違い”

カムバックした社員はどのような点に変化を感じ、困惑するのでしょうか。まずは戻ってきた社員の置かれた環境や心理状態を知ることから始めましょう。

ITツールに関する変化

近年のビジネス環境で大きく変化しているものの一つがITツールです。2~3年現場を離れていただけで、社内のIT環境が一変しているケースは珍しくありません。

例えば「以前はメールや紙のメモでのやりとりが中心だったのに、戻ってみたら新しいチャットツールが使われていた」「ご来社や移動の都合も考えないと、と思っていたら、Web会議やオンライン商談が常態化していた」などの変化が見られます。業務効率化のため、生成AIや新しいCRM(顧客管理システム)を導入した会社もあるでしょう。

カムバックした社員はこうした変化に戸惑い、「自分はこの会社の変化についていけないのではないか……」と自信を失いやすくなります。

人間関係や組織体制の変化

メンバーの入れ替わりや組織体制の変更も、カムバックした社員を不安にさせる要因です。かつての上司や同僚が既に退職・異動していると、困ったときに誰を頼っていいのか分からなくなります。

また、組織やチームの再編により、誰に承認を得たらいいのか、誰に事前に話をすれば業務がスムーズに進むのかという暗黙のルールが変わっていることもあります。そのため、新しい環境に慣れるまでには相応の時間がかかります。

本人の生活状況や働き方の変化

カムバックした社員の家庭環境やライフステージ自体が変わっていることもあります。かつて残業をいとわず働いていた人でも、結婚や育児、家族の介護などの事情から、定時退社が必要になっているかもしれません。

また、育休明けで時短勤務をする社員の場合、「限られた時間で成果を出さなければならない」という焦りや、度重なる呼び出しなどから同僚への気後れが生まれやすくなります。

総務・人事部門ができる「スムーズな受け入れ」のポイント

カムバックした社員の不安を解消し、早期に仕事へ慣れてもらうためには、総務部門や人事部門によるサポートが不可欠です。対象者の状況を確認したうえで、以下のような施策を行うとよいでしょう。