「出向」の基礎知識
以前、本コラムで『「配転」を正しく理解するための最新知識』と題して、「配転」についてお伝えしました。配転とは、同じ企業の中で、働く人の担当業務や勤務場所を変更することでした。では、この変更が「同じ企業の中」ではなく、企業外にまで拡大されると、どのような扱いになるのでしょうか。それが「出向」です。今回は、この出向についての基礎知識をお伝えします。
「配転」を正しく理解するための最新知識
「出向」の2類型
使用者(企業など)が、労働者の担当業務や役職、勤務場所などを変更させることを「人事異動」といいます。この人事異動が同一企業内で行われるのが「配転」、企業外にまで拡張されると「出向」となります。
この出向は、「在籍出向」と「転籍出向」の二つの類型に区別することができます。
| 出向 | 在籍出向(出向) | 使用者(出向元)が労働者を在籍させたまま、他企業(出向先)との契約(出向協定)に基づき、他企業で勤務させること。在籍型出向とも呼ばれる。 |
|---|
| 転籍出向(転籍) | 使用者と労働者との労働契約関係が終了し、新使用者(転籍先)と労働者との間で新たな労働契約関係が成立すること。移籍型出向とも呼ばれる。 |
配転と出向は、人事異動が「同一企業内」で行われるものか否かという違いがありました。出向は企業の枠を超えた人事異動ですので、別の企業との関係が登場します。出向の2類型は、この別の企業との関わり方に応じた分類です。
「出向」の意義
そもそも、「出向」とは何のために行われるのでしょうか。ここで、出向の意義についても解説しておきましょう。