2019年 2月26日公開

【連載終了】仕事効率を上げるパソコン手帖

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ビジネスを効率化する入力デバイス選び

テキスト/コヤマ タカヒロ

  • ビジネス

日々の仕事をスムーズに進めるため、パソコン作業の効率アップは欠かせない。業務用の専用プログラムを作ったり、マクロ/関数の利用、テンプレートを活用したり、といったソフト面での取り組みも大切だが、ハードウェアを最適化すればパソコンで行うあらゆる作業のスピードアップが図れる。そこで今回は入力デバイスにフォーカスを当て、ビジネス効率をぐんぐん上げるための入力デバイス選びを解説しよう。

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1.キーボードを見直して入力効率をアップする

入力デバイスを選ぶうえでまず初めに取り組みたいのが、キーボードを最適なものに変えることだ。デスクトップPCに付属してきたキーボードやノートパソコンのキーボードをそのまま使うのではなく、目的に合わせて、オフィス作業がより効率よく進められる製品を選びたい。

まず、キーボードをワイヤレスタイプに変える。たったそれだけのことで、デスクからケーブルが1本なくなり、キーボードと画面の位置を自由に調整できるようになる。ノートパソコンを使っている場合などでも、オフィスで使うときは大画面ディスプレイとワイヤレスキーボードを利用するようにすれば、入力効率がアップするだろう。

マイクロソフト ワイヤード デスクトップ 900

手軽に導入できるワイヤレスキーボード。マウスも付属する。
参照:マイクロソフト ワイヤード デスクトップ 900

ロジクール キーボード k120 ブラック K120

テンキーやカーソルキーを装備する低価格なフルキーボード。薄型で静音性も高い。
ロジクール キーボード k120 ブラック K120(オフィス用品の通販サイト「たのめーる」が開きます)

キーボードを選ぶ際には、キー配列(JIS、US)と、テンキーやカーソルキーのあり・なし、キーピッチ(キーの高さ)やキースローク(キーの深さ)などの違いに着目してみよう。例えば、デスク周りが狭く、コンパクトに置きたいならテンキーレスキーボードが向いている。ただし、Excelなどで数字を入力することが多いなら、テンキーのあるキーボードの方が効率アップにつながる。キーピッチは19mmが基本だがストロークは好みが分かれるので、実際に触ってみるのがおすすめだ。

このほか、キースイッチの仕組みや押下圧(キーの重さ)もチェックポイントのひとつ。中でもキースイッチの違いは、キーボードの使い勝手や指の疲れなども左右する部分だけに、品質を重視するなら高価な製品も選択肢に入れて検討してみるとよいだろう。

PFU Happy Hacking Keyboard ProfessionalJP 日本語配列モデル かな無刻印 PD-KB420

静電容量無接点スイッチを採用した高級キーボード。Bluetooth接続のワイヤレスモデルなども選べる。

アーキス ProgresTouch RETRO メカニカルフルキーボード Cherry MX 赤軸 AS-KBPD08/LRBKN

高品質なチェリーメカニカルスイッチを採用した打鍵感にこだわったキーボード。一般的なキーボードと比べて、滑らかに入力できる。
アーキス ProgresTouch RETRO メカニカルフルキーボード Cherry MX 赤軸 AS-KBPD08/LRBKN(オフィス用品の通販サイト「たのめーる」が開きます)

また、特定のショートカットキーを高頻度で使うことが多い場合は、マクロキーを搭載しているキーボードも便利だ。一般的なキーボードよりも、ゲーミングキーボードなどに搭載されていて、選択肢も多い。

ロジクール マルチデバイス ワイヤレスキーボード ブラック KX1000s

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2.マウスを見直して操作性を改善する

Windowsの大半のファイル操作やアプリケーション操作はマウスカーソルを動かして行う。このコントロールを行うのがマウスやノートパソコンに搭載されているタッチパッドだ。これを見直すことで Windows の操作性が大きくアップする。

高性能のマウスは、マウスカーソルをより繊細に動かすことができる。単なるファイル操作では違いが分からなくても、写真のレタッチをしたり、図版を作ったりするなど繊細な作業を行うときに差が出るのだ。高価なマウスは適度な重さでコントロール性能が高く、より繊細な操作ができるようになっている。

ロジクール MX MASTER 2S ワイヤレスマウス

トップクラスの高性能マウス。手のひらにフィットするので繊細な操作ができる。

また、多ボタンマウスもおすすめだ。親指のところにブラウザーの「戻る」機能を割り当てたり、コピーや貼り付け機能を割り当てたりすることで、キーボード操作やマウスカーソルの移動距離を減らすことができる。一つ一つの作業はほんのわずかでも、丸一日に換算すると作業効率にそれなりの差が出る。

サンワサプライ 5ボタン BlueLED マウス/無線 ブラック MA-TMWBL2BK

ワイヤレス対応のシンプルな5ボタンマウス。USBレシーバーは底面に収納できる。

ロジクール MX Vertical アドバンスエルゴノミックマウス MXV1s

細かい作業が多い場合は、トラックボールも選択肢に入れてみよう。このタイプは、マウスのように手を動かすのではなく、指先でボールを動かして操作を行うようになっている。そのため、デスク周りが狭くて、マウスが使いにくいような環境でも快適に使える。親指や人さし指だけで細かな操作ができるため、図面を引くといった繊細な作業に最適だ。

エレコム ワイヤレストラックボール(親指操作タイプ) ブラック M-XT2DRBK

親指でコントロールできるトラックボール。

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3.テンキーなどの周辺ツールを活用する

メインでノートパソコンを使っている場合や、テンキーレスのキーボードを使っている場合、エクセルなどを使うときだけでもテンキーを用意することで効率はアップする。おすすめなのは「00」キーや「Tab」キーを搭載するテンキーだ。

大きな桁の数値を入力することが多いなら00キーがあると0キーを押す回数を減らすことができる。また、入力済みのセルから移動するとき、「Tab」キーがあればマウスを使ったり、左手でキーボードの tab キーを押したりする必要がない。

テンキーは、モードを切り替えることでカーソルキーとしても使えるので、数字を入力する時以外でも活用できる。デスクの上にスペースがあるならテンキーやカーソルキーを搭載するフルキーボードを使うのがおすすめだが、それが難しい場合はテンキーを活用することで作業の効率化が図れるのだ。

エレコム 2ポートUSB2.0ハブ付きコンパクトUSBテンキーパッド ブラック TK-TCM014BK

ナカバヤシ 静音テンキーボード USB無線タイプ TNK-SR227

「Tab」キーや「00」キーにくわえて、「(」や「)」キーも備わった便利なテンキー。
ナカバヤシ 静音テンキーボード USB無線タイプ TNK-SR227(オフィス用品の通販サイト「たのめーる」が開きます)

サンワサプライ プログラマブルテンキー ブラック NT-19UH2BKN

全てのキーに好きな機能を登録できるテンキー。

また、テンキー以外に入力を効率化するためのツールとしておすすめなのが、フットペダルだ。これは名前の通り足で使う入力ツールで、文字起こしのプロなどが使っているデバイスだ。例えば、文字起こしのための音声を止めるときにマウスを操作するのではなくフットペダルを踏むだけで止めるというふうに使う。そうすれば、キーボードに置いた手を動かす必要がないのだ。音声の再生停止を足で行うことで、指はキーボードに置いたままにできるので、入力速度がアップするという仕組みだ。フットペダルには好きなショートカットキーを登録できるので、業務上使いたいショートカットをフットペダルに割り当てておくと便利だ。

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4.(コラム)ビジネスシーンでも役に立つ、ゲーミングデバイス

キーボードやマウスの多くはビジネス向けの製品として販売されているが、近年注目されているのがパソコンでゲームをする人向けに作られたゲーミングキーボードやゲーミングマウスだ。これらは世界的な大会なども行われているeSports用のもので、長時間の操作でも疲れにくく、繊細な作業ができるように設計されている。

それはつまりビジネスで使っても役に立つということだ。カラーリングなどが派手な製品が多いため、一見するとビジネスシーンには向かないようにも思えるが、機能性を重視するならゲーミングデバイスも選択肢として考えると幅が広がり、面白いだろう。

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