2024年 1月16日公開

総務・経理・人事コラム

ホワイト職場なだけではNG? Z世代の理想は、実はベテランにもイイ

著者:金指 歩(かなさし あゆみ)

現在10代〜20代前半の「Z世代」。この先、自社にZ世代が続々と入社してくるでしょう。中堅・ベテラン従業員からすると、彼らの価値観は自分が慣れ親しんだものとは違うかもしれません。しかし実は、Z世代の“理想”は多くの従業員にとってプラスにはたらき、かつ企業を強靱化するうえでも効果的なのです。

この記事では、Z世代の特徴や価値観、Z世代が求める職場の条件などについて紹介します。

Z世代の特徴とは

Z世代とは、1990年代中盤〜2010年序盤に生まれた人々のことです。彼らは現在10代〜20代前半で、すでに社会人として企業で活躍している人もいます。

Z世代の特徴や傾向としては、主に以下の四つが挙げられます。

SNSをフル活用している

Z世代は生まれたときからPCやスマホが存在するため、デジタル・ネイティブな世代ともいわれます。子どもの頃からSNSに慣れ親しみ、SNSを通して人とつながる体験を重ねてきました。そのため、SNSの影響を色濃く受けたり、ITリテラシーやプライバシーへの意識が高かったりする傾向があります。

グローバルで多様な価値観を持っている

Z世代は小学校や中学校で、グローバルな世界観や多様性に関する授業を受けています。また、SNSを通して世界の人々とつながる体験もしているため、他の世代よりも世界を身近に感じているといわれています。

社会課題に興味・関心がある

近年、企業では、SDGsなどを通した社会課題への取り組みが推進されていますが、こうした社会課題に関心があるのも、Z世代の特徴です。その背景には、SNSの浸透だけでなく、情報氾濫社会の影響もあるようです。

キャリア形成において役職よりも条件を求める

ベテラン世代は「高い役職について高給を得たい」といった考え方の人が比較的多いかもしれませんが、Z世代は違った価値観を持っています。

株式会社SHIBUYA109エンタテイメントの「Z世代の仕事に関する意識調査」によると、将来の出世に関しては「チームやプロジェクトのリーダー・主任」を希望する人が12.9%、「部長」は8.3%、そもそも「出世したいと思わない」人が27.0%と、役職に就くことを希望しない人が一定数いることがわかりました。役職よりも、どのような環境で働けるのかを重視する傾向にあるようです。

Z世代の仕事に関する意識調査(SHIBUYA109 lab.のWebサイトが開きます)

Z世代が職場に求める四つの条件

こうした特徴や傾向を踏まえ、Z世代は職場にどのような要素を求めているのでしょうか。主な条件を四つ紹介します。

リモートワークが可能

Z世代は学生時代にオンライン授業を体験しているため、リモート環境が当たり前になっています。完全なリモートワークまでは求めていないものの、出社だけでなくリモートワークも選べることが、職場選びの条件に挙がりやすいです。

先ほど紹介した意識調査でも、勤務先について特に「古い」「遅れている」と感じる点として、「IT環境・電子機器関連(機器の古さ、対応の遅さなど)」(31.9%)、「業務の電子化(ハンコ・経費・書類申請など)」(27.0%)、「働き方(リモートワーク・労働時間など)」(22.4%)が上位の回答でした。新しいIT設備や制度を導入することはZ世代へのアピールになるだけでなく、在籍している従業員の業務効率化にもつながります。

オープンなコミュニケーションが取れる

Z世代は学生時代からSNSに親しんできたため、オープンな会話に慣れています。日本企業特有の上下関係や距離感のあるコミュニケーションよりも、横のつながりを感じられるフランクなコミュニケーションを社内で意識できるとよいでしょう。

多様性やプライバシーに配慮している

Z世代は多様性を認める価値観が強いので、閉鎖的・差別的な環境は選ばれにくいといわれています。また、プライバシーへの意識も高いため、プライバシーが確保できない環境にも敏感です。よって、これまでの社内慣習を押しつけることや、プライベートについて土足で踏み込むようなコミュニケーションは避けましょう。

合理的に働ける

長く続いている企業ほど、会社特有のルールや社風が築かれやすいものです。しかしそのなかには、合理的とはいえないルールや制度もあります。Z世代は合理的な価値観を持つため、「会社のルールだから」という理由が通用しにくいという傾向があります。なぜその業務を行うのか、なぜこの働き方が推奨されるのかなど、あらゆる面で合理的に説明できる職場が好まれます。

Z世代に選ばれる会社になるために必要な価値観、制度

これから社会人の一定の割合を占めていくZ世代。彼らに(も)選ばれる会社になるためには、以下のような価値観の理解や、制度の整備を進めるのがおすすめです。それがひいては、既存の従業員の働きやすさにもつながり、会社を強くしていくことでしょう。