2025年 8月 5日公開

総務・経理・人事コラム

社内に散らばる情報をひとまとめに! 顧客情報などをうまく集約する方法

著者:金指 歩(かなさし あゆみ)

電話やメール、SNSなど、情報の取得ルートが多様化している今。情報を集約し、活用できるように「戦力化」することが重要です。そこで今回は、社内で情報を効率よく集約・共有するための仕組みやツールについて解説します。

多様化する連絡手段。情報の集約が追いついていますか?

かつては、取引先やエンドユーザーとの連絡といえば、直接会って話すか、電話するかのどちらかがほとんどでした。しかし、ITの進化により連絡ツールが次々と登場した結果、現在はメールやチャット、さらにはSNSなど、さまざまな形でお客様から情報をもらうようになりました。

情報量が増えるのは一見メリットですが、これらの情報を適切に集約・整理できていなければ、さまざまなトラブルの原因になります。以下にその例を紹介します。

「この前言ったことなのに!」顧客対応ミスのリスク

ある事務担当者がお客様から発注内容の変更に関する電話連絡を受け、営業担当者のデスクに連絡メモを置いておきました。しかしその日、営業担当者は出社しておらず、変更に気づかないまま対応を進めてしまい、お客様から「伝えたはずだ」とクレームが入りました。

こうした従来型の伝達ミスがなくならないまま、連絡手法が増えたことで、「大切な情報が担当者に届かない」ミスはさらに起こりやすくなっています。情報の行き違いによって、お客様に迷惑をかけるリスクが高まっているのです。

情報を探しにくい環境が、商機の逸失や業務の遅れを招く

お客様から「すぐにこの商品が欲しいんだけど」と問い合わせがあっても、入荷状況が社内で共有されていなければ、すぐに対応することができず、販売のチャンスを逃してしまうかもしれません。また、情報が特定の担当者にしか伝わっていないと、誰がその内容を把握しているのかを探す手間が生じ、対応はさらに遅れてしまいます。情報が社内に行き届かない状況では、外部対応も内部業務も滞りやすくなります。

こうした情報の行き違いが続けば、商機を逃すだけでなく、競合に後れを取るリスクも高まります。

従業員の働く環境がなかなか良くならない