2024年12月24日公開

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中小企業に人気の海外進出先を見る! 業種別の傾向や海外進出のためのノウハウを紹介

企画・編集:株式会社アーキテクチャー

企業の海外進出は、大企業のみの選択肢ではありません。経営資源の限られる中小企業でも、工夫次第で海外に打って出ることは十分可能なのです。今回は、中小企業に人気の進出先や業種別の傾向、成功事例について解説します。

海外進出している日本企業は年々増加傾向にある

外務省が実施した「海外進出日系企業拠点数調査(2023年)」によると、81,969件の企業が海外進出していることが分かりました。さらに年代別で見ると、2021年の新型コロナウイルス感染拡大時期に一時落ち込んだものの、年々増加傾向にあります。

日本企業の海外拠点数は、2023年で81,969拠点となっており、2021年からは増加傾向にあります。主な進出先は中国、アメリカ、タイとなっており、アジアを中心に海外進出が進んでいます。

中小企業の18%が海外進出を行っている

では、中小企業の海外進出状況はどのようになっているのでしょうか。日本政策金融公庫の「中小企業の海外展開と国内回帰に関する調査(2023年)」によると、アンケートに回答した3,790社の中小企業のうち、18.0%が海外進出を行っていました。具体的には直接投資や生産委託、輸出、越境ECに取り組んでいます。

中小企業の海外進出状況は18%と高くありません。企業規模別で見ると従業員が多い企業ほど海外進出をしている傾向が高く、その中でも製造業や卸売業が多く見られます。一方で、宿泊・飲食サービス業や運送業などの海外進出に不向きな業種もあります。

海外進出をしている中小企業の間で、特に多くの企業から進出先として選ばれている国があります。同調査では、直接投資や生産委託といった形態ごとの進出国もまとめられています。

目的別に海外進出先を見てみると、越境ECを除いた海外直接投資、海外生産委託、直接輸入、間接輸出において中国が最も多い傾向にあります。次点で台湾、ベトナム、韓国も人気が高くなっています。