2018年 6月

仕事効率を上げるパソコン手帖

ビジネスシーンで知っておきたい! 最新デジタル技術&用語

テキスト/コヤマ タカヒロ

ビジネスシーンではさまざまなパソコン用語やデジタル用語が登場する。それを分からないままで流していると、仕事上トラブルになったり、スムーズに作業が進められないなんてことが発生する。そこでここでは知っておきたいというデジタル用語や最新ビジネス用語をピックアップ。取引先とのやりとりでも困らないようにしておこう。

知っておきたい用語「パソコン/スマートフォン編」

Kaby Lake R

パソコンで使われるCPUは性能を決める最も重要なパーツ。パソコンのモデルチェンジもCPUのモデルチェンジに合わせて行われることが多い。「Kaby Lake R」は現在最新となる第8世代のコアプロセッサーのコードネーム。ノートパソコンなどに採用されるモバイル向けの CPU は高い省電力性能を搭載しているのが特徴だ。「8650U」などCPU名に付く数字が8000番台となっているのが第8世代の最新CPUだ。

USB Type-C

新しいUSBのコネクター規格。上下の区別がなく、どちら向きにもさせるのが利点。パソコンだけでなく、スマートフォンの充電コネクターなどにも採用されている。データの転送や充電ができるだけでなくディスプレイポートの代わりにもなるため、この端子一つでさまざまな用途で使える。映像出力端子としてUSB Type-Cを利用するモデルも増えているため、営業などでプロジェクターに接続する場合は、変換アダプターを用意しておきたい。

USB PD

PDは「Power Delivery」の略で、USB端子を使ってノートパソコンなどに大きな電力を供給するために規格されたもの。最大100Wの電力供給が可能となっており、接続する機器によって自動的に電圧を調整して電力供給ができる。主にUSB 3.1 Type-C 端子が利用されており、 USB PD で充電するノートパソコンも増加している。

生体認証機能

指紋認証や顔認証などによるセキュリティ機能のこと。Windows 10では新たにWindows Helloという生体認証機能が登場しており、指紋や顔認証によってWindowsへのログインなどができる。またスマートフォンでも、iPhone XのFace IDなど、生体認証機能を搭載するものが増加している。

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知っておきたい用語「ビジネス編」

POC (Proof Of Concept)

新しいアイデアや理論などを発見したときに、それが実現できるかどうかを試行するビジネス手法のこと。いわばプロトタイプを作る工程のこと。完璧な状態でなくてもまずは試してみるというときに「POCする」、「POCが足りない」といった使い方をする。IT業界や研究開発の場面で使われることが多い。

Slack

IT業界などを中心に爆発的に広がりを見せているビジネス向けチャットサービスのこと。2013年にアメリカで公表され、現在は日本でも広がりを見せている。LINEやFacebook Messengerとは異なり、過去のやりとりを簡単に検索でき、ファイルの共有なども可能。チャットサービスの手軽さをそのままにビジネスで重要な情報の蓄積も同時にできるようになっている。

ブロックチェーン

仮想通貨などのニュースで語られることが多く、日本語では「分散型台帳技術」とも訳される。情報のやりとりをブロック単位で分け、それをチェーンでつなぎ、前後のデータと比較しながら、差分を管理する技術。ブロックごとの変化が正しいか、不正がないかのチェックを世界中の参加者のパソコンで行い、次のブロックにつなげていくのがブロックチェーンの特徴。このブロックのチェックを行い、手数料をもらうのが仮想通貨におけるマイニングだ。ブロックチェーン技術は、暗号化されたデータを分散して参加者同士で管理し合うため、データそのものの流出や不正リスクが少なく、しかも決済などをすばやく行えるのがメリットだ。

PDCA

「Plan・Do・Check・Action」の頭文字を取った言葉。それぞれ、「計画を立てる、実行する、評価する、改善する」という意味があり、これを繰り返すことで仕事の品質を高めることができる。「PDCAサイクルを回す」というふうにも使われる。

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知っておきたい用語「通信編」

IEEE802.11ax

現在無線LANの規格として普及しているのが「IEEE802.11ac」だ。これは5GHz帯を利用し、最大6.9Gbpsで通信ができる。「IEEE802.11ax」はそれに続く次世代の規格で、最大9.6Gbpsで通信ができる。しかしポイントは最高速度ではない。11axではこれまでの通信規格IEEE802.11a/b/g/n/acと互換性を持ち、さらに2.4GHz帯もサポートする。またアクセスポイントから端末への通信だけでなく、端末からアクセスポイントへの通信も速くなるため、複数のユーザーが密集する空間の速度が改善できるのだ。

VPN(Virtual Private Network)

暗号化技術などを利用してインターネット上に仮想的なプライベートネットワークを作る技術のこと。企業ではVPN対応ルーターを使うことで、本店と支店を同じ場所にあるネットワーク同士のようにつなぐことができる。また、リモートワークで離れた場所の社内ネットワークにアクセスする際などもVPNを利用して行うことが多い。

BLE(Bluetooth Low Energy)

スマートフォンとスピーカーなどモバイル機器間の接続に主に利用されるBluetoothの低消費電力機能。Bluetooth4.0で新たに追加された。待機時の消費電力が非常に少ないためウェアラブルデバイスやIoT機器など小型機器とのワイヤレス通信に用いられる。ただし、通信速度は最大1Mbpsと遅い。

LPWA(Low Power Wide Area)

できる限り低消費電力で広域通信を行うための通信方式の総称。通信速度は速くなくていいが、より遠くまでデータが届くようにすることで、広範囲に設置したIoT機器の情報をより少ない基地局で集められるのがメリット。将来的に膨大な数になると想定されているIoT機器のデータ通信用に開発されており、「SIGFOX」、「LoRa」、「NB-IoT」などさまざまな技術が商用化を目指して実験を進めている。

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その他

ディープラーニング

人工知能や音声認識・画像認識などの世界で注目されている機械学習技術のこと。通常コンピューターに何かを判断、理解させるためには事前に膨大な学習が必要となり、そのための材料を作成するのに課題があった。そこで人間の脳を模したニューラルネットワーク技術を利用して、膨大な量のデータを学習させることで、特徴や差分を捉えて、より正確で効率的な判断ができるようになる。

VR(Virtual Reality)、AR(Augmented Reality)、MR(Mixed Reality)

VRは仮想現実、ARは拡張現実、そしてMRは複合現実のこと。簡単に説明すると、VRは実際にはないもの、居ないものを人工的に映し出す技術。ARは実際に目の前にある風景の上にデータやキャラクターなどを生み出す技術だ。そしてMRはVRとARを複合的に足したもの。現実空間の情報を、仮想空間の中に取り込むことでさらに高度な仮想環境が体験できる。パソコンのディスプレイになるMRグラスなどの開発も進んでいる。

HMD(ヘッドマウントディスプレイ)

頭にかけて利用することで目の前に大画面を表示できるヘッドマウントディスプレイ。現在はVR技術を取り入れたゲーム用に楽しめるものが主流だが、仕事用に使えるヘッドマウントディスプレイも登場。目の前にマニュアルを表示しながらメンテナンス作業ができるなど、さまざまなアイデアが実現している。

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