2020年 5月

仕事効率を上げるパソコン手帖

費用ゼロ! Windows 10の動作を高速化する方法

ライター/芝田隆広

Windows 10搭載のPCも、長く使っていると新品だった頃に比べて動作がもたつくように感じられるケースが増えてくる。このような場合、Windows 10の設定を見直すことで、ある程度は速度を向上させることが可能だ。そこで今回は費用ゼロですぐに実行できる、Windows 10の動作を高速化する方法を紹介する。

Windows 10登場から約5年……PCの設定を見直そう

早いもので2015年7月末のWindows 10日本語版登場から、もう5年近くの月日がたとうとしている。

これまでのWindowsは、Windows 95、98、Me、XP、Vista、7、8……といった具合に、ある程度の時間が過ぎるとOSが代替わりしてきた。しかしWindows 10は、「最後のWindows」といわれており、「Windows 11」などの後継OSは作られず、Windows 10のアップデートで機能変更・追加が行われていく予定となっている。

これまではOSの代替わりに合わせてパソコンを買い換えていた会社も多かっただろうが、Windows 10の場合はそのような明確な節目が存在しない。そのため同じマシンをずっと使い続けるケースが増えている。

しかし最初は新品だったパソコンも、長く使い続けていると「どうも動作が重く(=遅く)なってきた」と感じる場面が増えてくる。根本的な解決策としては、やはり本体を買い換えたり、CPUやメモリーといったパーツを最新のものにしたりするのが効果的だが、そういった予算が出ない場合も多い。

そこで今回はハードウェアの増設・変更はせず、Windows 10の設定を見直すことで、パソコンの速度を向上する方法を探ってみた。

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バックグラウンドで動いているプログラムを無効にする

Windows 10では、ウィンドウなどに表示されずに動作しているプログラムがたくさんある。これらのプログラムは、OSを使いやすくしたり、セキュリティ保護をしたりといったものが多いが、ユーザーによっては使わない機能も結構ある。このようなバックグラウンドプログラムを無効にすると、その分OSの動作が高速化される。

スタートメニューの「設定」から「プライバシー」を選択する。するとこのような画面が表示される。左側のメニューを下へスクロールすると「バックグラウンドアプリ」という項目があるのでクリックする。

現在動作中のバックグラウンドプログラムの一覧が表示されるので必要のないものは「オフ」にする。普段利用していないと思われるプログラムはどんどんオフにしてしまおう。もし不都合が生じたらまたオンに戻せばいい。

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Windows起動時に自動で実行されるプログラムを無効にする

バックグラウンドプログラム同様、Windows起動時に自動で実行されるプログラム(スタートアップ)にも、普段はほとんど利用しないものがある。このようなプログラムも起動しないようにすることで、体感速度が向上する場合がある。

スタートアップの「Windowsシステムツール」から「ファイル名を指定して実行」を選択する。ここで「名前」欄に「shell:common startup」と入力すると、そのPCの全ユーザーが利用するスタートアップが表示される。また「shell:startup」と入力すると現在使っているユーザーアカウント用のスタートアップが表示される。それぞれ作業を行っておくといい。

「スタートアップ」フォルダーが開くと、登録されているプログラムのショートカット一覧が表示される。これを削除すればWindows起動時にそのプログラムが実行されなくなる。なお、消してよいか分からない場合は、削除するのではなくひとまずデスクトップなどに移動しておくといい。もし不具合が生じるようなら再度スタートアップフォルダーに戻せば、またWindows起動時に実行されるようになる。

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Windows 10のアニメーション効果や透明化をオフにする

普段はさほど意識することはないですが、画面表示などにアニメーション効果を利用している。これらはパソコンのCPUパワーを消費するので、オフにしてしまえばキビキビとした操作感を得られる。また、複数のウィンドウが重なったときに後ろのウィンドウをうっすらと透かして表示する「透明効果」もオフにすれば、システムへの負荷が軽減される。

スタートメニューの「設定」で「簡単操作」をクリックする。左側のメニューから「ディスプレイ」を選択すると、右側に「Windowsにアニメーションを表示する」という項目がある。これをオフにするとアニメーション効果を無効にすることができる。また「Windowsの表示に透明性を適用する」をオフにすれば、透明効果を無効にできる。

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パフォーマンス優先設定を利用する

上記のアニメーションや透明化をオフにするというのは、画面表示を簡略化して負荷を軽減するということだ。さらに簡略化するために、パフォーマンス優先設定を利用するという手もある。これを使うと負荷が軽減される代わりに画面表示もかなり変わってしまうので、試してみて、好みに応じて選択してほしい。

なお「パフォーマンスを優先する」設定にするとフォントがカクカクして見づらいという場合は、「パフォーマンスを優先する」ではなく「カスタム」設定を選択してより詳細な設定を行うことも可能だ。フォントのカクカクを解消するには、「カスタム」を選び「スクリーンフォントの縁を滑らかにする」だけチェックマークを入れればいい。

パフォーマンス優先設定を行う場合は、スタートメニューの「Windowsシステムツール」で「コントロールパネル」を起動し「システムとセキュリティ」を開く。「システムとセキュリティ」画面で「システム」を選択して開いた画面から「システムの詳細設定」を選択すると「システムのプロパティ」ウィンドウが開くので「詳細設定」タブの「パフォーマンス」で「設定」ボタンをクリックする。

このような画面が開くので「視覚効果」タブの「パフォーマンスを優先する」にチェックを入れると、アニメーション効果などのさまざまな画面表示が簡略化された設定となる。より細かく設定したい場合は、「カスタム」を選び、各項目を個別にON/OFFするといい。

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使っていないクラウドサービスをオフにする

最近ではクラウドサービスを利用しているユーザーも多いが、企業によってはクラウドの使用が禁止されている場合もあり、特に必要性を感じていないユーザーもいるだろう。例えば「OneDrive」などは必要がなければオフにしてしまえば、システムの負荷は軽減される。

「OneDrive」の自動起動を停止するには、タスクバーのOneDriveアイコンをクリックし「その他」をクリックして「設定」を選択する。

OneDriveの設定画面が開いたら、「設定」タブで「WindowsにサインインしたときにOneDriveを自動的に開始する」のチェックを外しておく。これで次回のWindows起動時からはOneDriveが自動で起動しなくなる。

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キー入力時のもたつきを改善する

キーボードの入力が速い人は、Windows 10の標準設定だとキー入力に画面表示が追いつかず、もたつきを感じることがある。またカーソルキーを押しっぱなしにして、カーソルを移動させたり画面をスクロールさせたりする場合も同様だ。こんなときはキーボードの設定「表示までの待ち時間」「表示の間隔」をそれぞれ「短く」「速く」してみるといい。

スタートメニューの「Windowsのシステムツール」→「コントロールパネル」を起動する。「コンピューターの簡単操作」で「キーボードの動作の変更」を選択し、「関連項目」のところにある「キーボード設定」をクリックする。このような画面が表示されるので「表示までの待ち時間」を短く、「表示の間隔」を速くすると、キーボード入力への反応が速くなる。

ここまでWindows 10の動作を高速化する方法を紹介してきたが、どれも無料ですぐ試せるものばかりなので、パソコンの動作速度に不満がある人は試してみてもらいたい。

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