2020年 6月23日公開

【連載終了】仕事効率を上げるパソコン手帖

【アーカイブ記事】以下の内容は公開日時点のものです。
最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

iPadOS時代の新しいiPadの使い方

ライター/コヤマタカヒロ

  • PC

ビジネスシーンでも見かけることが増えているiPad。昨年、新たにiPadOSが登場しました。一見しただけではiOSと変わりませんが、細かい部分でビジネスでもより使いやすく進化しています。そこで今回はiPadの選び方から、iPadOSの効率のよい活用法を紹介します。

【お知らせ】がんばる企業応援マガジン最新記事のご紹介

1.iPadシリーズの種類と選び方

まずはiPadの選び方です。2020年3月にラインアップの改定があり、iPad Proが新しくなりました。画面サイズは11インチと12.9インチをラインアップ。ストレージ容量は128GBから1TBまでの4モデルとなっています。

新iPad Proではカメラ機能が進化しました。iPhone11のように超広角と広角のデュアルカメラを搭載、さらに被写体との深度が図れる「LiDAR(ライダー)スキャナー」を搭載しているのが特長です。そして高性能のA12Z Bionicチップも搭載しており、性能で選ぶならこのシリーズになります。

さらに画面のサイズ順に、10.5インチのiPad Air、10.2インチのiPad、7.9インチのiPad miniと続きます。現行モデルは全てApple Pencilによるペン入力にも対応しています。

ビジネスユースならiPad ProもしくはiPad Airがおすすめです。Apple Pencilによる入力のほか専用のキーボードカバー(別売)を取り付けることで、ノートPCのように使うことができます。外付けキーボードの利便性については、後ほど詳しく説明します。

目次へ戻る

2.iOSとiPadOSの違い

新型iPad Proの登場に合わせてiPadOSの最新バージョン「13.4」も登場しました。iPadOSはディスプレイサイズの大きなiPadシリーズに合わせてカスタマイズされたOSです。ディスプレイサイズを生かして画面を分割したり、より多くのアプリなどを表示したりすることができます。

例えばホーム画面により多くのアプリアイコンを並べることができ、同時に、今日の予定などの情報を表示できます。

iPadOSのホーム画面。アプリアイコンが右側に集まり、左側に本日の情報が表示されている。

iPadでしか利用できないマルチタスク機能にも注目です。例えば「Split View」。これは複数のアプリを並べて利用する機能で、ブラウザーでWebページを見ながらメールアプリでメールを書くといったことができます。この機能自体はiOSの頃から使えたのですがiPadOSでは同時に同じアプリを二つ起動できるようになるなど進化しています。

「Split View」に対応しないアプリの場合、「Slide Over」が利用できます。これは起動しているアプリの上に別のアプリを重ねて表示する機能。重なっているアプリは左右に移動できるため、下になったアプリもそのまま操作できます。

同じアプリを二つ表示した「Split View」の状態。対応アプリならドラッグ&ドロップによる操作もできます。

フローティングパレットのようにアプリを表示できる「Slide Over」も便利な機能です。

目次へ戻る

3.キーボード&マウスをつないでノートPCスタイルで使う

ビジネスでiPadを使うために欠かせないのがキーボードです。iPadシリーズでも画面にソフトキーボードを表示することができます。しかし、それではアプリの表示エリアが狭くなってしまうので効率よく仕事ができません。専用のカバーキーボード以外であれば、Bluetoothキーボードを用意しましょう。タブレットスタンドのあるタイプならiPadを立てかけて使うことができます。

キーボードはiOSでも利用できたのですが、実はiPadOSではさらにマウスやトラックパッドも利用できます。中でもトラックパッドは最新のiPadOS13.4から対応した新機能。マウスやトラックパッドを接続すると画面に丸いポインターが表示され、ノートPCのように操作できます。もちろん画面をタッチして操作してもよいのですが、細かな文字選択や表計算ソフトの操作などはマウス、トラックパッドの方がスムーズにできそうです。

目次へ戻る

4.iPadでビジネスするために欠かせないアプリ

最後にiPadシリーズをビジネスで活用するうえで欠かせないアプリを幾つか紹介します。これらを活用すれば、ノートPCなどがない状況でもiPadシリーズを使って効率よくビジネスが進められるようになります。

定番のOfficeソフト(「Microsoft Word」「Microsoft Excel」ほか)

ビジネスに必須のOfficeソフト。Appleも独自で「Pages」などオフィスアプリを用意していますが、Microsoft Officeとの互換性はあまり良くないのでビジネスでは使いづらいところ。

iPadシリーズでも使えるWord、Excelを使用する際は、以下の注意が必要です。
まず一つがビジネスで利用するためにはOffice 365の有料会員になる必要があること。実はiPad mini やiPadなど、10.1インチ以下のモデルでは無料で利用できるのですが、商用利用は不可となっています。なお、データの表示・閲覧だけなら、無料版のままでも可能です。

また、有料版でもPCと同じ機能は用意されておらず、マクロなどが利用できない点に注意が必要です。とはいえ、ビジネスで利用する以上、欠かせないソフトだといえます。あわせてOneDriveといった関連アプリもインストールしておきましょう。

データをクラウドに保存できる「Dropbox」

定番のクラウドサービス。大事なデータをiPadに保存するのではなく、ネット上に保存することが可能。また、iPadで作成したデータや写真などをPCと連携させることもできる。PDFビューワーとしての機能などを備えている点もポイント。「Dropbox」を介することで、さまざまなアプリのデータを複数のデバイス間で連携できるようになります。

Apple Pencilとの組み合わせが最強の「Noteshelf 2」

「Noteshelf 2」は手書きノートアプリ。Apple Pencilを使って好きな背景のノートにメモを取ることができます。多くのペン先や背景テンプレートを用意しており、非常に軽快に手書きできるのが魅力。図形も手軽に使えるので、簡単な企画書作成にも役立ちます。録音機能や外部サービスとの連携機能を用意しているのもポイントです。

音声を録音しながらメモが書ける「Notability」

会議の議事録や商談などのシーンで便利なのがメモアプリの「Notability」。最大の特長は書き込んだ手書きメモと音声データを連携して記録できること。手書きしたメモをタップするとそのタイミングの音声データが再生できます。そのため、「このメモを取ったあたりの音声を確認したい」といった使い方が手軽にできます。また複数のメモを同時に表示するマルチノート機能も便利です。

目次へ戻る

【お知らせ】がんばる企業応援マガジン最新記事のご紹介