2022年 1月25日公開

仕事効率を上げるパソコン手帖

Windows 11ってどう? さらに詳しく!

ライター/芝田隆広

昨年10月についに正式リリースされた「Windows 11」。Windows 11搭載PCも続々登場しており、既に導入した人、現在導入を検討している人も多いだろう。そこで今回は新OSである「Windows 11」の新機能や、Windows 10からのアップデート方法、Windows 11への移行の是非などについて解説していく。

1. Windows 11登場! 一新されたインターフェイス

2021年10月4日(現地時間)、ついにWindowsの新バージョンである「Windows 11」が正式にリリースされた。既に各メーカーからもWindows 11搭載PCが発売されており、Windows 10からの無料アップデートも行えるようになっている(アップデートのやり方については後述する)。

それでは新しいWindows 11の特長について簡単に触れていこう。

一新されてよりスタイリッシュになったインターフェイス

Windows 11になってまず真っ先に目に付くのはユーザーインターフェイスの変更だ。 Windows 10では、タスクバーのアイコンが左側に寄っていたが、Windows 11では画面中央に配置されている。スタートメニューのデザインも変更された。またウィンドウの角が丸くなり、柔らかい印象となった。

なお「タスクバーのアイコンは従来どおり左ぞろえでないと落ち着かない」という人は、配置の変更もできる。

Windows 11のデスクトップ。タスクバーのアイコンは中央寄せとなっている。スタートメニューのデザインは、Windows 10で採用されていたタイル表示は廃止され、よりシンプルなものとなっている

ウィンドウの角がこのように丸められており、全体的にスタイリッシュで柔らかい印象となっている

タスクバーのアイコンは従来どおり、左ぞろえに変更することも可能。タスクバーの何もない場所で右クリックし「タスクバーの編集」を選択。設定画面が開いたら「個人用設定」→「タスクバーの動作」で「左揃え」にすればいい

さまざまな情報を一目で表示できる「ウィジェット」機能

タスクバーのウィジェットボタンをクリックすると、天気やニュース、株価など、さまざまな情報を一覧表示できる「ウィジェット」が画面左側からポップアップ表示される。ウィジェットは表示する情報を追加・削除したりしてカスタマイズすることができる。

「ウィジェット」機能では、さまざまな情報を一覧表示して手軽に確認できる

ウィンドウを自動的に配置できる「スナップ」機能

Windows 11のユーザーインターフェイス周りで便利な機能として、アプリのウィンドウをデスクトップの上下左右の決まった位置に配置できる「スナップ」機能がある。これを使うと、2個のウィンドウを左右半分ずつきっちり分割して表示できるなど、複数ウィンドウを切り替えて使いやすくなっている。

ウィンドウ右上の「□」にカーソルを合わせると、このようにウィンドウをどのようにレイアウトして配置するかを選択するウィンドウがポップアップ表示される

スナップ機能を使ったウィンドウのレイアウトの例。このようにデスクトップにウィンドウを規則正しく並べることができ、複数作業を並行して行いやすくなった

「チャット」機能の強化

Windows 11では、「Microsoft Teams」が統合された「チャット」機能も搭載されている。Microsoftアカウントを使った文字・音声による通話や、動画を使ったWeb会議などが行える。

「チャット」機能では、Microsoftアカウントを使ってコミュニケーションを取ることができる。ビデオ通話も可能だ

Microsoft Storeの強化、Androidアプリにも対応予定

Windows 11では、マイクロソフトのアプリストアである「Microsoft Store」が強化され、より多くのソフトを入手できるようになった。

また、Windows 11ではAndroidアプリも利用できるようになる予定とされている。2021年6月のWindows 11の予告時点では「Microsoft Store」経由でAndroidアプリをダウンロードして利用できるようにすると告知されていた。

しかしWindows 11の初期バージョンではこの機能の搭載は見送られることとなり、今後のアップデートで対応することになった。Androidアプリを使えるようになれば、より多彩な使い方ができるようになるはずなので、今後の対応を期待したい。

アプリストアである「Microsoft Store」も強化された。デザインや検索性が改善されたほか、提供されるアプリも今後増える予定となっている

このほかにもさまざまな点で変更が加えられているので、本連載でも引き続き紹介していく予定だ。

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2. Windows 10→Windows 11へのアップデート

現在使っているマシンでの、Windows 10からWindows 11へのアップデートは基本的に無料で行える。マイクロソフトが推奨しているのは、「Windows Update」を使ったやり方だ。「Windows Update」は、Windows 10のスタートメニューの「設定」→「更新とセキュリティ」から呼び出すことができる。

ただし「Windows Update」を使ったアップデートは、条件の整ったパソコンから順次通知されるという形式になっている。そのため、パソコンによってはなかなか通知が届かない場合もある。すぐにアップデートしたい人は、以下に紹介する「PC正常性チェック」というアプリを使ってインストールの可否を調べたうえで、「Windows 11インストールアシスタント」で行うことになる。

自分の利用しているパソコンでWindows 11を利用できるかを判別する「PC正常性チェック」アプリ。マイクロソフトのサイト(https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-11#pchealthcheck)からダウンロードできる

「PC正常性チェック」アプリは、そのパソコンにWindows 11を導入可能か調べるためのアプリだ。Windows 11を導入する場合に要求されるハードウェア要件は、従来のWindows 10よりも厳しく、以下のようになっている。

  • CPU:1GHz以上/2コア以上の64ビット互換CPU
  • メモリー:4GB以上
  • ストレージ:64GB以上
  • システムファームウェア:UEFI/セキュアブート対応
  • TPM:バージョン2.0以上
  • グラフィック:DirectX 12以上
  • ディスプレイ:対角サイズ9インチ以上で8ビットカラーの高解像度(720p)ディスプレイ

細かな要件については省略するが、この中で特に問題となってくるのが「TPM2.0」だろう。TPMとは、さまざまなセキュリティ機能を提供するためのチップで、要するにデータに暗号化を施して安全を保全するための仕組みのことだ。このTPM 2.0に対応していないパソコンには、Windows 11をインストールすることができない。

「PC正常性チェック」を起動したら「今すぐチェック」ボタンをクリックする

するとパソコンのハードウェアを調べて、そのマシンにWindows 11をインストール可能かを表示してくれる。「このPCはWindows 11の要件を満たしています」と表示されればOK。不適合の場合は「このPCは現在、Windows 11システム要件を満たしていません」と表示される

「正常性チェック」でインストール可能と診断されたら、マイクロソフトのサイトから「Windows 11インストールアシスタント」をダウンロードして実行すればアップデートが行える。Windows 11のインストール自体は、「インストールアシスタント」の指示に従っていけば自動で行われるので非常に簡単だ。

「正常性チェック」アプリで、Windows 11をインストール可能と診断されたら、マイクロソフトのサイト(https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11)から、「Windows 11インストールアシスタント」をダウンロードする

ダウンロードした「Windows 11インストールアシスタント」を実行し、「同意してインストール」をクリックすればWindows 11のインストールが行われる

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3. Windows 10に戻すには?

Windows 11にアップデートしてソフトや周辺機器などがうまく動かなかったり、業務に支障が出たりするケースもあり得る。そんな場合はWindows 10に戻す機能も用意されている。

Windows 11にアップデートしたPCをWindows 10に戻したい場合は、Windows 11のスタートボタン(「田」の形のアイコン)を右クリックして「設定」を選ぶ

「設定」ウィンドウが開いたら左側のメニューで「システム」を選び、右側のメニューの「回復」を選択。そして「システム > 回復」の画面が表示されたら「復元」をクリックする

するとこのような画面が表示されるので、メニューに従ってダウングレードを進めていくことができる

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4. Windows 11はすぐに入れるべき? それとも様子見?

さて、ここまでWindows 11の特長とアップデートについて説明してきた。さまざまな新機能が盛り込まれ、装いも新たになった新OS。それではオフィス用PCをすぐにでもWindows 11にした方がよいかといえば、そこは難しい問題だ。

新OSの登場からしばらくは「今まで使っていたソフトがうまく動かない」「周辺機器の動作に不具合が出る」などといったトラブルが少なくない。特にアップデートの場合だと、Windows 10以前の環境を引き継ぐことになるためトラブルは起こりやすい。またWindows 11はCPUやTPM2.0など、ハードウェアの要求スペックが幾分高めとなっているので、そもそも「既存のPCにWindows 11を入れられない」というケースも多いだろう。

「Windows 10 Home/Pro」のサポート期限は、マイクロソフトによれば2025年10月14日となっている(https://docs.microsoft.com/ja-jp/lifecycle/products/windows-10-home-and-pro)。猶予期間は十分にあるものの、遅かれ早かれ環境移行の問題は浮上する。いつまでも旧OSを使い続けることはセキュリティ面での問題が出てきかねない。

Windows 11への移行の判断は、各オフィス環境の状況によって異なってくるだろう。現状Windows 10が問題なく使えているのであれば、性急に移行する必要はないと思われるが、将来的な移行は視野に入れておいた方が良い。

Windows 10のサポート期限ギリギリだと、パソコン乗り換えの需要が多くなるためPC価格の高騰も予想される。Windows 10のサポート期間終了を考慮しつつ、段階的かつ着実なWindows 11移行スケジュールを模索していくのが賢明といえそうだ。

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