1. 「PowerToys」でWindowsを使いやすくしよう
今回紹介する「PowerToys」は、Windowsの使い勝手を改善するためのこまごまとした機能を追加するためのツール集だ。例えば、ファイル名の一括変更、ウィンドウの整列、画像のお手軽リサイズなどができるようになる。
いずれも「Windowsにこんな機能があったらいいのに」という機能を追加してくれるものだ。このようなツールはフリーソフトなどでも似たようなものもあるが、「PowerToys」の場合はマイクロソフト純正なので、仕事用PCにも安心してインストールすることができる。
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2. 「PowerToys」をインストールしよう
「PowerToys」は、Windows 10/11に対応している。ダウンロード・インストールは、「Microsoft Store」から行うのが簡単だ。「Microsoft Store」を起動したら、検索バーに「PowerToys」と入力すると検索結果に出てくるので、「インストール」ボタンをクリックすればインストールできる。
「Microsoft Store」の検索バーに「PowerToys」と入力して検索。「Microsoft PowerToys」が見つかったら「インストール」ボタンをクリックする。インストール中に「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」とメッセージが出てくるので「はい」を選択する
インストールが終わると、PowerToysのメイン画面が表示される。左側に利用できる機能の一覧が表示され、クリックすると右側に各機能の概要・設定画面が表示される。なお「PowerToys」は、スタートメニューの「PowerToys(Preview)」からも起動することができる。
「PowerToys」を起動すると、このように左側に機能メニュー、右側に概要が表示される
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3. 便利な機能盛りだくさん!「PowerToys」を使いこなそう
「PowerToys」には、便利な機能がたくさん盛り込まれている。以下ではその中でも特に便利と思われるものを紹介していく。
ファイルを一括リネームできる「PowerRename」
「PowerRename」は、複数ファイルの名前をまとめて変更することができるツール。複数ファイルを選択して右クリックすると、ファイル名変更用のツールが立ち上がり、細かい指定が行える。
PowerToysをインストールすると、Windowsの右クリックメニューが拡張される。このように複数ファイルを選択し、右クリックで「PowerRename」を選択すると、一括ファイル名変換が行える
この画面ではファイル名に含まれる「スクリーンショット」という文字列を「画像」に置換してみた。このほかにもさまざまな指定が可能
画像を手軽にリサイズできる「Image Resizer」
「Image Resizer」では、画像ファイルの解像度を手軽に変更することができる。こちらも「Power Rename」と同様、右クリックメニューから手軽に呼び出して使える。
画像ファイル上で右クリックして「画像のサイズ変更」を行うと、「Image Resize」を呼び出すことができる
「サイズを選択してください」で好きなサイズを指定して「サイズ変更」を行うと、画像の拡大/縮小が行える
キーボードをカスタマイズできる「Keyboard Manager」
「Keyboard Manager」では、キーボードのキーの配置を入れ替えたり、さまざまなアプリのショートカットキーを変更したりできる。
「Keyboard Manager」。例えば「キーの再マップ」で、「VK240」(CapsLock)をCtrlキーに入れ替えたり、アプリケーション起動用のショートカットを変更したりできる
マウスカーソルを見やすくする「マウスユーティリティ」
「マウスユーティリティ」は、デスクトップ上のマウスカーソルを見やすくするためのツールだ。画面の解像度が高いとマウスカーソルを見失ってしまうことがよくあるが、「マウスユーティリティ」ではマウスカーソルを見つけやすくする機能が備わっている。
例えば「マウスユーティリティ」が有効になった状態で左[Ctrl]キーを2度押しすると、このようにマウスカーソルがハイライト表示される。このほかマウスクリック時にカーソル周辺時が指定したカラーで表示される「マウス蛍光ペン」や、マウスカーソルに十字線が追加される「マウスポインターの十字線」といった機能もある
ウィンドウを整列できる「FancyZones」
「FancyZones」は、デスクトップ上のウィンドウの配置をあらかじめ決めたレイアウトに変更して、画面を見やすくすることができるというもの。
「FancyZones」では、「レイアウトエディター」を使って、画面上のウィンドウの配置を整理整頓することができる
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4. Windowsの使い勝手改善に役立つ!新機能も続々
このほか以下のような機能も用意されている。ユーザーによっては便利に利用できるので簡単に紹介しておく。
常に手前に表示
指定したウィンドウを、常にデスクトップ最前面に表示されるようにする。使用頻度の高いアプリを見失わないようにしたい場合に便利。
Awake
PCを起動したままにしたり、画面をつけっぱなしにしたりするなどスリープモードを管理する。Windowsの電力設定を変更せずに指定ができる。
Color Picker
マウスカーソル位置の色情報を取得する。ペイントツールのスポイトツールのような機能。
File Explorer add-ons
エクスプローラーのプレビュー表示を行っているときに、プレビューできる形式を追加する。
PowerToys Run
手軽に呼び出せる検索ウィンドウ。アプリやファイルの検索、コマンド実行、電卓機能もある。
Shortcut Guide
[Windows]キーと組み合わせて使うショートカットの一覧を表示。「Shortcut Guide」の画面から各ショートカットを実行することも可能。
ビデオ会議のミュート
ビデオ会議の際にマイクとカメラのON/OFFを手軽に切り替えられる。
このように「PowerToys」にはさまざまな機能がある。また、今後もアップデートによって新たな機能が追加されていく予定だ。「Windowsをもっと使いやすくしたい!」という人は、ぜひ利用してみてほしい。
スクリーンルーラー
デスクトップ上で使える「物差し(ルーラー)」ツール。画面上のアイテムが何ドット×何ドットか、などといったサイズを図ることができる。
Quick Accent
アクセント記号付き文字を気軽に入力できるようにするユーティリティ。
Text Extractor
デスクトップ上に表示されたウィンドウや画像などに表示された文字列を読み取って、クリップボードに貼り付けられる簡易OCRツール。Webの画像内の文字や、エラーメッセージのウィンドウなど、通常はコピーできない文字を簡単に抽出できる。
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