2016年 4月

専門家がアドバイス なるほど!経理・給与

「マイナンバー対応講座(雇用保険手続き編)」の巻

テキスト: 梅原光彦 イラスト: 今井ヨージ

2016年1月以降、さまざまな手続きでマイナンバー(個人番号)の利用が始まっています。そして4月は入退社の多い時期。今回は雇用保険手続きに絞って事業主が注意すべきポイントを解説します。

「マイナンバー対応講座(雇用保険手続き編)」の巻

マイナンバーを記載する手続き(雇用保険関連)

2016年1月から「マイナンバー」(個人番号)を利用した手続きがスタートしています(注)。雇用保険関係の手続きについても各届出書が新様式となり、マイナンバーの記載欄が追加されています。

  • (注)マイナンバーの基本については「マイナンバー対応講座(入門編)」の巻を参照ください。

マイナンバー対応講座(入門編)

マイナンバーの記載が必要な雇用保険関係手続き

雇用保険関連では、以下の手続きでマイナンバーの記載が必要となっています。 提出は事業主が「個人番号関係事務実施者」(注)として行うことになります。 (事業主が本人確認を行います)

  • (注)法令や条例に基づき、個人番号利用事務実施者(税務署・年金事務所・健康保険組合・ハローワークなどの機関)にマイナンバーを記載した書面の提出などを行う者のこと。主に民間企業・税理士・社会保険労務士などで、番号法による規制を受けます。
  • 雇用保険被保険者資格取得届
  • 雇用保険被保険者資格喪失届
  • 高年齢雇用継続給付受給資格確認票
    (初回)高年齢雇用継続給付支給申請書
  • 育児休業給付受給資格確認票
    (初回)育児休業給付金支給申請書
  • 介護休業給付金支給申請書

平成28年2月16日から手続きが変更になりました!

雇用継続給付の申請を行う場合の個人番号の取り扱いが平成28年2月16日から変更になりました。
従来は事業主が「従業員の代理人」として申請書を提出しなければなりませんでしたが、
雇用法保険法施行規則の一部改正により、事業主は「個人番号関係実施事務者」として申請書を提出することに変更されました。
従ってハローワークへの番号および本人確認書類の提出が不要となり、あらかじめ労使協定に代理権について定めておく必要もなくなりました。

続けて注意すべきポイントを次項で紹介します。

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届出書の提出にあたっての注意

手続きは、事業主が「個人番号関係事務実施者」として提出し、事業主が本人確認を行います。注意点は次の通りです。

届出書の提出にあたっての注意

会社は本人の番号であることを確認したうえで届出書にマイナンバーを記載します。「通知カード」等を添付する必要はありません。

【注意1】

届出書の提出後、ハローワークから戻される「雇用保険被保険者資格取得確認通知書」等の書類にはマイナンバーの記載はありません。

【注意2】

「雇用保険被保険者離職証明書」にはマイナンバーの記載の必要はありません。

【注意3】

2回目以降の「高年齢雇用継続給付支給申請書」、「育児休業給付金申請書」にはマイナンバーの記載の必要はありません。

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雇用保険手続きの届け出Q&A

従業員からマイナンバーの提供を拒否されたら?

空白のまま提出します。

マイナンバー記載欄を空白の状態のまま届け出をすることとなります。従業員が既に退職していて個人番号を取得することが困難である場合についても同様です。マイナンバーの記載がないという理由で、ハローワークが雇用保険手続きの届け出を受理しないということはありません(注)。従業員には、マイナンバーの記載が法令で定められた事業主の努力義務であることを説明し、提供を求めてください。

  • (注)厚生労働省Webサイト「平成28年2月8日版 雇用保険業務等における社会保障・税番号制度への対応に係るQ&A」によると、在職者の個人番号の届け出は、雇用継続給付の申請の際に限ることとしました。つまり、これまで「詳細は追って案内する」としていた記載を削除し、「在職者の個人番号を記載する届け出は、雇用継続給付(高年齢雇用継続給付、育児休業給付及び介護休業給付)のみ」と変更されました。従って、雇用保険手続きの届け出に、仮にマイナンバーの記載がなかったとしても、ハローワークでは受理するとのことです。なお、このQ&Aは随時更新されているので最新版を確認するようにしてください。

厚生労働省Webサイト「平成28年2月8日版 雇用保険業務等における社会保障・税番号制度への対応に係るQ&A」
(「現時点での案で変更がありうる。」と明記されています。ご注意ください)

手持ちの「資格喪失届」の用紙は旧様式のため個人番号欄がありません。マイナンバーの記載ができなくても旧様式の届出書は使用できますか?

旧様式でも使用できます。

ただし、 旧様式を使用する場合は、「個人番号登録・変更届出書」によって個人番号を届け出なければなりません。 また、資格取得届等の提出期限までに従業員から個人番号を取得できなかった場合についても、新様式か旧様式かに関係なく、個人番号が記載されていない資格取得届等を提出し、別途「個人番号登録・変更届出書」により個人番号を届け出ることになります。

従業員の個人番号を誤って届け出した場合は?

訂正の届け出ができます。

「個人番号登録・変更届出書」で、訂正の届け出をします。

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