2024年 6月25日公開

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人手不足解消の鍵はITにあり! 中小企業の業務効率化に向けた取り組みと対策を紹介

企画・編集:株式会社アーキテクチャー

近年、幅広い業種で人材獲得競争の激しさが増し、深刻な課題となっている「中小企業の人手不足」。では、具体的にどのような状況にあり、中小企業はどのような対応策をとっているのでしょうか。
本記事では、東京商工会議所が発表した「中小企業の人手不足、賃金・最低賃金に関する調査」をもとに、中小企業における人手不足の現状を解説し、各企業が課題を乗り越えるための取り組みを紹介します。

中小企業の人手不足はいつから始まった? 業種ごとに人手不足の差はあるのか?

東京商工会議所の「中小企業の人手不足、賃金・最低賃金に関する調査」によれば、中小企業における人手不足の状況は次のような結果が出ています。

中小企業では、全体の約6割が人手不足を感じています。さらに年ごとに見ていくと、コロナ禍であった2021年を除いて、常に6割以上が人手不足と感じています。このことから、中小企業の人手不足は長期的に続く大きな課題と考えることができるでしょう。

さらに、あらゆる業種においても人手が不足している状況が見えてきます。

業種別に見てみると、特に建設業、運輸業、介護・看護業では8割程度の企業が人手不足を感じています。一番割合が低い製造業でも約6割となっており、人手不足そのものは業種を問わない課題であると考えられます。

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人手不足解消には「業務効率化」を目的としたITツールの活用が不可欠

こうした事態を受け、人手不足解消に向けた取り組みを進める企業が少なくありません。では、具体的に、どのような施策に取り組んでいるのでしょうか。

中小企業が人手不足対策として行っている方法は採用活動の強化が81.1%です。しかし、全国的に人手不足である状況下で採用を強化しても、効果は期待できません。そこで、今注力すべき対策はITツールの活用であると考えられます。ITツールの活用は、業務効率化、働きやすい環境づくり、柔軟なワークスタイルの変革に寄与し、今いる人材で現在の業務を回せるようにするための手助けとなります。

ITツールを活用した業務効率化と働きやすい環境作りについては、中小企業庁が発行している「中⼩企業・⼩規模事業者 ⼈材活⽤ガイドライン」でも解説されており、人材活用の重要性を見出すことができます。以下は、人材戦略を3ステップで検討する手法です。