【お知らせ】がんばる企業応援マガジン最新記事のご紹介
ビジネスのさまざまな作業を自動化できる「Microsoft Flow」が登場
Microsoft(マイクロソフト)が2016年11月1日に正式版を発表した「Microsoft Flow」は、複数のソフトやサービス(以下ツール)を組み合わせることで、作業を自動化できるWebサービスだ。
Microsoft Flow
Microsoft Flowは、複数のツールを組み合わせることで、定型作業を自動化できるサービスだ。
例えば、以下のようなことが自動で行える。
- Outlook.comで受信したメールの添付ファイルをOneDriveに保存する
- 上司からメールを受信したらプッシュ通知を受け取る
- お気に入りのブログ更新時にプッシュ通知を受け取る
- TwitterのツイートをExcelファイルに保存する
- メールで毎日リマインダーを受け取る
- 英語以外の外国語のメールを自動で翻訳する
これはほんの一例に過ぎず、OneDriveやOffice 365、Twitter、Google Drive、Dropboxなどなど、2017年1月初旬の時点で80本以上ものツールが用意されており、これらを自由自在に組み合わせて作業を自動化できるのだ。
Microsoft Flowで利用できるツールは多種多彩。OutlookやOneDriveといったおなじみのOfficeアプリから、オンラインストレージ、SNSなど、さまざまなジャンルのものがそろっている。
Microsoft Flowの料金プランは、1カ月あたり750回の作業実行が可能な無料版の「Free」のほか、実行数4500回/1カ月で5ドル/月の「Flow Plan 1」、実行数1万5000回/1カ月で15ドル/月の「Flow Plan 2」が用意されている。まずはMicrosoftアカウントを使って無料でサインインして、テンプレートを試してみるのがお勧めだ。
目次へ戻る
テンプレートで作業の自動化を体験してみよう
「Microsoft Flow」では、「一連の作業」のことを「フロー」という。フローは、各ツールを部品のように組み合わせることで作成できるが、まずは既に作成済みのテンプレートを利用して、「Microsoft Flow」がどんなものか体験してみよう。公式サイトには1000種類を超えるテンプレートもアップロードされているので、それを利用すればわずか数分で設定が完了する。
今回は例として、「Outlook.comからの添付ファイルの保存」テンプレートを使用してみた。これを使うとMicrosoftの提供しているメール(および予定表など)のWebサービスであるOutlook.comでメールを受信し、メールの添付ファイルをオンラインストレージサービスのOneDriveにコピーするという作業を自動で行える。
Microsoft Flowのサイトでサインインしたあと「テンプレート」をクリック。するとテンプレートの一覧が表示される。使ってみたいテンプレートがあったらクリックする。今回は「Outlook.comからの添付ファイルの保存」を選択した。
テンプレートの個別ページが表示されたら「このテンプレートを使用」をクリックする。
ページ下部に「このテンプレートを使用するには」という欄が表示される。今回はOutlook.comとOneDriveを使用するので、「サインイン」ボタンを押してサインインする(サインインしたあとは「サインイン」ボタンは非表示になる)。サインインが完了すると「続行」ボタンがクリックできる状態になるので、これをクリックする。
するとテンプレートの詳細画面が表示される。ここで表示するのが作業の流れ「フロー」だ。今回はOneDriveの「フォルダーのパス」として「Root」を選択して「フローの作成」をクリックした。
すると「完了」ボタンが表示される。これをクリックすれば設定完了。1分もあれば設定できてしまう。
設定が完了すると「新しいフローは実行中です」という画面が表示される。
試しにOutlook.comで使用しているメールアカウントに添付ファイル付きのメールを送ってみた。Outlook.comにサインインすると「資料.xlsx」というファイルが添付されたメールが届いている。
次にOneDriveを開いてみた。すると先ほどのメールに添付されていた「資料.xlsx」がコピーされている。Outlook.comからOneDriveへのコピー作業は完全に自動で行われる。
目次へ戻る
自作フローで定型作業を自動化しよう
テンプレートを利用してMicrosoft Flowを利用していると、「こんな使い方ができたらいいのに」「このツールとこのツールを組み合わせたらもっと便利なのに」といったアイデアが浮かんでくるときがあるだろう。そんなときはフローを自作してみるといいだろう。
フローの自作は「自分のフロー」で、「一から作成」を使って作成する。ここでは作業する順番に下記3点において必要なものを選択していき、フローを構築する。
- トリガー:どのツールがどのような状態のときにフローを起動するか
- アクション:どのツールでどのような処理を行うか
- 条件:どのような状態のときにアクションを実行するか
Microsoft Flowの「自分のフロー」を選択すると、テンプレートや自作フローなど、現在利用中のフローの一覧が表示される。ここで「一から作成」を選択すると、自分でフローを作ることができる。
自作フローではまずフローを起動する「きっかけ」となる「トリガー」を選択する。例えば「Outlook.com - When a new email arrives」は、「Outlook.comで新規メールを受信したときに作業を開始する」という意味だ。
「+新しいステップ」をクリックすると、どのような処理を行うかを選択する「アクション」や、どのような状態のときにアクションを実行するか設定する「条件」を指定できる。このように、部品を配置するように自動作業の流れを構築していけばいい。一見難しく思えるかもしれないが、実際にやってみるとすぐに慣れるので、ぜひどんどん新しいフロー作りにチャレンジしてみてほしい。
詳しいフローの構築テクニックについては、今回の原稿では触れないが、Microsoft Flowの画面上段にある「学習」をクリックすれば、テキストは英語ながら、フローの構築方法が詳しく解説されている。
Microsoft Flowを利用すれば、アイデア次第でさまざまな処理を自動化することができる。ぜひ試してみてほしい。
目次へ戻る
【お知らせ】がんばる企業応援マガジン最新記事のご紹介