2017年10月23日公開

仕事効率を上げるパソコン手帖

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2017年注目の新作ノートパソコン10選

テキスト/コヤマタカヒロ

2017年も多くのメーカーからノートパソコンの新モデル登場している。そこで、今年発売の最新ノートパソコンを五つのテーマ別に2台ずつセレクト。それぞれの特長やお薦めのポイントを解説する。

新作ノートパソコン選びのポイント

まずは最新ノートパソコンの選択ポイントを解説しよう。現在最新のCPUは第7世代Coreプロセッサーだ。ビジネスで利用する以上、できればこのプロセッサーを搭載するモデルを選びたい。ただし、CPUのグレードはそこまで高くなくてもいい。Coreプロセッサーには性能の高い順にCore i7/i5/i3があるが、ビジネス用途ならi5でも十分だ。動画編集を行う、または最高性能を求めたいといったニーズでのみ、i7が向く。ただし、ストレージ容量やメモリー容量の組み合わせによってはi7しか選べない場合もある。メモリーやストレージ容量は本体価格と直結する部分。多いに越したことはないが予算とのバランスになる。パフォーマンスを求めるならメモリー8GB、ストレージ256GB SSD以上がお薦め。これ以下の容量の場合はサブ機としての使い方になる。

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ビジネス向けの定番ノート

ビジネス向けとして定番なのがこの2台。マイクロソフトの新「Surface Pro」は外観こそ前モデルと変わらないものの、多くの部分で新設計を採用している。中でもキックスタンドは新型ヒンジを採用し、最大165度まで開くように進化している。また、専用ペンの精度も2倍以上に向上したという。コストパフォーマンスに優れた「Surface Pro」だが、キーボードカバーが別売りであること、また、これまでと変わらず、USB端子が一つしかないなど、拡張性が低い点には注意が必要だ。

ビジネス向けで圧倒的な支持を集めるもう一つのブランドがパナソニックの「レッツノート」。「レッツノートXZ6」はディスプレイが分離する脱着型の2in1スタイルPCだ。ディスプレイの解像度は「SurfacePro」に劣るものの、その他のスペックはほぼ同等。それでいて、タブレットとして使う場合は、約550gと非常に軽い。また、高い堅牢性や拡張性を確保しているのが魅力。

ペンでの手書き性能を求めるなら「SurfacePro」、ビジネス向けノートPCとしての汎用性を求めるなら「レッツノートXZ6」が魅力的だ。

マイクロソフト「SurfacePro」実勢価格16万円前後(下記仕様の場合、本体のみ、8月上旬編集部調べ)

パナソニック「レッツノートXZ6 CF-XZ6BDBQR」実勢価格26万円前後(8月上旬編集部調べ)

<ビジネス向けの定番ノート>

機種名Surface ProレッツノートXZ6
CF-XZ6BDBQR
メーカー名マイクロソフトパナソニック
OSWindows 10 Pro 64bitWindows 10 Pro 64bit
本体サイズW292×D201×H8.5mmW288.5×D223.7×H22mm
質量約770g約1,109g
画面サイズ12.3インチ(2736×1824ドット)
PixelSenseディスプレイ、タッチ対応
12.0型ワイド(2160×1440ドット)
タッチ対応
CPUCore i5Core i5-7200U(2.50-3.10GHz)
メモリー8 GB8GB
ストレージSSD 256GBSSD 256GB
バッテリー
駆動時間
約13.5時間約15時間
独自機能Windows Hello対応USB 3.1(Type-C)×1、Windows Hello対応

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圧倒的な軽さを追求した2台

日々ノートパソコンを持ち歩くことを考えたら、できるだけ軽いモデルを選びたい。13インチクラスで最軽量を競っているのがNECと、富士通の2社。どちらも1g単位の軽量化により、700g台の軽さを実現している。

性能面ではCore i5プロセッサーを搭載する富士通の「LIFEBOOK UH75/B1」が上。バッテリー駆動時間も長い。対してNECの「LAVIE Hybrid ZERO HZ350/GA」はこの軽さでタッチ操作に対応。360度回転させることでタブレットスタイルでも使える。基本性能の高さと、タッチ操作対応。どちらを求めるかが選択のポイントになる。

NEC「LAVIE Hybrid ZERO HZ350/GA」実勢価格15万円前後(8月上旬編集部調べ)

富士通「LIFEBOOK UH75/B1」実勢価格14万5000円前後(8月上旬編集部調べ)

<圧倒的な軽さを追求した2台>

機種名LAVIE Hybrid ZERO
HZ350/GA
LIFEBOOK UH75/B1
メーカー名NEC富士通
OSWindows 10 Home 64bitWindows 10 Home 64bit
本体サイズW305×D205×H16.9mmW309×D212.5×H15.5mm
質量約769g約761g
画面サイズ13.3型ワイド(1920×1080ドット)タッチ対応13.3型ワイド(1920×1080ドット)
CPUCore i3-7100U(2.40GHz)Core i5-7200(2.50-3.10GHz)
メモリー4GB4GB
ストレージSSD 128GBSSD 128GB
バッテリー
駆動時間
約6.5時時間約8.3時時間
独自機能USB 3.1(Type-A)USB 3.1(Type-C)

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メインユースに最適な性能重視モバイルPC

サブ機ではなくメイン機として使うことを考えると、より高いパフォーマンスとモバイル性能が両立したモデルが求められる。レノボ・ジャパンの「ThinkPad X1Carbon」は同社の軽量モバイルノートのフラグシップシリーズ。名称の通りカーボンボディを採用することで高性能や多機能を搭載しながらも高いモバイル性を実現している。また、13インチクラスのボディサイズに大型14インチのディスプレイを採用しているのもポイント。なお、直販モデルでは仕様のカスタマイズも可能だ。そしてメイン機として活用できる性能を搭載しながら、20万円を割る価格で買えるのが日本HPの「HP Spectre x360」。タッチ操作に対応し、タブレットスタイルでも利用可能。しかもこの価格ながら、16GBの大容量メモリーと512GB SSDストレージを搭載しているのだ。コストパフォーマンスで選ぶなら最有力候補になるモデルだ。

レノボ・ジャパン「ThinkPad X1Carbon 20HR0051JP」実勢価格30万円前後(8月上旬編集部調べ)

日本HP「HP Spectre x360 スタンダードモデル」実勢価格16万円前後(8月上旬編集部調べ)

<メインユースに最適な性能重視モバイルPC>

機種名ThinkPad X1Carbon
20HR0051JP
HP Spectre x360
スタンダードモデル
メーカー名レノボ・ジャパン日本HP
OSWindows 10 Pro 64bitWindows 10 Home 64bit
本体サイズW323.5×D217×H15.95mmW307×D219×H13.9~14.9mm
質量約1.13kg約1.31kg
画面サイズ14.0型ワイド(2560×1440ドット)13.3型ワイド(1920×1080ドット)
タッチ対応
CPUCore i7-7600U(2.80GHz)Core i7-7500U(2.70GHz)
メモリー8GB16GB
ストレージSSD 256GBSSD 512GB
バッテリー
駆動時間
約14.1時間約15時間
独自機能USB 3.1(Type-C)USB 3.1(Type-C)、USB 3.1(Type-A)

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低価格が魅力なモバイルPC

予算が限られている場合にはできるだけ安く購入できるモデルが望まれる、とはいえ、性能が低かったり、ストレージ容量が少な過ぎるモデルは選べない。最低ラインとして、Coreプロセッサーの搭載とストレージ容量128GB以上は求めたい。

デルの「XPS 13」はコンパクトボディに、超狭額縁の13インチディスプレイを搭載したモデル。エントリーモデルはプロセッサーにCore i3を採用することで低価格化を実現している。ディスプレイはフルHD表示に対応しており、実用性も高い。
エイスースの「ZenBook UX310UQ UX310UQ-7200」はCore i5プロセッサーや256GB SSDを搭載しながらも約10万円という価格を実現したモデル。1.4kgとモバイルノートとしてはやや重めだが、コストパフォーマンスは非常に優れている。

デル「XPS 13 エントリーモデル」実勢価格12万円前後(8月上旬編集部調べ)

エイスース「ZenBook UX310UQ UX310UQ-7200」実勢価格10万円前後(8月上旬編集部調べ)

<低価格が魅力なモバイルノート>

機種名XPS 13
エントリーモデル
ZenBook UX310UQ
UX310UQ-7200
メーカー名デルエイスース
OSWindows 10 Pro 64bitWindows 10 Home 64bit
本体サイズW304×D200×H9~15mmW323×D223×H18.35mm
質量約1.2kg(本体のみ)約1.4kg
画面サイズ13.3型ワイド(1920×1080ドット)13.3型ワイド(1920×1080ドット)
CPUCore i3-7100U(2.4GHz)Core i5-7200U(2.50-3.10GHz)
メモリー4GB8GB
ストレージSSD 128GBSSD 256GB
バッテリー
駆動時間
最大約21時間約9.0時間
独自機能USB 3.1(Type-C)、指紋認証USB 3.1(Type-C)、NVIDIA GeForce 940MX

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注目の新参入メーカーノートの実力は?

最後に近年、日本市場に参入し、注目を集めているメーカーの最新ノートPCを紹介しよう。
LGエレクトロニクスの「LG gram 13Z970-ER33J」は約840gの軽さと低価格が魅力のモデル。約10万円の価格で気軽に携帯ができる。また、ストレージ容量が、180GBとわずかに大きいのもうれしい点だ。ただし、US配列のキーボードモデルしかない点は注意したい。一回り大きな14インチモデルも用意されている。そしてもう一つがスマートフォンでシェアを伸ばしているファーウェイ・ジャパンのモバイルPCだ。「MateBook X」はCore i7モデルとi5モデルを用意。非常にスリムなボディと2160×1440ドット表示の高精細ディスプレイを採用しているのが魅力である。拡張端子は最新のUSB Type-C×2のみ(変換アダプターは付属)と、先取りした仕様となっている。

LGエレクトロニクス「LG gram 13Z970-ER33J」実勢価格10万円前後(8月上旬編集部調べ)

ファーウェイ・ジャパン「MateBook X」実勢価格15万円前後(下記仕様の場合、8月上旬編集部調べ)

<注目の新参入メーカーノート>

機種名LG gram
13Z970-ER33J
MateBook X
メーカー名LG エレクトロニクスファーウェイ・ジャパン
OSWindows 10 Home 64bitWindows 10 Home 64bit
本体サイズW305.9×D211.8×H15.5mmW286×D211×H12.5mm
質量約840g約1.05kg
画面サイズ13.3型ワイド(1920×1080ドット)13.3型ワイド(2160×1440ドット)
CPUCore i3-7100U(2.4GHz)Core i5
メモリー4GB8GB
ストレージSSD 180GB256GB
バッテリー
駆動時間
約10時間最大約8.3時間
独自機能USB Type-C×1USB Type-C×2、指紋認証

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