2021年 2月

仕事効率を上げるパソコン手帖

必要なスペックから逆引きするモバイルPC選び

ライター/コヤマタカヒロ

パソコンを新たに買う、買い替えるときに難しいのは、どのモデルが自分の求めている性能、機能を搭載しているのかを見極めることだ。そこで今回はビジネスで使えるモバイルPCを中心に、今注目の機能など、各種条件に合ったモデルを逆引き的に紹介していく。

1.PCを選ぶうえで重要な要素とは

新しいモバイルPCを購入する場合、どのようなモデルを選ぶかを最初に決める必要がある。ポイントとなるのは大きく三つの要素だ。一つ目が持ち歩き方(携帯性とバッテリー駆動時間)、そして二つ目が必要な性能(処理性能やストレージ容量)、そして三つ目がディスプレイのサイズと解像度、キーボードサイズと配置、インターフェイスなどの使い勝手だ。順番に解説していこう。

まず、モバイルPCを日常的に持ち歩く場合、できるだけ軽いモデルが選択肢となる。現在、軽量ノートPCは700g台から選ぶことが可能。毎日のように持ち歩くならほかの荷物の量や体力にもよるが、1.3kg以内のモデルを選ぶのがおすすめだ。ただし、本体質量はバッテリー駆動時間にも影響する。長時間のバッテリー駆動を求める場合は、ある程度重さは妥協する必要がある。本体質量とバッテリー駆動時間のバランスを見極めるといいだろう。予算が許すなら1kg以下の超軽量モデルが魅力的。持ち歩く頻度が低い場合は大型ノートもよいだろう。

二つ目は性能だ。例えばCPU性能やメモリー容量、ストレージ容量、そしてGPU性能を指す。これらは本体価格と比例する要素となっており、高額なモデルはそれだけ高性能なことが多い。

高いCPU性能を求める場合、最新の第11世代Coreプロセッサーを搭載したモデルを選びたい。処理性能が高いだけでなく、最新のGPUを内蔵しており、さらに高速でデータ転送ができるThunderbolt 4端子にも対応している。メモリー容量はPCによって上限が決まっており、モバイルPCには増設できないモデルも多いため、購入時にできるだけ大容量のモデルを選ぶことをおすすめしたい。

そして三つ目がディスプレイやインターフェイスなどの使い勝手の部分だ。画面サイズは本体の大きさで決まってくる。現在の主流はモバイルノートで13~14型。据え置き型で15~16型だ。ゲーミングノートなどには17型を超える大型モデルもあるが、そのサイズの大画面が必要なのなら外付けディスプレイを使う方がお手軽だ。

USB端子(Type-AとType-C)の搭載数もチェックしよう。端子が少ないと不便なシーンが増えやすい。

買い替えを検討している人は、今使っているPCをチェックして必須の機能、性能を搭載するモデルを選び出そう。ここからは一定の条件を設けてその条件をクリアするモデルを逆引きで紹介していく。

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2.【逆引き1】最新の第11世代Coreプロセッサーを搭載した最軽量モバイルPC

高い処理性能を搭載しながらも軽いノートPCといえば富士通の「FMV LIFEBOOK UH-X/E3」が選択肢になる。本体質量は約634gで、13.3型ワイド液晶搭載ノートとしては世界最軽量を実現。それでいてバッテリー駆動は約11時間だ。

搭載するCPUはインテル Core i7-1165G7で、最大4.7GHzで動作可能。店頭モデルはメモリー容量が8GBで固定となっているが、直販モデルなら最大32GBまで搭載可能だ。

ディスプレイサイズが15型以上になると本体質量は2.0kg前後となるため、軽さを重視するなら13.3型クラスを選ぶとよいだろう。

富士通「FMV LIFEBOOK UH-X/E3」
(https://www.fmworld.net/fmv/uh/)

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3.【逆引き2】一日充電要らず。バッテリー駆動時間が長いモバイルPC

電源が確保できない外出先などでPCを使うことが多い場合はバッテリー駆動時間が重要となる。ここではバッテリー駆動時間が長いモバイルPCを紹介しよう。

ダイナブックの「dynabook G8/P」はバッテリー駆動時間約24時間を実現する超スタミナノート。本体質量は約888gで、13.3型ワイド液晶ディスプレイを採用。CPUには第11世代 インテル Core i7-1165G7を搭載している。

さらに便利なのが30分で約40%の急速充電ができるということ。駆動時間が約24時間なので、40%でも10時間近く使えるというわけだ。

また、ディスプレイの180度開閉が可能で画面表示の向きもさっと変えられるため、向かい合っての打ち合わせなどにも便利だ。

ダイナブック「dynabook G8/P」
(https://dynabook.com/mobile-notebook-tablet/g-series/2020-fall-winter-model/index.html)

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4.【逆引き3】4K+タッチ対応のモバイルPC

映像を高精細で表示したい、仕事の作業効率をアップしたいと考えるなら、できるだけディスプレイの解像度が高いPCを使うのがおすすめだ。モバイルPCのディスプレイの多くはフルHD解像度だが、中には4倍相当となる4K解像度に対応したモデルがある。

ASUSの「ZenBook Flip S UX371EA」も4Kディスプレイを搭載するモバイルノート。しかも広色域で、HDRにも対応した有機ELディスプレイを採用。付属のペンを使ったタッチ操作や入力にも対応している。

13.3型でも4K解像度はドットが細かすぎて、Windows画面の100%表示だと文字が小さくなり見えづらくなるため、150%~200%表示にした方がよいが、写真や映像は高精細に表現できる。画質を重視するなら4Kディスプレイは欠かせない。

基本性能も高く、CPUには第11世代 インテル Core i7-1165G7を採用し、16GBメモリーと1TBのSSDストレージを内蔵している。本体質量は1.22kgで、バッテリー駆動時間は13.4時間と十分だ。また、マルチタッチパッドをテンキーとしても使える独自機能も便利だ。

ASUS「ZenBook Flip S UX371EA」
(https://www.asus.com/jp/2-in-1-PCs/ASUS-ZenBook-Flip-S-UX371EA/)

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5.【逆引き4】最高性能のGPUを搭載するモバイルPC

近年、PC業界で注目を集めているのが高性能のGPUだ。一般的にはゲーム用の3D映像を高速描画するために使われるものだが、VR映像の表示やビデオ編集などのクリエイティブ用途にもGPU が使われる機会が増えている。

携帯性を重視したモバイルPCの多くはCPUに内蔵したグラフィック機能を利用することが多いため、独立型のGPUを搭載するモデルは決して多くない。しかし、外出先で動画編集をしたいといったニーズがあるなら、GPU搭載モデルを選ぶのもよい。

携帯性とグラフィック性能を両立できるのがMSIの「Prestige-14-A11SCX-049JP」だ。本体質量1.29kgの軽量ボディにGPUとして「GeForce GTX 1650 with Max-Q」を搭載。高いGPU性能を持ち歩くことができる。

ディスプレイは14型で4K解像度での表示にも対応しており、クリエイティブ用途にも使える。バッテリー駆動時間は最大10時間だが、さすがにGPUをフルに回すとバッテリーの消耗が激しいと思われるので、GPUを使う処理をするときはバッテリーではなくAC電源に接続して利用したい。

さらに高性能なGPUを利用したい場合は「GeForce RTX 2060 Max-Q」を搭載したMSIの「Stealth-15M-A11SEK-021JP」も選択肢に入るだろう。15.6型ディスプレイを採用し、本体質量は1.69kgになるが、この性能を持ち運べるのは魅力的だ。

MSI「Prestige-14-A11SCX-049JP」
(https://jp.msi.com/Business-Productivity/Prestige-14-A11X/Overview)

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ライター紹介

コヤマタカヒロ

1973年生まれ。PC、IT関連から家電製品全般まで造詣が深く、製品やビジネスを専門的ではなく一般の方が分かるように解説するスタンスで執筆活動を展開している。雑誌やWebに連載多数。

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