2021年 8月

仕事効率を上げるパソコン手帖

知っておきたい最新デジタル・PC用語【2021年版】

ライター/コヤマタカヒロ

気が付けば2021年も残り4カ月。コロナ禍の自粛ムードにより、経済や生活に停滞感が見られた1年でしたが、テクノロジーは日々進化を続けています。今回は、知っておきたい最新のデジタル・PC用語をピックアップしました。

1.知っておきたい専門用語【PC編】

Apple M1チップ

新たにAppleの新型MacやiPad Proなどに採用された、新型SoC(System On Chip)のこと。Appleシリコンともいう。一つのチップの中にCPUやGPU、メモリー、I/Oなどが内蔵されており、省エネ性能が非常に高いのが特長。主にスマートフォンなどで採用されているARMアーキテクチャを採用している。

これまでのIntel(AMD)プロセッサーとは仕組みが異なるため、使えるソフトウェア(の言語)も異なっている。ただし、エミュレーションが行われるので従来のソフトでも使えるが、全機能が使えなかったり、パフォーマンスが低下したりすることもあるようだ。最適化されたソフトウェアを使うことにより本来のパフォーマンスを発揮できる。

「Apple M1」チップ

GeForce RTX

米エヌビディア社が設計・製造をしているGPUとそれを搭載するグラフィックスカードの名称。現在のハイエンドシリーズは3000番台がつく、GeForce RTX 30シリーズ。近年、世界的に市場の拡大が続いているeスポーツ、ゲーミングPC向けに加えて、機械学習やAI、マイニング(一部規制あり)、動画編集、VRなど、多くの用途で活用されている。ビジネスにおいても、GPU性能を求める用途では、あえて高性能のGPUを搭載したゲーミングPCを選ぶ選択肢もある。

Snapdragon

米クアルコム社が設計しているスマートフォン/タブレット用のSoCのシリーズ名称。ARMアーキテクチャを採用しており、主にAndroid端末で採用されている。名称の後につく数字によって性能や世代が分かるようになっており、低価格のエントリースマートフォンは400番台、ハイエンドスマートフォンは800番台のSnapdragonが採用されていることが多い。

Chromebook

米Googleが開発した、Chrome OSを搭載したPCのこと。Googleドキュメントやスプレッドシートなど、Googleの各種サービスが利用できるだけでなく、Androidスマホで使われるアプリケーションも利用できる仕組み。データは全てクラウド上にあるGoogleドライブに保存するのが基本となっているが、オフライン作業用にローカルに保存することもできる。

90年代以降に提案された、サーバーサイドで負荷の高い処理や、データの管理保存を行い、端末側ではデータの表示や編集など最低限のことを行う「シンクライアント」システムの考え方に近く、実際にChrome Enterpriseを利用することで、Chromebookをシンクライアント端末として利用できる。現在Chromebookを教育などで利用する場合もこの仕組みを活用している。

【参考商品】

「レノボ IdeaPad Duet Chromebook 10.1型 MediaTek Helio P60T 128GB(eMMC) ブルー/グレー ZA6F0038JP」(オフィス用品の通販サイト「たのめーる」が開きます)

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2.知っておきたい専門用語【通信・スマホ編】

5G

携帯電話の通信網で使われる「第5世代移動通信システム」のこと。5th Generation Mobile Communication Systemを略して「5G」と呼ぶ。現在普及している4Gに比べると「高速・大容量」で、「超低遅延」、「多数接続」ができるのがメリット。5G環境なら、4Kの高画質動画を遅延なく再生できたり、多くのPCで同時に動画視聴やオンライン会議を行ったりすることができる。現在、5G対応スマートフォンが増加するとともに、大都市部を中心に5Gで通信できるエリアの拡大が急ピッチで進んでいる。

LPWA

Low Power Wide Areaの略で、できるだけ消費電力を抑えて長距離通信を行うための通信方式の総称。免許が不要なSigfoxなどのアンライセンスバンドと、LTE網を利用するライセンスバンドの二つがある。人が少ない工場や山の中に設置したセンサー、IoTデバイスから、最小限の電力でデータを送信するといった用途で利用される。通信速度は低速だが、内蔵電池で長期間通信ができることで、電池の交換やバッテリーの充電の手間なくさまざまなIoT機器を活用できるようになる。

Wi-Fi 6

スマートフォンやノートPCをインターネットに接続するときなどに使う無線LANのことを一般的に「Wi-Fi」という。これはもともと無線ネットワーク規格を策定する団体「Wi-Fi Alliance」による商標。「Wi-Fi 6」はこの無線ネットワークの第6世代となる規格のことで、正式名称は「IEEE 802.11ax」。最大通信速度は9.6Gbps(理論値)で、普及台数の多い第4世代の「11n」と比べて約16倍、第5世代の「11ac」と比べても約1.4倍の速さを実現している。

さらに「Wi-Fi 6」は多くの端末に同時に接続できる「直交周波数分割多元接続(OFDMA)」技術を採用しているため、混雑に強いなどのメリットもある。

【参考商品】

「バッファロー AirStation 無線LAN親機 11ax/ac/n/a/g/b 4803+1147Mbps チタニウムグレー WXR-6000AX12S」(オフィス用品の通販サイト「たのめーる」が開きます)

メッシュWi-Fi

複数のWi-Fiルーターを設置することにより、オフィス内や自宅内にWi-Fの電波をメッシュ状に行き渡らせることで、場所によるインターネット接続時の速度低下を防いだり、接続の安定性をアップさせたりする仕組み。中継機を使う方式とは異なり、メッシュWi-Fiの場合は、エリア内を移動して接続する機器が切り替わってもユーザー側でSSIDを切り替える必要がない。

【参考商品】

「エレコム Wi-Fi 6 1201+574Mbps e-Meshスターターキット WMC-2LX-B」(オフィス用品の通販サイト「たのめーる」が開きます)

LiDAR

「Light Detection And Ranging(光による検知と測距)」の頭文字をとった造語。iPhone 12 Pro / Pro Maxなど、高性能スマートフォンに搭載された技術で、レーザーやLEDの照射により、カメラに映った対象物までの距離を測ったり、分析したりする機能。具体的にはレーザーやLEDの光を照射して、跳ね返ってくるまでの時間を基に距離を測定したり、波形の位相のズレを基に距離を算出したりする。これらを利用することにより、リアルなAR(拡張現実)表現ができるほか、写真撮影時の背景をキレイにぼかすことなどができる。また、スマートフォン以外では自動車などでも採用されており、自動運転のキーとなるテクノロジーでもある。

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3.知っておきたい専門用語【ビジネス編】

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)

事業の効率向上や省人化を行うために、AIや機械学習などを利用して事務作業などを自動化するシステムと取り組みのこと。例えば業務で必ず発生する「受注処理」や「発注処理」をプログラム化して自動的に行うことにより、正確に素早く、しかも24時間稼働させることができる。ただし、アクシデントに弱く、想定外のことには対応できないなどのデメリットもある。人材難や長時間労働の是正に対応するためにも導入する企業が増えている。

デジタルワークプレイス

リモートワークが前提となった、働き方改革(DX)時代に欠かせない「デジタル上の職場空間」をつくり出すという考え方。さまざまなデジタルツールやクラウド技術を利用したプラットフォームを用意することにより、リモートワークでも業務情報や作業内容を共有できるようになる。場所や時間に縛られずに、業務効率を向上させるため今後欠かせない取り組みだ。

デジタルツイン

実務上でのテストにコストや時間がかかったり、テストが難しかったりする場合などに、デジタル空間を用意し、そこでシミュレーションを行うことでフィードバックを得て、それを実務に反映する方法。リアルとデジタル空間内で同一環境を再現することから、「双子」を意味するツインといわれる。例えば製造業において、工場のレイアウトを変えた場合に作業効率がどれぐらい上がるかは、これまでであれば実際に変えてみないと分からなかった。ところがデジタル空間に工場を用意することにより、レイアウト変更後の作業効率をデジタル上で確認できる。近年は都市計画の規模までデジタルツインの利用が進められている。

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