2021年 7月27日公開

仕事効率を上げるパソコン手帖

【アーカイブ記事】以下の内容は公開日時点のものです。
最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

タッチタイピングをマスターして業務を効率アップしよう

ライター/芝田隆広

  • PC

メールやオフィス文書の作成、ビジネスチャットなど、ビジネスでは何かにつけて文字入力を行うことが多い。そのために必須となるのがキーボードによるタイピング。業務効率を改善するために、ぜひタッチタイピングに習熟しておこう。

1.業務効率に直結! タッチタイピングをマスターしよう

オフィスでのパソコンを使った業務では、メールなどの文書作成、表計算ソフトの項目入力などなど、文字入力が欠かせない。最近では音声入力などを使う場面も増えつつあるが、やはり文字入力の基本といえばキーボードによるタイピングだ。

「タッチタイピング」とは、「キーを見ずにキー入力を行うこと」だ。キーボードにはアルファベットやひらがななど、キーを押すと入力される文字が印刷されている。しかしいちいち「キーボードを見て、自分の押したいキーを探し、そのキーを押す」となると、入力に時間がかかってしまう。

タッチタイピングは、「指をこのように動かすとこの文字が入力される」ということを体に覚え込ませることで、キーを見ずに入力を行うという技術だ。習得するにはある程度の時間と努力が必要となるが、一度身に付けてしまえば一生使える技術であり、積もり積もれば膨大な時間を節約できる。

また、キーを見ながらの入力だと、視点が画面とキーを行ったり来たりすることになるので目が疲れたり、姿勢が悪くなったりしがちだ。タッチタイピングをきちんとマスターすると、肩の力を抜いてキー入力を行えるので肩凝り対策にもなる。ぜひしっかり時間をとって練習してみてほしい。

手元を見ず、両手でタイピングを行う「タッチタイピング」をマスターすれば、文書やメールの作成など、あらゆる業務の効率アップに役立つ

目次へ戻る

2.ローマ字入力・かな入力……入力方式を決めよう

タッチタイピングの習得には大きく分けて以下の段階がある。

  1. キーの配列(どのキーをどの指で押すか)を把握する
  2. 練習を繰り返してキーの位置を意識することなく入力を行えるようにする

ピアノやギターなどの楽器と同じで、指の使い方を勉強したら、後はひたすら練習していくだけだ。ただしここで一つ問題がある。それは「どの入力方式を使うか」だ。

日本語の入力には大きく分けて「ローマ字入力」と「かな入力」がある。ローマ字入力とは、例えば「桜の木」と入力したいときに「sakuranoki」とタイプして、それをIMEで変換するやり方だ。「かな入力」はキーボードに印字されているかなに従って「さ」「く」「ら」「の」「き」と入力していく。どちらの入力方式を使うかによって覚えなければならないキー配列は異なってくる。

ローマ字入力の場合、アルファベットは26文字なので覚えるべきキーの数が少ない。また英語の単語を入力するときもそのまま入力できるという利点がある。しかし上記の「桜の木」の例でいえば「sakuranoki」とキーを10回押さねばならない。かな入力の場合は半分の5回で済む。

日本語の文章の入力がメインであれば、かな入力の方が速くタイピングできる。しかしその反面、五十音分のキー配列を記憶しなくてはならないほか、アルファベットはまた別に覚えなくてはならない。

どちらの入力方式を選ぶかは個人の好みにもよるが、ビジネスシーンではアルファベットを入力する機会も多いので、ローマ字入力の方が利便性において勝るシーンが多いと思われる。これからタッチタイピングを練習するという人には、ローマ字入力がオススメだ。

目次へ戻る

3.ホームポジションを把握しよう

タッチタイピングでは、文字の入力は主に、両手の親指を除く8本の指で行う。親指はスペースバーや、変換/無変換キーを押すときに利用する。アルファベット(ローマ字)入力の場合は、右手・左手を以下の画像の位置に置く。

アルファベット入力時のホームポジション。まず右手・左手の人さし指をそれぞれ「J」「F」の位置に置き、中指・薬指・小指を配置していく

この配置のことを「ホームポジション」と呼ぶ。多くのキーボードでは、人さし指を置く「J」「F」の位置には、突起やくぼみなどが用意されているので、キーボードを見なくてもホームポジションが確認できるようになっている。

そしてホームポジションから手の位置自体は動かさず、人さし指・中指・薬指・小指を伸ばして、そのほかのキーをタイピングしていく。各指の受け持ち範囲は以下の図のようになっている。

ホームポジションに手を置いたまま、各指を伸ばして受け持ち範囲のキーを押していく。「Enter」キーなど、この図の外側にあるキーについては小指でタイプする

目次へ戻る

4.地道な練習を繰り返してタッチタイピングに習熟しよう

タッチタイピングができるようになるには、やはり実際の練習が重要だ。できれば毎日、少しずつでもいいので練習を繰り返していこう。

実際の練習については、タイピング練習サイトやタイピング練習ソフトを利用してみるといいだろう。例えば「e-typing」というWebサイトでは、無料でタイピングの練習を行うことができる。このほか市販でも各種タイピング練習ソフトが発売されているので、好みのものを利用してみてほしい。

「e-typing」(https://www.e-typing.ne.jp/)では、無料でタイピングの練習ができる。「ローマ字タイピング」「英語タイピング」「かなタイピング」に対応している

最初のうちは「どの指でどのキーを押すか」が分からず、一時的にタイプミスが増え入力速度が遅くなることもある。しかし、練習を繰り返すうちにだんだん自然に入力できるようになっていくはずだ。

また日常の業務の中で文字入力を行うときに、できるだけ手元を見ないようにしてタイプするように心掛けていれば、それだけでも練習になる。タッチタイピングはパソコンを使ううえであらゆる場面で役立つ能力なので、ぜひマスターしてほしい。

目次へ戻る