1. はじめに
コロナ禍により浸透した「リモートワーク」と、従来の出社型「オフィスワーク」。さらに両方を組み合わせた「ハイブリッドワーク」など、働き方の変化に対し柔軟な対応が求められる昨今。デジタルツールの購入を検討する際も、こうした仕事のあり方が重要となる。
例えば完全リモートワークの場合は、ノートPCをはじめとしたモバイル用のツールをそろえるよりも、座り心地の良いオフィスチェアや大型モニターなど、在宅での仕事効率アップに繋(つな)がるアイテムを選びたいもの。オンライン会議を中心とした、こうしたリモート環境の解説については過去記事も併せて参考にしていただきたい。
より快適かつハイパフォーマンスに。あらためてリモート環境を見直そう。
一方、従来の出社型の「オフィスワーク」が中心となる場合は、オフィスや出先など、場所を選ばぬ携帯性(モバイル性)に優れたものが便利だろう。
今回はアフターコロナを見据えてリモート用、モバイル用それぞれの観点から、ビジネス向けデジタルツールの選び方と具体的な製品を紹介する。
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2. リモート用、モバイル用パソコンの選び方
まずは基本となるパソコンやデジタルツールの選び方を解説していこう。
リモートワークが中心になる場合は、パソコンは携帯性よりも、基本性能を優先して選びたい。デスクトップPCを選ぶ場合、現在最も性能が高いCPUは、「第13世代Intel Core デスクトップ・プロセッサー」を搭載したパソコンとなる。ただこれは最新のゲーミングPCなどで採用されるCPUであって、ビジネス用途にはハイスペック過ぎるともいえる。コストパフォーマンスも求めるなら「第12世代Core」や「第11世代Core」でも十分対応可能だろう。
携帯性を求めるモバイルノートの場合は、「第12世代Core」が最も高性能だ。さらに、その中に通常電圧タイプや低消費電力タイプなどがあるが、CPUの型番の最後に「U」がついているのがモバイル向きの低消費電力タイプ。持ち歩くなら低消費電力タイプのプロセッサーを搭載するモデルを選ぼう。
なお、リモートワークで必須のビデオ会議アプリは高い処理性能を求めるため、プロセッサーの性能としては「Core i5」以上を選ぶのがおすすめだ。
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モバイルノートのメモリー容量は16GB以上がベスト。8GB以下だと、負荷の高い作業ではやや厳しい。また、ストレージ容量は仕事の仕方による。データファイルをクラウドに保存するならそれほど多くなくても良い。逆に動画ファイルなどをローカルに保存することが多いなら512GB以上を搭載したモデルを選びたい。後は使い方に合わせて画面サイズや重さ、バッテリー駆動時間などをチェックしよう。
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4. パソコン・スマートフォン周りの電源ツールを確保
パソコンやスマートフォンを活用する上でどのシーンでも欠かせないのが電源の確保だ。USB Type-CのPower Deliveryに対応した最新のノートPCならモバイルバッテリーからの充電も可能。コンセントが確保できない場所でも安心して仕事ができる。ノートPCとスマートフォンを持ち歩く以上、65W出力以上のPower Deliveryに対応した大容量のモバイルバッテリーを確保しておきたい。

Anker「PowerCore III Elite 25600 87W with PowerPort III 65W Pod」
また、AC充電器もノートPCとスマートフォンその他ガジェットで共有化できると携帯にも便利だ。その場合も65W出力以上のPower Delivery対応で複数のUSB端子を備えた小型のUSB AC充電器を用意しよう。GaN(窒化ガリウム)を採用した充電器なら、コンパクトながらも複数のガジェットを同時に急速充電できる機種が選べる。
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