2021年 4月28日公開

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初めての総務【第9回】問題解決力を磨く

執筆:マネジメントリーダーWEB編集部

問題をいち早く発見し、大事に至る前に解決して会社の安全を守る!
総務部門には会社の安全を守る役割もあります。そのため、総務担当者は、企業内で起きる問題を素早く察知して解決するスキルや緊急事態に臨機応変に対応する行動力が求められます。

1. 問題の発見から解決まで

企業活動では、いろいろな困難や問題が発生します。もし、気付くのが遅れてトラブルが大ごとになると会社の信用を失い倒産しかねない状況に発展する場合もあります。会社に関するトラブルについては、総務部門が社内規定などのルールに沿って対処します。そのため、総務担当者は問題の発生に一刻も早く気付き、できるだけ迅速に解決するスキルが求められます。

問題解決までのステップ

問題をできるだけ早期に解決するということは、問題に気付くタイミングが早いということです。問題が起きそうなことを事前に見いだすことが必要です。つまり、問題解決スキルを向上させるには、まず問題発見力を付けることから始まります。

1. 察知するスキル=関心のあるテーマを持つ

問題を発見するためには、日常的に問題意識を持つことが必要です。そのためには、漠然とした問題意識ではなく、具体的なテーマを設定して情報を集めることで問題発生のメカニズムを知り、自社に置き換えた場合はどこにリスクがあるのかを考え、あらかじめ注意するようにします。例えばセキュリティや防災、過労死など、複数のテーマを持つことをおすすめします。

2. 情報収集スキル=生きた情報を集める

情報収集スキルの向上は、情報感度を敏感にすることです。つまり、何事にも好奇心や興味を持つことです。興味を持った事柄について、ネット検索や書籍などの資料で基礎的な情報を集めます。しかし、大切なのは、生きた情報を集めること。生きた情報というのは実際にテーマとなる問題に対処している人の声です。経験や知識を基にした話を聞ければ、とても有意義な情報となります。また、このような人脈を持つことも問題解決に大いに役立つことでしょう。

3. 情報分析スキル=多角的な視点で検証する

もし問題を発見したら、その問題が生じた原因と問題化する過程を分析しなければなりません。そして「○○かもしれない」といった推論、もしくは仮説から、それが正しいかどうかを検証する必要があります。例えば、書類のミスが発覚した際には、その原因が不注意による偶発的なものなのか、何か意図があって故意に行われたものかを確認する必要があるということです。検証があいまいだときちんと解決することができません。また、先入観や情報不足は原因解明を難しくする要因となります。できるだけ客観的で多角的な視点で問題の検証を行いましょう。

4. 問題解決スキル=俊敏で臨機応変な対応力

問題が発生したら、迅速に対応してマイナスの影響が拡散・拡大することを防止しなければなりません。問題発生時は、すぐに適切な処置を行うことです。火災で例えるならば、消防署への通報と初期消火活動です。最初に適切な処置をすることで、被害の拡大を防止します。しかし、これはあくまでも応急処置となりますので、その後に原因の究明を図り再発防止策を策定し、必要に応じて規則の改定を行います。また、再発防止のために全社員にあらためて周知を行うことも必要です。

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2. ニューノーマル時代の問題解決力

テレワークが当たり前になるにつれて在宅勤務が増え、社内トラブルが分散し気付きにくくなると思われるかもしれません。しかし、通信記録(ログ管理)やサーバーの管理などのネットワークセキュリティ対策を適切に行っていれば、トラブルにいち早く気付くことができ、原因の特定も容易となる場合が多いのです。

テレワークで心配なのが、自宅やサテライトオフィスなどでトラブルが発生した場合です。社内であればすぐに発生場所に駆け付けて対応することができますが、テレワークではそれが難しくなります。スマートフォンのテレビ電話機能を使うなど、緊急時の通信方法をあらかじめ決めておけば、正確かつ迅速に状況を把握することができます。また災害が起きた場合を想定し、従来は会社で行っていた避難訓練に加えて自宅での避難訓練も行い、その模様を写真や動画で報告してもらうなど、被害を抑えるための取り組みを検討してみてはいかがでしょうか。事前の準備と適切な対応が迅速な問題解決につながります。しかし、技術が進歩するとそれに合わせて新しい問題も起きてきます。これからは、問題解決に加えて問題発見力が重視される時代になりそうです。

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3. 情報セキュリティの強化でテレワークの運用管理を支援

SKYSEA Client View

テレワークの導入には情報セキュリティ対策の強化とIT資産の安全な運用管理が重要です。「SKYSEA Client View」はパソコンをはじめ、さまざまなIT機器やIT資産を一元管理することで運用管理し、情報漏えい対策やIT資産の有効活用を支援するソフトウェアです。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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