2022年10月 3日公開

IT用語辞典

アセットライト

制作協力:株式会社インプレス

読み方 : あせっとらいと

アセットライト

アセットライトとは、資産(Asset)の保有を抑え、財務を軽く(Light)することを目指す経営のこと。工場などの製造設備を保有せずに生産を外部委託したり、社用の自動車やトラックなどを持たずにレンタルしたりするなどの事例がある。

アセットライトでは、保有する資産を圧縮することで、減価償却費などの固定費を減らすことができ、コスト削減につなげやすい。また、資産の劣化などで発生する損失も軽減できるというメリットもある。そのほか、圧縮により得られた資産を得意分野に配分することで、収益率を高めるという狙いもある。これまでの企業は、事業に必要とされる資産を自ら保有することが多かったが、長引く不況やコロナ禍における事業運営の効率性を高めるため、アセットライトを打ち出す企業が増えることが予想されている。

アセットライトの例として、味の素株式会社は2021年、保有する飼料用のアミノ酸会社の全株式を売却することを発表。また、株式会社西武ホールディングスは2022年、アセットライトをテーマに経営改革を行うことを中期経営計画にまとめ、所有するホテルなどの施設の売却先を検討している。