ベンチマークとは
もともとは測量の世界で使われる言葉で、建築物などの高さや位置、相対的高低差を定める測量をする際の、水準点を指す用語。
IT業界では、コンピューターのハードウェアおよびソフトウェアの処理性能を定量的に評価するための基準となるテストのことを指し、これを「ベンチマークテスト」と呼ぶ。テスト用のプログラムを実行させてソフトウェアやハードウェアの性能を計測する。
ベンチマークテストでは、CPUの処理速度やグラフィック描画速度、メモリーへのアクセス速度など部分的な性能を評価する場合もあれば、コンピューターシステム全体の処理性能を評価する場合もある。ベンチマークテストで、1つあるいは複数のプログラムを実行した結果を「ベンチマークスコア」と呼び、そのコンピューターシステムや製品がどの程度優れているのかを具体的な数値で表すことができる。
ただし、ベンチマークスコアは、テスト方法や搭載するCPU、およびキャッシュメモリーの容量、コンパイラの最適化機能などの条件に大きく左右されるので、これらの前提条件が異なる場合は、ベンチマークスコアの数値の差が、そのまま性能差とはいい切れないので注意が必要である。