バッファ
英語の「buffer」が語源。鉄道の車両間の衝撃を緩和する装置のことを「バッファ」といい、もともとは「緩衝器」「緩和物」を意味する。ビジネスでは「時間的なゆとり」「人間関係におけるクッション」などといった意味合いで用いられることが多い。
IT分野では、コンピューターが処理しきれないデータを一時的に保持しておくための記憶領域を指し、「緩衝記憶領域」とも呼ばれる。コンピューター内部の入出力装置や制御装置などでは、装置ごとに処理速度の差があるため、装置間でデータをやりとりするとタイムラグが生じる。そこで、処理速度や転送速度の差を緩和させ、それぞれの処理速度に合わせたデータの保管や送信を行う必要があり、バッファはその役目を果たしている。
例えば、パソコンにつないだプリンターで印刷する場合、パソコンからプリンターへ印刷データを送信する速度と、プリンターで印刷データを出力する速度には差がある。そのため、プリンターにバッファ用のメモリー(記憶装置)を搭載し、そこに印刷データを一時的に保存しておくことで、印刷の進行状況に応じてバッファからデータを取り出して印刷できるようになる。