2018年 8月20日公開

IT用語辞典

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電子カルテ

制作協力:株式会社インプレス

読み方 : でんしかるて
英語正式表記 : Electronic Medical RecordsまたはElectronic Health Records

電子カルテとは

医療現場で、医師が診療の経過などを記入するカルテ(診療録)を、電子情報として一括して編集・管理し、データベースに記録するシステムのこと。また、その記録を指す。従来は紙のカルテ(診療録)であったが、それを電子的なシステムに置き換えたもの。

カルテの内容が電子データとなることで、時間や空間の制約を受けずに診療情報を共有できる。これにより院内のスタッフ間や連携先医療機関との間で、より効率的なチーム医療が可能となり、診療の質と効率の向上が期待できる。

このほかにも以下のようなメリットがある。
(1)患者の医療機関受診履歴や既往症、アレルギーの有無、血液型、処方された薬などのデータを一目で確認できる
(2)端末とネットワークさえあればどこからでも、医療情報に素早くアクセスできる
(3)カルテ保管のためのスペースを省くことができる
(4)文字の判別が容易である
(5)受付から会計、データの記録と保存まで一括して管理できる

政府は2006年1月に発表した「IT新改革戦略」で、電子カルテを含む統合系医療情報システムを導入することを目標として掲げていたが、導入コストが大きいなどの理由から、電子化は思惑通りには進んでいない。しかし、高齢化やセカンドオピニオンの一般化に伴い、医療関係者のみならず患者からの情報アクセスが必要とされるようになってきたため、今後、普及が加速すると予測されている。