共通番号制度とは
国民一人一人に12けたの「個人番号」を割り当て、国民の所得、年金、医療などの情報を一元的に管理する制度。「マイナバー制度」とも呼ばれる。2013年5月24日、「共通番号(マイナンバー)法」が成立し、2015年10月から「個人番号の通知」がスタートした。
マイナンバー制度が創設された背景として、2002年に稼働した住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)の「住民票コード」がほとんど活用されていないことや、税や社会保障制度のあり方を見直す必要性が出てきたことが挙げられる。この2つの問題を解決するには、社会保障(給付)と税(負担)の仕組みを抜本的に改めなければならず、そのためには個々人の所得や給付状況を正確に把握する必要があったのである。
また昨今では、マイナンバーカードを所有していることが条件となるが、マイナンバーカードに内蔵されている電子証明書をスマートフォンに搭載することについて制度を見直す動きがある。
マイナンバー制度のメリットとして、以下の3つがあるといわれている。
(1)行政事務の効率化により、その分人や財源を行政サービスの向上のために利用できる
(2)社会保障・税に関する行政の手続で添付書類を減らすことができたり、各種行政手続がコンビニエンスストアなどからオンラインでできたりすることにより、利便性が向上する
(3)所得をこれまでより正確に把握するとともに、きめ細やかな社会保障制度を設計し、公平・公正な社会を実現できる