ダークファイバーとは
電気通信事業者などが敷設した光ファイバーのうち、使用されず光信号が通っていない心線を指す。未使用の光ファイバーは光が通らず暗いため、「ダークファイバー」と呼ばれる。それに対して、使用されている光ファイバーは光が通って明るいため「ライトファイバー」と呼ばれる。
2001年に総務省からダークファイバーの開放が義務付けられたため、複数の通信事業者が一般企業にダークファイバーの心線貸しサービスを開始した。
現在、ダークファイバーで提供されているサービスは、法人向けの専用線サービスとNURO光の2つがある。法人向けの専用線サービスは、回線の基地局を本社に設置し、支店などの拠点が専用線でインターネットに接続できる。例えば、複数のデータセンター間の接続にダークファイバーを使う。
専用線のメリットは、サービスを契約した企業だけが利用できる回線なので、プロバイダーを経由する通常のインターネット接続に比べ、通信速度が速いことだ。また、ダークファイバーの利用料金は、光ファイバーの心線の数や長さで決まることが多い。光信号の波長やビットレートを利用者が自由に決められるため、通常の光通信サービスよりも高い費用対効果が期待できる。
一方、光通信サービスと同様の通信品質や可用性は保証されていないことや、利用地域が限定されるといった課題もある。