データファブリック
異なる場所に分散しているデータに対して、一元的な管理とアクセスを提供するアーキテクチャ、または関連する技術群をデータファブリックと呼ぶ。ファブリック(布)という名称が示すように、分散するデータを一枚の布に見立てることで、利用者は必要なデータに安全かつ迅速にアクセスすることができるようになる。
従来、多くの企業では、部門ごとに異なるシステムやデータ形式を利用していたため、データのサイロ化が発生し、データが散在して連携されない状態が生じることがあった。
データファブリックでは、AIや機械学習を活用してメタデータの自動収集・管理を行い、データパイプライン全体の最適化と運用自動化を図ることで、この問題を解消できる。さらに、データの物理的な移動を最小限に抑えながら、統一されたデータ管理、ガバナンス、セキュリティが実現できる。
例えば、海外拠点を持つ企業がデータファブリックによる統合管理を採用すると、迅速な意思決定や地域横断的なマーケティング施策の立案などが可能になる。
なお、類似用語として、データウェアハウスとデータレイクがある。データウェアハウスは、収集されたデータを分析しやすい形式に加工して保管する仕組みである。データレイクは、構造化データと非構造化データを加工せずにまとめて保管する仕組みである。データファブリックの概念では、これらに分散しているデータも一元的に管理することが可能となる。
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