決定木
決定木とは、データに基づいて「はい」または「いいえ」で答えられる質問を繰り返すことで、分類や予測を行うデータ分析手法である。意思決定のプロセスが枝分かれしていく木の形状に似ていることから、決定木と呼ばれ、英語では「Decision Tree」と表記される。
決定木は、質問を順番にたどっていくため、深い専門知識がなくても理解しやすい。「なぜこの結果になったか」がツリー構造の図を見ればひと目でわかる。商品購入予測、顧客分類、リスク判定など、幅広いビジネスシーンで活用できる高い汎用性を持つ。
決定木分析では、まず予測に用いる情報の土台となる「年齢」「購入履歴」「来店回数」などのデータを収集する。次に、最初の分岐条件を決定する。この際、データを「最もきれいに二つに分割できる条件」、つまり分類効果の高い質問を選択する。最初の分岐によって生成された各グループに対して、「次に効果的な条件」を探し、より細かく分割していく作業を繰り返すことで木の枝葉が形成されていく。
決定木は、マーケティングにおける顧客ターゲティング、金融における融資審査、医療現場での診断支援、製造業における故障予測など、幅広い分野で活用されている。結果の理由が「木の形」で直感的に説明できるため、ビジネス現場で理解・共有しやすい。AI活用が進む中で、「なぜそのような判断に至ったのか」を説明するニーズ(説明可能なAI)が高まっているため、分かりやすい決定木の重要性はさらに増していくと期待されている。
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