2025年 6月16日公開

IT用語辞典

分散型台帳技術(DLT)

制作協力:株式会社インプレス

読み方 : ぶんさんがただいちょうぎじゅつ(でぃーえるてぃー)
英語正式表記 : Distributed Ledger Technology

分散型台帳技術(DLT)

分散型台帳技術(DLT:Distributed Ledger Technology)とは、データをサーバーで一元的に管理するのではなく、複数のノード(コンピュータ)に分散して記録、管理する仕組みのこと。管理されるデータは、取引履歴や契約情報、証明書類などさまざまである。いずれも企業や業界にとって改ざんされては困る重要な情報を扱う。

分散型台帳技術(DLT)は、一度記録されたデータは変更できない。中央管理者がいないため、ハッキングによるデータの改ざんが起こりにくいという利点がある。銀行の取引記録や不動産の登記情報など、重要なデータを高いセキュリティで管理する。

取引履歴がすべてのノードに共有されるので、データの透明性が高まり、不正を防止できる。また、データの記録や検証をネットワーク全体で行うため、銀行や決済機関などの仲介業者を通さずに取引できる仕組みが整っている。そのため、コストが削減され、決済のスピードも向上する。

分散型台帳技術(DLT)は、ビットコインなどの仮想通貨で活用されている。今後は金融の分野だけでなく、物流、ヘルスケア、行政サービスなど幅広い分野で、データの不正防止や信頼性の向上に貢献するとして注目されている。