ダイナミックマップとは
高速道路や自動車専用道路の自動運転の実現を目的とする、高精度な3次元地図情報と、渋滞情報や事故による通行規制などの位置情報を組み合わせたデジタル地図のこと。
路面や車線、構造物など時間変化の少ない3次元地図情報を「静的情報」とし、時間とともに変化する位置特定可能な動的データを度合別にレイヤー(層)に分けて管理して作成する。動的データは、渋滞や周辺車両の進行状況といった情報を時間変化の度合により、次の3つのレイヤーに分ける。管理交通規制予定、道路工事予定などの「準静的情報」、事故、渋滞などの「準動的情報」、周辺車両、信号情報などの「動的情報」である。
システム主導の自動運転(レベル3以上)は2020年までに実用化することが目標とされ、民間レベルの取り組みも進んでいる。レベル3の条件は、高速道路など、特定の場所という条件付きで運転操作のすべてが自動化されることである。ドライバーが運転しないが、緊急時には手動運転に切り替えられるため、ドライバーの操作が必要になる。
2016年にはメーカーの垣根を超え、「ダイナミックマップ基盤企画株式会社」(現ダイナミックマップ基盤株式会社)が設立された。またKDDI、ゼンリン、富士通は、ダイナミックマップ生成に必須技術となる大容量データの情報収集と、自動運転車へのマップ配信技術の実証実験を開始し、実用化に向けての動きが活性化している。