エッジコンピューティング
別名「エッジ(末端)処理」とも呼ばれ、ユーザーのデバイス(端末)の近くに多数のサーバーを配置し、システムへの負荷を分散して通信遅延を低減するネットワーク技術の一つ。
パソコンやスマートフォン、タブレット端末に加え、自動車や家電製品など、あらゆるモノがインターネットにつながり、モノ同士が情報をやりとりするIoT(Internet of Things)の拡大により、インターネット接続のデータ容量が増大。ネットワークやサーバーなどに負荷がかかり、通信遅延を引き起こすことが懸念されている。例えば、自動運転車が自動運転を行っている最中に通信遅延で情報処理に遅れが発生すると、致命的な事故につながりかねない。それを解消する技術の一つがエッジコンピューティングである。自動運転をはじめ、顔認証を活用した入退室管理システム、気象予報システムなど、あらゆる分野での活用が期待されている。
エッジコンピューティングには、主に次のような特長がある。
(1)現場に近い場所にあるエッジサーバー上でアプリを実行することで、リアルタイム処理を可能にする(通信遅延はクラウドの100分の1といわれている)
(2)ビッグデータの一次処理を現場端末のエッジサーバーで行うことで、ネットワーク帯域を削減する
(3)負荷の高い処理を現場端末のエッジサーバーで分散処理することで、端末の性能によらない、高速なアプリ処理が可能になる
(4)エッジサーバー上でデータ処理を行うことができ、インターネット経由でクラウドにデータを送信するよりセキュリティ性が高い