教育ビッグデータとは
スマートフォンやタブレット経由で収集した生徒の学習履歴や行動履歴などのデータのこと。従来の教育現場におけるデータは、学籍番号、回数、日時、正誤、得点などの構造化データが中心だった。その後、教育のデジタル化の進展に伴い、文字情報や写真・音声・動画などの非構造化データも収集できるようになり、こうしたデータを分析し、教材開発や生徒一人一人に合った指導に生かそうとする流れが生まれている。
例えば、授業アンケートや質問、レポートなどの文字情報は、これまで人の目で見て状況を把握するだけだったが、コンピューターの分析を加えることで、より多くのことを把握できるようになる。また、スマートフォンやタブレットを通じて生徒がつまずいたポイントをリアルタイムに把握し、即座に解き方をアドバイスしたり、やる気を引き出すメッセージを送ったりすることもできる。さらに、こうしたデータを蓄積・分析することで、生徒の関心・理解がより深まるように指導方法や教材を変えることが可能になるといわれている。
取り扱うデータの範囲は広がり、将来的には心拍数や血圧、GPSによる現在位置などを測定するIoTデバイスのデータも、教育ビッグデータの対象になるといわれている。こうしたビックデータを教育の現場でどう活用していくかが、これからの大きな課題になるだろう。